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過去回想に映りこむモブ編
第25話 巻き込まれた少年
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side:ダリウス
「はい、皆さん。
今日はミュート坊ちゃんの誕生パーティーが開かれます。
来賓の方々にはくれぐれも失礼のないようにお願いします。
また、警備は万全のつもりですが何があるかわかりませんので各自警戒を怠らないようにお願いします。」
全体朝礼での執事長の言葉に皆の背筋がピンと伸びる。
それもそのはず、執事長は話をしながら魔力による圧力をかけたからだ。
ただならぬ気配に皆が緊張を強いられた形。
「今日はいつもよりピリッとしてるね。」
そう小声で話しかけてくるのは給仕服を着たエドワードだ。
エドワードには執事長の魔力圧は効かない。
魔力量が多いエドワードにとって執事長の圧はそよ風レベルなのだ。
「全くだ。面倒くさい限りだ。
お貴族様が集うなんて揉め事を起こしてくださいと言わんばかりじゃないか。」
俺は思わずため息が漏れそうになる。
「そんなこと言って、あんたが面倒事起こすんじゃないわよ。」
横から入ってきたのは給仕服を着たレイン。
「何を言うか。ヘカテじゃあるまいし立場を弁えてるわ。」
「儂なら揉め事にならんぞ。文句を言わせなければいいんじゃからの。」
レインの隣では給仕服をきたヘカテがニヤリと悪い笑みを浮かべている。
「何にしても、もうすぐ事前教育が終わるんだから揉め事とか面倒事は避けてよね。」
エドワードは俺の方を見ながら諭すように言った。
俺達は今、パドレス辺境伯の治める帝国第5の都市ヤンデルシアの辺境伯城で給仕係として働いている。
なぜこんなことをしているのか?
それは、今から2年ほどさかのぼる。
その日は1年に1度行われる鑑定の儀の時だった。
「ダリウスとエドワード、それとレインにヘカテ。
ちょっとこっちに来てくれ。」
俺達は親父に呼ばれていくと、司祭服に身を包んだ中年のオッサンがいた。
「皆さん、お久しぶりですね。
今年も鑑定の儀に立ち会わせていただきます。」
「いえ、こちらこそ今年もよしなにお願いします。」
親父と司祭が挨拶を交わす。
去年、俺達が10歳の時に鑑定の儀を担当した司祭だった。
どうやら今年も彼が担当することになったらしい。
貧乏くじを引かされたのかな何て一瞬考えた。
うちの村は街から遠いため、移動するだけでかなりの重労働になる。
なので、一度うちの村に訪れた司祭は二度と行きたくないと敬遠するらしい。
だから毎年、担当の司祭が変わるのが当たり前になっていた。
だが、どうやらそうではないらしい。
「以前いただいた推薦の件について回答します。
魔法学院にはエドワード、レイン、ヘカテの3名を推薦したく思います。」
前に言ってた魔法学院への推薦状はこの司祭が発行したものだったか。
なら今年も鑑定の儀を受け持つのもうなずける。返事を聞きのだろう。
それにしても司祭は親父の返答に驚いているな。
ああ、そうか。村長の息子である俺を推薦していないからか。
魔法学院は平民が通うなんてよほどの事が無い無理だ。
だからこそ、その推薦状が出たとなれば、息子にその1枚を割り当てるのが普通。
しかも、去年の鑑定の儀ではエドワードに次ぐ2番目に高い数値をたたき出している。
堂々と推薦してもなんらおかしくはない。
「差支えなければ理由をお聞きしても?
