俺の日常は稀に非日常と化す件について。

chapter.1 日常

　　　　　私立螺旋高等学校　　
　　１学期末テスト成績優秀者(１学年)


１　　　鏑木　悠騎　　　(900／900点)

２　　　千葉　拓都    　　(900／889点)

３　　西園寺　　華       　 (900／885点)    

４　　　神楽　睦月　　　(900／882点)

５　　　境　　鉄平　　　(900／875点)

６　　　如月　衛斗　　　(900／870点)

７　　　七瀬　雛　　　　(900／863点)

８　　三ノ宮　悟　　　　(900／860点)

９　　　一条　真美　　　(900／855点)

10　　　尾張　蓮　　　　(900／854点)












今まで俺が成績トップにならなかったことは記憶上例がない。

別に自慢はしてはいないのだが中学からは周り奴ら、特に男共からは白い目で見られることが増えてしまったらしい。

おかげさまで俺は中学から今に至るまで友達がいないのだ。

強いて言えば稀に校舎に侵入してくる犬猫ぐらいだ。

勉強ができても、スポーツができても、顔が良くても、友達はなかなかできないのだなと思い知らされる日々だ。

今朝は早く起きたので早く登校したものの話し相手もいないので勉強をしながら噂話に聞き耳をたてている始末だ。

うちの高校は全国的に有名な進学校だが
スポーツも強く推奨している高校なので早朝から朝練やらでテスト疲れも残っているだろうに活気に満ち溢れている。

窓際に座る俺のもとには毎朝のように運動部の掛け声が聞こえてくる。

黒板の上に位置する時計の針はもうすぐ8時に到達する。

後半時間でHR(ホームルーム)だ。

学校に到着してから１時間が経つが異常に時間の流れが遅く感じる。

こういう時に友達なるものが側にいればすぐに半時間など経過してしまうのだろうな。

１学期末テストも終了し後２週間ほどで夏期休暇になるというのにこのままでは今年の夏も一人で過ごすことになりそうだ。

しかし、今日を機に俺の日常が非常とかするとは今の俺には知る余地もなかった.......