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その後……辺境の医術師の話と《蘇芳プロジェクト》
番外編……シュウの思い出
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「名前って、一番最初に子供に与えられるプレゼントだよね……もうちょっと子供のために考えなよ」
なんて子分扱いのエリオットにかっこいいこと言ってるが、兄貴は最初に娘につけようとした名前は安直というかひねりもなかったよな。
そう突っ込みたいのを堪え、俺……シュウはチラッと叔父であるシエラを見下ろす。
普段ぽややんというか掴みどころのないというか、馬鹿そうに見えて天才児で、剣の腕も際立つこの人について、祖父や父からくれぐれも暴走させないでくれと頼まれたのは、兄貴10歳、俺は15を超えた頃。
当時両親が忙しく、俺は祖父の家に預けられてたから、その頃に会った兄貴は結構ひねくれたお子様だった。
兄貴は10年前から最近まで神隠しに会っていたらしく、7歳から祖父の家に預けられた俺は会ったことがなかった。
俺はある意味病弱を装ったり、人目を避ける生活だったのもあって、遠慮もあったけど、初めて会った兄貴はその遠慮すらぶっ壊すほどの人だった。
叔父と呼ぶと癇癪を起こすけど、俺が外見でも年上とは言えシエラと呼び捨てもできないよなぁと考え、じゃぁ、兄貴でいっか? と呼ぶと嬉しそうに笑った。
なんか最初は扱いづらい感じはしたが、どことなく俺より深い霧の奥に迷ってる人なのかなと思った。
俺はその頃できたばかりの歳の離れた婚約者がいた。
まぁ、はっきり言えば虐待されていた遠縁の少女を、父が無理やり実家から引き離した。
その後、両親の住む場所では落ち着かないからと、こちらに連れてきて、そのまま、
「シュウちゃんのお嫁さんよ? ちゃんと面倒見なさいね」
と過激爆弾の母が置いて帰ったのが瑞波。
まだ実家で振るわれた暴力の跡があざとなって残っていたし、食べさせてもらっていなかったらしく幼くやせ細り、ブルブル震えていた。
幼いのに、ただ声を殺して泣き、人に怯える瑞波に、言葉をかけ、抱っこして、ご飯を食べさせ、服の着替えも手伝った。
最初は清野の中でも巨躯になる俺に驚き、強張っていたものの、抱っこして頭を撫で、いろいろなところに連れて行くようにした。
手を伸ばすと小さい手で俺の指を握り、ニコッと笑った日はいまだに覚えている。
しかし、
「お前は、マルムスティーンの血よりカズールの方が強いの? えっ? 瑞波はよちよち歩きもできなくなるよ! もっと歩かせなさい!」
と祖父に怒られた。
最初瑞波がかなり弱っていたので、落ち着くまでは抱っこで移動もいいと目を瞑っていたらしいのだが、俺が元気になってからもずっと抱いて連れ歩くのがダメらしい。
でも祖父も長身だが、俺はずば抜けて背が高く、瑞波からすると怯えられる一因だろうと思って、抱っこした方がいいと思ったのだが……それに俺の一歩が、瑞波からすると五歩だったりするのだ……。
「ガタガタ道とか獣道はまだダメだけど、ちょっとは歩く練習再開だよ! じゃないと今度はお前を接近禁止にするよ!」
「頑張れ~シュウ。父さまはやるよ?」
「瑞波。体調が良い時は、散歩を四半刻すること。その時、必ずシュウか私、シエラがつくから、疲れたら言いなさい? 我慢しないこと」
「あ、あい」
3歳だが、言葉が出なかった瑞波が、初めて喋った。
「みじゅ……ちゃん……がんばゆ」
「瑞波、ちゃんとお喋りできてるじゃないか。偉いね」
祖父はにっこり笑う。