ダリウス君はあなたのご子息ですよな。加えて去年計った際には魔力量もエドワード君に次ぐ多さでした。
にもかかわらずダリウス君を推薦から外す理由が分かりません。」
司祭の言葉に親父は苦笑するが想定内の質問だったのだろう。
「去年の事になりますが、この村は魔獣たちの襲撃を受けましてね。
襲撃自体は被害が出たもののなんとか追い払うことに成功したのです。
ですがその際、ダリウスが大怪我を負いまして。
今ではこのように回復して元気な姿を見せているのですが、魔力が極端に少なくなったのですよ。」
親父は魔人の存在を伏せて事情を説明した。
後で聞いたところ、魔人の存在を伝えると信ぴょう性が薄れるかららしい。
魔人というのは、戦いのエキスパートである騎士団を小隊(30人程度)単位で相手するような存在。
それをたかがド田舎の村人達だけの自警団で追い払ったなどと言われて信じる者がいるかという話だ。
「魔力量は今どの程度ですか?」
「今は100に満たない程度ですね。
とても魔法学院に推薦していただける魔力量ではありません。
ですので、推薦にダリウスは含めません。」
「ああ、なるほど。わかりました。
ただ村長を疑うわけではありませんが、ヘカテという少女に関しては記録がありません。」
「儂か。ふふ、安心してよいぞ。
なんせ儂は黒り「わー」」
ヘカテがヤバい発言をしそうになったところでエドワードが大声で誤魔化した。
幸い司祭には聞こえなかったようだ。
「すまん。忘れておったわ。
せっかく今日は鑑定の儀なのじゃから今から鑑定するかの?」
そういうわけでヘカテの鑑定が行われた。
結果はエドワードに次ぐ魔力量だった。
なお、ステータス情報はシスターマリアによって既に改ざんされている。
エドワードが言うには、人間ではあり得ないステータスだったので改ざんしたようだ。
その後、鑑定の儀はつつがなく終了し、特筆すべきことは何もなかった。
「今年は去年ほどではなかったですが、それでもとびぬけた結果でした。
はやり今年も調整しておいた方がよろしいです?」
「ああ、そうですな。平凡な値として報告してください。
それと推薦の件なのですが、これからの予定を少々相談したく――。」
「あ、それについては僕も話したいことが――。」
親父が司祭が今後の事について話してる所にエドが割り込んで話し込んでいる姿に何か言い知れぬ不安が襲ってきたが、魔法学院に行く話なのだろうと無理やり納得した。
***
「あのぅ、何がどうなってるんですか?」
戸惑いを隠せないでいるのはレインだった。
親父達が推薦の件を詰めていったところ、事前教育が必要だという結論に至ったようだ。
魔法学院は、一部に大商人の子息や教会の推薦を受けた平民が在籍しているが、圧倒的大多数を占めるのは帝国貴族の子息だ。
そこはさながら次代貴族の縮図。
そんな中になんの教育も受けていない平民が混じるとなるとトラブルのもとでしかない。
そうならないよう、平民には事前教育をして最低限のマナーと常識を教え込むのだ。
事前教育といっても入学前にちょっと学ぶとかそういうレベルではない。
2年ほどかけてがっつり教え込むらしい。
その話を聞かされて肩を落とすレイン。
なぜかエドは気にしてないのか平気な表情だった。
俺は大変そうだなー、なんて他人事のようにエドワード達を眺めていた。
「お前は落ち着いてるな。もう覚悟ができてるとは感心だ。」
不意に親父に尋ねられた。
「覚悟。何のことだ?俺は関係ないだろ。
魔法学院にいくのはエド達だし。」
「何言ってんだ。お前も受けるんだよ事前教育。
エドワード君から聞いてないか。」
「はい?」
俺は耳を疑った。親父の言葉が理解できなかった。
「だって俺は魔法学院に行かないよ。」
困惑する俺の様子を見て、親父は合点がいったように笑った。
「ふふっ、ということはエドワード君の策略だな。
なるほど、いい友達を持ったなダリウス。」
親父の反応、そして遠くでエドがニヤッと笑っていることから俺は察した。
あの野郎、どうせ自分達は事前教育を受けなきゃいけないから道連れにしてやろうってか。
クソッ嵌められた。
親父から聞いた話では、エドの奴は親父と司祭の話合ってる場で直談判してきたらしい。
「もしダリウスの魔力が戻ったとしたら魔法学院に入学は可能ですか?」
「事前教育を受けてない場合は難しいね。」
「では、僕達と一緒にダリウスに事前教育を受けさせてやってはくれませんか。
