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 2章)新たな試練

(第1話)彷徨う仔猫達の明日・希望の日

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 リッツが家に付き、周囲に見られてる様な……、視線を感じ取った。
 どの様に見ても、一般人、数名で隠れて見てる様な……、気配は無い。
 そして家の中には、人の気配も無い。
 リッツはテーブルの上に、仕出し弁当を置き、執事を探す。
『♪くんくん』
(確かに数時間前には居た様な、気がするが、まぁ私には関係無い、一応ユラ様に言われた通り届けたし。
 しかし女性達の匂いが多すぎ何だよ、しかも余り良い匂いでは無いし、その上余り此処に居ると、酔ってしまう。)
 リッツはそのまま、家を後にして出て行った。
 が矢張り誰かに、見られてる気配が付き纏う。

 と言う事を踏まえて?
 ユラとリッツは夕日を眺めつつ、家に帰って来た。
 何が起こって帰って来たのかは、色々有ったのですが、家の中には執事ギャリーが項垂れて、テーブルの上に、伏したように佇む。
 丸で借りて来た仔猫の様に、テーブル腰掛けに居る者を、深く問い詰める気には、ユラは成らなかった。
 その為そっと側に有った、毛布を掛けて、リッツが部屋から持って来たのだが……。
 ユラは夕食の準備に取り掛かり、夕食にした。
 その後家の周囲は薄暗く、多分今日は人々は訪れる事も無いだろうと、戸締まりをして、就寝する事にした。
 夕飯後、ユラはくつろぎつつ、明日の事を考える。
(明日は皆で出掛け、ギャリーとリッツも一緒、共に冒険でもするかなぁ~、それで少しでも、楽しく冒険出来たら、良いかも知れない、兎に角今は家の事は、後回し出来れば良いかも。)
 と言う様に、ユラは考えつつ、眠りに付いた。
 翌朝、ユラは昨日の事を、思いまだ日も明けぬ内に、朝早くから目が覚めた。
 その為朝食を早くから、支度して人数分の弁当も作り、朝食の時リッツ、ギャリーにその事を話した。
 ギャリーも別段断る事も無く、一緒に行く事を了承した。
 リッツは此処最近の、ユラと行く事が楽しく、城の外で思う存分に、自身の活躍出来る、場所を求めていた為と、ユラと一緒に行ける事が、楽しくて快く快諾した。
 と言う事で、3人が珍しく冒険する事が決まったのだった。
 朝食を済ませると、皆それぞれが得意な装備を整え、ユラはある程度の必要な大事な物を、リッツの異空間収納に仕舞混んで、片付けはし無いが、家の鍵を掛けて出掛けた。
 ユラは既に此処には帰らない、その様に心がけた事など、誰も知る由もないのだが……。
 
 ギルドに到着すると、ユラは早速に依頼を探す、のだが何分中々良い依頼が見当たらず、ランクVでは下のZランクの方が、依頼内容としては、良かったのだった。
 受付では、今や話題のユラだったので、職員が依頼を見て凄い顔をしていたが、ユラとしては依頼内容での、事などでそのまま静かに下の、ランクの依頼を受けた。
 他の冒険者達からの、視線も気にしつつ、ギルドを後にした。
 