「瑞波という名前はとっても素敵な名前だけど、瑞波はまだ言いにくいみたいだから、自分のことはみーちゃんって言ってみよう。みーちゃんだよって言える?」
「み、みーちゃん?」
「そうだよ、みーちゃんって言えたね? 偉い偉い」
褒められた瑞波は顔を真っ赤にして、笑う。
本当に嬉しかったらしい。
最初は祖父や兄貴の姿が今まで見た人間と違っているのは驚いていたが、最近は黒髪=怖い人というイメージがついたのか、逆に父に人見知り発動して、父がかなりショックを受けていた。
俺の膝の上でお人形を抱っこしてモゾモゾしている瑞波に、俺は、
「この人が俺のお父さん。最初瑞波を引き取ってくれた人だよ。黒髪だけど優しい人だよ。手を上げたりしないよ。俺のことはシュウ、あっちのお兄ちゃんはおにーちゃん、黒髪のこの人はお父さん、いつも一緒にいるこのおじさんはおじいちゃんだからね?」
「えっと、ににしゃ? ととしゃ? じじしゃ? しゅーしゃ?」
人形の間から顔を覗かせ辿々しいものの確認するように口にする。
「か、可愛い……ににしゃだって!」
兄貴は喜ぶ。
めちゃくちゃ嬉しかったらしい。
人嫌いを公言する兄貴が、瑞波だけはめちゃくちゃ甘いのはこの日からだったりする。
そして突拍子もないことをしでかす兄貴を嫌いもせず、兄様兄様と慕う瑞波は、ある意味すごいと思うのは俺だけではないかとも思う。
それからしばらくして、父に抱かれた小さい女の子が姿を見せた。
その子は清泉と言い、こちらも父の遠縁の子……が引き取られてきた俺の父の従兄弟の子らしい。
瑞波は、俺の母方の先祖の分家筋……遠い遠い縁戚だが、清泉は一番俺たちに近い。
清泉は、両親が亡くなり、親戚もいないので引き取られたのだという。
しかし、こちらも小さく幼い……連れてきた父が険しい顔で吐き捨てる。
「父が……きちんと財産やあれこれをきっちりしていたはずなのに……この子の母親の手紙が来るまで気がつかなかった……悔しいよ」
口数少なく神殿に帰って行った父の代わりに、祖父が説明してくれた。
父の父……父方の祖父は双子だったらしく、生まれてすぐ引き離されたのだという。
祖父は双子の弟のことを知り、あれこれと手助けをしてきたが、自分の子供たちの身に起きたことに対処したりしているうちに身体を壊し亡くなったのだという。
父もある程度話を聞いたりしてきたが、祖父や父に寄り掛かり、寄生化していくゴミのような独善的な寄り子たちに色々と送るべきお金や食料を抜かれていたようだという。
最後に、清泉の父は事故で亡くなり、病気がちだった母親も手紙をなけなしのお金で出した後、追うように亡くなったのだという。
父は手紙を読み、慌てて駆けつけたが、崩れかかったボロ屋の中で息絶えた母親の側で空腹のまま泣きじゃくる清泉を見つけたらしい。
「まずは、ご飯を食べて、お風呂に入ってだね。服も新しいのを準備しなきゃ」
祖父は父から受け取ってそのまま抱っこしたままの清泉の頭を撫でている。
瑞波はまだ余り人に触られるのが苦手らしいが、清泉は大丈夫らしい。
くぅくぅと安心したように眠っている。
「ただいま~!」
「ま~!」
手を繋いで帰ってきた兄貴と瑞波は、何故か葉っぱまみれである。
「こら! シエラ。なんでそんな葉っぱまみれなの?」
「あはは! 山で落ち葉をまとめてくるくるして遊んでたの! ね? 瑞波ちゃん」
「あい! ね? ににしゃ!」
兄妹のように顔を見合わせ、キャッキャと笑っている。
「まぁ、風で遊ぶのいいけどね? 危険なことはダメだよ?」
「はーい!」
返事をした兄貴は、祖父の腕の中で寝ている幼児に気がつく。
「あれ? この子誰?」
「エイの従兄弟の子供……両親が亡くなっていたらしい」
「うーん……幾つくらい?」