そうすれば中途入学できるんじゃないです?」
「確かに。一考の余地はあるね。
万一、ダリウス君が魔法学院に入れなくても、事前教育の経験は将来の糧になるだろう。」
そうしてトントン拍子で話は進み、俺の預かり知らぬところで事前教育を受けることが決定してた。
***
その後なんやかんやあって、俺達は司祭に連れられイーレ村を離れることになった。
街につくまで3泊4日の旅は慣れない馬車にお尻が痛くなったのが一番堪えた。
「事前教育を受けるのはあんた達だね?」
街に着くなり俺達を待っていたのは司祭の奥さんだった。
彼女はシスターをしていて、新人教育なんかを主に担当しているらしい。
そして、彼女が俺達に事前教育を教えてくれる先生というわけだ。
俺達は教会に住み込み、教養や礼儀作法、言葉遣いなどを座学から実践から色々と勉強していった。
そしてある程度形になってきた今年、行儀見習いとして実際に貴族の家のもとで働くことになったのだ。
普通なら男爵家や子爵家などいわゆる位の低い貴族の家に奉公に行くものだが、どこも募集はかかっていなかった。
司祭の伝手で見つけてきたのがまさかのパドレス辺境伯の行儀見習いだった。
こうして俺達は実践修行のためにパドレス辺境伯のもとで働くことになったのだった。
「はい、皆さん。
今日はミュート坊ちゃんの誕生パーティーが開かれます。
来賓の方々にはくれぐれも失礼のないようにお願いします。
また、警備は万全のつもりですが何があるかわかりませんので各自警戒を怠らないようにお願いします。」
全体朝礼での執事長の言葉に皆の背筋がピンと伸びる。
それもそのはず、執事長は話をしながら魔力による圧力をかけたからだ。
ただならぬ気配に皆が緊張を強いられた形。
「今日はいつもよりピリッとしてるね。」
そう小声で話しかけてくるのは給仕服を着たエドワードだ。
エドワードには執事長の魔力圧は効かない。
魔力量が多いエドワードにとって執事長の圧はそよ風レベルなのだ。
「全くだ。面倒くさい限りだ。
お貴族様が集うなんて揉め事を起こしてくださいと言わんばかりじゃないか。」
俺は思わずため息が漏れそうになる。
「そんなこと言って、あんたが面倒事起こすんじゃないわよ。」
横から入ってきたのは給仕服を着たレイン。
「何を言うか。ヘカテじゃあるまいし立場を弁えてるわ。」
「儂なら揉め事にならんぞ。文句を言わせなければいいんじゃからの。」
レインの隣では給仕服をきたヘカテがニヤリと悪い笑みを浮かべている。
「何にしても、もうすぐ事前教育が終わるんだから揉め事とか面倒事は避けてよね。」
エドワードは俺の方を見ながら諭すように言った。
俺達は今、パドレス辺境伯の治める帝国第5の都市ヤンデルシアの辺境伯城で給仕係として働いている。
なぜこんなことをしているのか?
それは、今から2年ほどさかのぼる。
その日は1年に1度行われる鑑定の儀の時だった。
「ダリウスとエドワード、それとレインにヘカテ。
ちょっとこっちに来てくれ。」
俺達は親父に呼ばれていくと、司祭服に身を包んだ中年のオッサンがいた。
「皆さん、お久しぶりですね。
今年も鑑定の儀に立ち会わせていただきます。」
「いえ、こちらこそ今年もよしなにお願いします。」
親父と司祭が挨拶を交わす。
去年、俺達が10歳の時に鑑定の儀を担当した司祭だった。
どうやら今年も彼が担当することになったらしい。
貧乏くじを引かされたのかな何て一瞬考えた。
うちの村は街から遠いため、移動するだけでかなりの重労働になる。
なので、一度うちの村に訪れた司祭は二度と行きたくないと敬遠するらしい。
だから毎年、担当の司祭が変わるのが当たり前になっていた。
だが、どうやらそうではないらしい。
「以前いただいた推薦の件について回答します。
魔法学院にはエドワード、レイン、ヘカテの3名を推薦したく思います。」
前に言ってた魔法学院への推薦状はこの司祭が発行したものだったか。
なら今年も鑑定の儀を受け持つのもうなずける。返事を聞きのだろう。
それにしても司祭は親父の返答に驚いているな。
ああ、そうか。村長の息子である俺を推薦していないからか。
魔法学院は平民が通うなんてよほどの事が無い無理だ。
だからこそ、その推薦状が出たとなれば、息子にその1枚を割り当てるのが普通。
しかも、去年の鑑定の儀ではエドワードに次ぐ2番目に高い数値をたたき出している。
堂々と推薦してもなんらおかしくはない。
「差支えなければ理由をお聞きしても?