 冒険者として3人は、まず先に装備を整えるべく、鍛冶屋に向かった。
 鍛冶屋では迎えてくれた、イナサ・ハロンの2人に、あれこれと武器をギャリーに見繕って貰うのだが、ギャリーは何故か短剣を2本欲しいと言い出す。
「見た感じ、小型の剣が欲しいです、しかも両刃で、ホールド出来る様に、足の太ももに収め、即座に両手で抜ける様に、そしてその為の鞘を固定出来、且つその他腰から肩に掛けられる様に……凄く注文が多い装備を頼んでいた。
 肩から腰には、短剣寄り小さな投げる武器をズラリと、そして歩きずらそうな腰にバックルを付け、黒服の内側胸元には、見た事が無い様な、胸当てが有った。
 そしてそれら、外観では分からぬ様に、偽装していた。
(何処に装備してる)
 ユラは思っていたが、口に出すことは無かった。
 しかも装備代金は全部締めて、1000万リバーと言う大金で有った。
 ユラは逸れを聴いた時、即座に反対したが、ギャリーが珍しくワガママをした事に。
「仕方ないなぁ」
 中半諦めて買い求めてしまった。
 そして3人は街近くの、西門から出て依頼に有った、バーニを狩りに向かった。
 今回はレア素材だが、見つける事は容易、但し足が素早く、人が見付けた瞬間、数メートルは遥か彼方に逃げると言われる、ウサギの動物である。
 草食で意外と臆病、人には危害を与えぬ為、初心者でも倒せるが、速さに置いて類まれな程、早いとされてるので、一般ではレア素材として、珍重される動物。
 逸れの依頼で有った。
 リッツは異空間から鞭を取り出すと、匠に使い熟すと同時に、レア素材のバーニを一瞬で、捕まえる。
 中々にスゴ技で有った。
 ギャリーも匠に短剣を使い、かすり傷で獲物を、捉えて来た。
 当の本人ユラは1項に、獲物を捉えきれず、苦戦を強いられた。
 リッツがそんなユラに言う。
「ユラ様ユラ様、ガッカリせず、気長に走ろう~ねぇ。」
 言う事に、上から目線を感じるユラで有った。
 ギャリーは親指を上に、突き立てて、にっこり微笑む。
 その合間にもリッツ・ギャリーはバーニを捕まえるのだった。
 その数16羽捕まえました。
 ほぼ二人で全部を捕まえ、ユラは途中から、周囲の薬草採取に切り替え、薬草を大量に集めた。
 可なり大量にバーニを捕まえたので、バーニの依頼としては、成功だろうと、リッツ・ギャリーを呼んでギルド解体屋を目指して帰る事にした。
 初心者依頼なのに、此の難易度はと思う、ユラだったのだが。
 ギルド解体屋はユラとしては、始めて、来た場所である。
 ギルド解体屋では、動物を受付左右に、吊るしてそのままの見た目で吊るして有った。
 その上獣特有で、辺りを飛び回る蝿などや、動物臭が有り独特の雰囲気を、醸し出すその中央に、受付カウンターが有った。
 丸で受付させまいと、思える様に左右に吊るして有る、動物達を見ながら、受付は流石に。
「無いわぁ、もう少し配慮が欲しいと思うけど。」
 言わなくても良い事を、ついつい口に出したくなる、場所である。
 解体屋の職員が、此方を見て話かけて来た。
「よぉ、坊主、まぁそんなに、警戒せず、ゆっ~くりと、見ていけよなぁ~。」
 と何故か、自信満々の受付が、奥から顔を覗かせる。
 ユラは狩って来たバーニと、6羽依頼表、ギルドカードを受付に出し、3歩後ろに下がり、受付を見ている。
 受付の奥から、それらを受け取り、その場で解体をして、素材の中からバーニの革を、受付のテーブルに置き、ギルドカードを機械に通し、料金と共にギルドカードを受付のテーブルに載せた。
 ユラが解体の職員に話す。
「バーニの革は、此方で貰って仕舞良いのですか。」
 職員は答える
「おお、依頼はバーニの肉と、その他の部位で、革はお前の取り分だ、全部持ってけ~、まぁ此処で売っても良いが、余りおすすめはしないぞ。
 バーニの革は鞣して、商会で売る方が高値が付いたりする、しかもどれも、傷が少ない、良い狩りをしてきたので、本来なら此方で、その料金分を支払い、そのまま全部受け取るが、今回は解体手数料の、剥ぎ取り代を差し引き、依頼料と合わせて、その金額だ。
 良いだろう。」
(なるほど、それならば美味しい。)
「分かりました、ありがとうございます。」
 と礼を良いながら、足早にユラは匂いに負け、此処解体屋を後にした。
 まだ残るバーニを解体する為、ギャリーとリッツを共に、近くの川場に向かう事にした。
 川場は街の外、西門を出て先程の依頼で居た場所寄り、北西に進むと、街から海に向かう川場が有った。
 しかし、川場に近寄るとメズーノと呼ばれる、小型の魚が動物の、体内の血を求めて、飛び出して襲う、血液繁殖魚が居るので、人々は川場では、調理はし無い。
 水は本来川場の近くを堀り、湧き水を使って料理するか、全身服を着き身を守り、水を汲んで沸騰させて、から料理をする事が、一般的で有った。
 服を貫通する程は、ない魚なので全身防具を付けて、居る人なら問題無い、その為重戦士などや、盾を装備して、顔など守り水を汲み、沸騰させてと成る。
 ユラも其れは分かって居たので、リッツの出番となった。
 リッツは異空間収納から、大型バケツを手に、重装甲の鎧を着込み、水を汲んで来ると、逸れをユラが作った竈と、大型鍋に水を張り、沸騰させていた。
 水の中には少しはメズーノが残るが、料理的には美味しいので、そのままである。
 ユラはバーニを解体・血抜きして、肉を刻み、そのまま小分けした鍋に、大鍋の湯を入れ、肉を入れ、少し洗うと、取り出して。
 ギャリーが街から野菜と、調味料を買って帰って来た。
 小鍋にお米と、野菜の人参みたいな野菜、じゃがいもみたいな野菜、カリフラワーみたいな野菜、ごぼうみたいな野菜、バーニの刻み肉を入れ、砂糖・お醤油ミリン・酒・塩で味付け炊き込みご飯風の料理と。
 野菜は大きく割いて、鍋に入れ味付けをして、もう一度肉それらを鍋の中に入れつつ、リッツが皿など準備、ギャリーは座る為の椅子を準備。
 先程の大型バケツを逆さにして、テーブル代わりに、リッツが皿を上に置く。
 料理が出来て、ユラがシチューと成った物を、皿によそい、炊き込みご飯を別皿にして、一緒に大型バケツの上に置いて、料理が完成した。
 昼食としてはそれ也の料理で有った。
 リッツも、ギャリーも食欲旺盛に昼食を満喫した。 

 
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