「瑞波より小さいね。手足も小さいし、立つのもまだ無理じゃないかな? うん……まだ前歯も生え始めだし」
その日から5人家族で生活することになったのだった。
なんて子分扱いのエリオットにかっこいいこと言ってるが、兄貴は最初に娘につけようとした名前は安直というかひねりもなかったよな。
そう突っ込みたいのを堪え、俺……シュウはチラッと叔父であるシエラを見下ろす。
普段ぽややんというか掴みどころのないというか、馬鹿そうに見えて天才児で、剣の腕も際立つこの人について、祖父や父からくれぐれも暴走させないでくれと頼まれたのは、兄貴10歳、俺は15を超えた頃。
当時両親が忙しく、俺は祖父の家に預けられてたから、その頃に会った兄貴は結構ひねくれたお子様だった。
兄貴は10年前から最近まで神隠しに会っていたらしく、7歳から祖父の家に預けられた俺は会ったことがなかった。
俺はある意味病弱を装ったり、人目を避ける生活だったのもあって、遠慮もあったけど、初めて会った兄貴はその遠慮すらぶっ壊すほどの人だった。
叔父と呼ぶと癇癪を起こすけど、俺が外見でも年上とは言えシエラと呼び捨てもできないよなぁと考え、じゃぁ、兄貴でいっか? と呼ぶと嬉しそうに笑った。
なんか最初は扱いづらい感じはしたが、どことなく俺より深い霧の奥に迷ってる人なのかなと思った。
俺はその頃できたばかりの歳の離れた婚約者がいた。
まぁ、はっきり言えば虐待されていた遠縁の少女を、父が無理やり実家から引き離した。
その後、両親の住む場所では落ち着かないからと、こちらに連れてきて、そのまま、
「シュウちゃんのお嫁さんよ? ちゃんと面倒見なさいね」
と過激爆弾の母が置いて帰ったのが瑞波。
まだ実家で振るわれた暴力の跡があざとなって残っていたし、食べさせてもらっていなかったらしく幼くやせ細り、ブルブル震えていた。
幼いのに、ただ声を殺して泣き、人に怯える瑞波に、言葉をかけ、抱っこして、ご飯を食べさせ、服の着替えも手伝った。
最初は清野の中でも巨躯になる俺に驚き、強張っていたものの、抱っこして頭を撫で、いろいろなところに連れて行くようにした。
手を伸ばすと小さい手で俺の指を握り、ニコッと笑った日はいまだに覚えている。
しかし、
「お前は、マルムスティーンの血よりカズールの方が強いの? えっ? 瑞波はよちよち歩きもできなくなるよ! もっと歩かせなさい!」
と祖父に怒られた。
最初瑞波がかなり弱っていたので、落ち着くまでは抱っこで移動もいいと目を瞑っていたらしいのだが、俺が元気になってからもずっと抱いて連れ歩くのがダメらしい。
でも祖父も長身だが、俺はずば抜けて背が高く、瑞波からすると怯えられる一因だろうと思って、抱っこした方がいいと思ったのだが……それに俺の一歩が、瑞波からすると五歩だったりするのだ……。
「ガタガタ道とか獣道はまだダメだけど、ちょっとは歩く練習再開だよ! じゃないと今度はお前を接近禁止にするよ!」
「頑張れ~シュウ。父さまはやるよ?」
「瑞波。体調が良い時は、散歩を四半刻すること。その時、必ずシュウか私、シエラがつくから、疲れたら言いなさい? 我慢しないこと」
「あ、あい」
3歳だが、言葉が出なかった瑞波が、初めて喋った。
「みじゅ……ちゃん……がんばゆ」
「瑞波、ちゃんとお喋りできてるじゃないか。偉いね」
祖父はにっこり笑う。
「瑞波という名前はとっても素敵な名前だけど、瑞波はまだ言いにくいみたいだから、自分のことはみーちゃんって言ってみよう。みーちゃんだよって言える?」
「み、みーちゃん?」
「そうだよ、みーちゃんって言えたね? 偉い偉い」
褒められた瑞波は顔を真っ赤にして、笑う。