ダリウス君はあなたのご子息ですよな。加えて去年計った際には魔力量もエドワード君に次ぐ多さでした。
にもかかわらずダリウス君を推薦から外す理由が分かりません。」
司祭の言葉に親父は苦笑するが想定内の質問だったのだろう。
「去年の事になりますが、この村は魔獣たちの襲撃を受けましてね。
襲撃自体は被害が出たもののなんとか追い払うことに成功したのです。
ですがその際、ダリウスが大怪我を負いまして。
今ではこのように回復して元気な姿を見せているのですが、魔力が極端に少なくなったのですよ。」
親父は魔人の存在を伏せて事情を説明した。
後で聞いたところ、魔人の存在を伝えると信ぴょう性が薄れるかららしい。
魔人というのは、戦いのエキスパートである騎士団を小隊(30人程度)単位で相手するような存在。
それをたかがド田舎の村人達だけの自警団で追い払ったなどと言われて信じる者がいるかという話だ。
「魔力量は今どの程度ですか?」
「今は100に満たない程度ですね。
とても魔法学院に推薦していただける魔力量ではありません。
ですので、推薦にダリウスは含めません。」
「ああ、なるほど。わかりました。
ただ村長を疑うわけではありませんが、ヘカテという少女に関しては記録がありません。」
「儂か。ふふ、安心してよいぞ。
なんせ儂は黒り「わー」」
ヘカテがヤバい発言をしそうになったところでエドワードが大声で誤魔化した。
幸い司祭には聞こえなかったようだ。
「すまん。忘れておったわ。
せっかく今日は鑑定の儀なのじゃから今から鑑定するかの?」
そういうわけでヘカテの鑑定が行われた。
結果はエドワードに次ぐ魔力量だった。
なお、ステータス情報はシスターマリアによって既に改ざんされている。
エドワードが言うには、人間ではあり得ないステータスだったので改ざんしたようだ。
その後、鑑定の儀はつつがなく終了し、特筆すべきことは何もなかった。
「今年は去年ほどではなかったですが、それでもとびぬけた結果でした。
はやり今年も調整しておいた方がよろしいです?」
「ああ、そうですな。平凡な値として報告してください。
それと推薦の件なのですが、これからの予定を少々相談したく――。」
「あ、それについては僕も話したいことが――。」
親父が司祭が今後の事について話してる所にエドが割り込んで話し込んでいる姿に何か言い知れぬ不安が襲ってきたが、魔法学院に行く話なのだろうと無理やり納得した。
***
「あのぅ、何がどうなってるんですか?」
戸惑いを隠せないでいるのはレインだった。
親父達が推薦の件を詰めていったところ、事前教育が必要だという結論に至ったようだ。
魔法学院は、一部に大商人の子息や教会の推薦を受けた平民が在籍しているが、圧倒的大多数を占めるのは帝国貴族の子息だ。
そこはさながら次代貴族の縮図。
そんな中になんの教育も受けていない平民が混じるとなるとトラブルのもとでしかない。
そうならないよう、平民には事前教育をして最低限のマナーと常識を教え込むのだ。
事前教育といっても入学前にちょっと学ぶとかそういうレベルではない。
2年ほどかけてがっつり教え込むらしい。
その話を聞かされて肩を落とすレイン。
なぜかエドは気にしてないのか平気な表情だった。
俺は大変そうだなー、なんて他人事のようにエドワード達を眺めていた。
「お前は落ち着いてるな。もう覚悟ができてるとは感心だ。」
不意に親父に尋ねられた。
「覚悟。何のことだ?俺は関係ないだろ。
魔法学院にいくのはエド達だし。」
「何言ってんだ。お前も受けるんだよ事前教育。
エドワード君から聞いてないか。」
「はい?」
俺は耳を疑った。親父の言葉が理解できなかった。
「だって俺は魔法学院に行かないよ。」
困惑する俺の様子を見て、親父は合点がいったように笑った。
「ふふっ、ということはエドワード君の策略だな。
なるほど、いい友達を持ったなダリウス。」
親父の反応、そして遠くでエドがニヤッと笑っていることから俺は察した。
あの野郎、どうせ自分達は事前教育を受けなきゃいけないから道連れにしてやろうってか。
クソッ嵌められた。
親父から聞いた話では、エドの奴は親父と司祭の話合ってる場で直談判してきたらしい。
「もしダリウスの魔力が戻ったとしたら魔法学院に入学は可能ですか?」
「事前教育を受けてない場合は難しいね。」
「では、僕達と一緒にダリウスに事前教育を受けさせてやってはくれませんか。
そうすれば中途入学できるんじゃないです?」
「確かに。一考の余地はあるね。
万一、ダリウス君が魔法学院に入れなくても、事前教育の経験は将来の糧になるだろう。」
そうしてトントン拍子で話は進み、俺の預かり知らぬところで事前教育を受けることが決定してた。
***
その後なんやかんやあって、俺達は司祭に連れられイーレ村を離れることになった。
街につくまで3泊4日の旅は慣れない馬車にお尻が痛くなったのが一番堪えた。
「事前教育を受けるのはあんた達だね?」
街に着くなり俺達を待っていたのは司祭の奥さんだった。
彼女はシスターをしていて、新人教育なんかを主に担当しているらしい。
そして、彼女が俺達に事前教育を教えてくれる先生というわけだ。
俺達は教会に住み込み、教養や礼儀作法、言葉遣いなどを座学から実践から色々と勉強していった。
そしてある程度形になってきた今年、行儀見習いとして実際に貴族の家のもとで働くことになったのだ。
普通なら男爵家や子爵家などいわゆる位の低い貴族の家に奉公に行くものだが、どこも募集はかかっていなかった。
司祭の伝手で見つけてきたのがまさかのパドレス辺境伯の行儀見習いだった。
こうして俺達は実践修行のためにパドレス辺境伯のもとで働くことになったのだった。
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