本当に嬉しかったらしい。
最初は祖父や兄貴の姿が今まで見た人間と違っているのは驚いていたが、最近は黒髪=怖い人というイメージがついたのか、逆に父に人見知り発動して、父がかなりショックを受けていた。
俺の膝の上でお人形を抱っこしてモゾモゾしている瑞波に、俺は、
「この人が俺のお父さん。最初瑞波を引き取ってくれた人だよ。黒髪だけど優しい人だよ。手を上げたりしないよ。俺のことはシュウ、あっちのお兄ちゃんはおにーちゃん、黒髪のこの人はお父さん、いつも一緒にいるこのおじさんはおじいちゃんだからね?」
「えっと、ににしゃ? ととしゃ? じじしゃ? しゅーしゃ?」
人形の間から顔を覗かせ辿々しいものの確認するように口にする。
「か、可愛い……ににしゃだって!」
兄貴は喜ぶ。
めちゃくちゃ嬉しかったらしい。
人嫌いを公言する兄貴が、瑞波だけはめちゃくちゃ甘いのはこの日からだったりする。
そして突拍子もないことをしでかす兄貴を嫌いもせず、兄様兄様と慕う瑞波は、ある意味すごいと思うのは俺だけではないかとも思う。
それからしばらくして、父に抱かれた小さい女の子が姿を見せた。
その子は清泉と言い、こちらも父の遠縁の子……が引き取られてきた俺の父の従兄弟の子らしい。
瑞波は、俺の母方の先祖の分家筋……遠い遠い縁戚だが、清泉は一番俺たちに近い。
清泉は、両親が亡くなり、親戚もいないので引き取られたのだという。
しかし、こちらも小さく幼い……連れてきた父が険しい顔で吐き捨てる。
「父が……きちんと財産やあれこれをきっちりしていたはずなのに……この子の母親の手紙が来るまで気がつかなかった……悔しいよ」
口数少なく神殿に帰って行った父の代わりに、祖父が説明してくれた。
父の父……父方の祖父は双子だったらしく、生まれてすぐ引き離されたのだという。
祖父は双子の弟のことを知り、あれこれと手助けをしてきたが、自分の子供たちの身に起きたことに対処したりしているうちに身体を壊し亡くなったのだという。
父もある程度話を聞いたりしてきたが、祖父や父に寄り掛かり、寄生化していくゴミのような独善的な寄り子たちに色々と送るべきお金や食料を抜かれていたようだという。
最後に、清泉の父は事故で亡くなり、病気がちだった母親も手紙をなけなしのお金で出した後、追うように亡くなったのだという。
父は手紙を読み、慌てて駆けつけたが、崩れかかったボロ屋の中で息絶えた母親の側で空腹のまま泣きじゃくる清泉を見つけたらしい。
「まずは、ご飯を食べて、お風呂に入ってだね。服も新しいのを準備しなきゃ」
祖父は父から受け取ってそのまま抱っこしたままの清泉の頭を撫でている。
瑞波はまだ余り人に触られるのが苦手らしいが、清泉は大丈夫らしい。
くぅくぅと安心したように眠っている。
「ただいま~!」
「ま~!」
手を繋いで帰ってきた兄貴と瑞波は、何故か葉っぱまみれである。
「こら! シエラ。なんでそんな葉っぱまみれなの?」
「あはは! 山で落ち葉をまとめてくるくるして遊んでたの! ね? 瑞波ちゃん」
「あい! ね? ににしゃ!」
兄妹のように顔を見合わせ、キャッキャと笑っている。
「まぁ、風で遊ぶのいいけどね? 危険なことはダメだよ?」
「はーい!」
返事をした兄貴は、祖父の腕の中で寝ている幼児に気がつく。
「あれ? この子誰?」
「エイの従兄弟の子供……両親が亡くなっていたらしい」
「うーん……幾つくらい?」
「瑞波より小さいね。手足も小さいし、立つのもまだ無理じゃないかな? うん……まだ前歯も生え始めだし」
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