悪夢を食べるのは獏、命を狩るのがヴァルキュリア(改訂予定)

刹那玻璃

文字の大きさ
上 下
4 / 42
お節介なおばちゃんヴァルキュリア……?

髭親父と美少年と髭登場!……だが、何故美男がいないんだ!

しおりを挟む


・*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽

 テスト期間が終了したからと言って、直ぐに答案が返却されるわけではなく、教師陣が採点を終えるまでは、通常授業。

 長期休暇と交流会を目前に、生徒達がどことなくそわそわと過ごし――――

「で、どうよ?」
「うむ。おそらくは、回避できたと思う」
「よかったじゃねーか!」
「ああ、そう言うテッドの方はどうなんだ?」
「おう、なかなかの手応えってとこだな。リールはどうよ?」
「……いつもより、できたと思う」
「ライアン先輩って教え上手なのなー。ありがとうございました!」
「感謝します、ライアン先輩」
「ありがとうございました」
「助かりました」

 と、みんなでライアンさんへお礼。

「いえいえ、そんなことはありませんよ。僕は、自分がセディック様に教わったようにして教えただけなので、教え上手なのはセディック様の方ですね」

 確かに、ライアンさんの教え方はセディーの教え方と似ていて、わたしはやり易かったかも。

「ぉ~、そこで謙遜……というか、ハウウェルのおにーさんが出て来るんですか」
「? いえ、特に謙遜ではありませんが……ハウウェル君はどうでしたか?」
「わたしも、多分赤点ではないと思いますが……まだテストが返って来ていないので、なんとも言えませんねぇ」
「それもそうですね。ですが、休暇日数が短くなると、セディック様が悲しまれるかと……」
「まぁ、そうですねぇ・・・」

 悲しそうなセディーの顔が脳裏に浮かび・・・次いで、「もっと勉強しようか? ネイト」と言って勉強する時間が増やされそうな気が・・・

「赤点は、是非とも回避したいですね」

 これ以上の暗記とか、勘弁してほしい。というか、セディーは次期侯爵としての自分の勉強の方はどうなっているんだろう? いや、セディーが非常に優秀なのは、十二分にわかっているんだけどさ?

 帰省中とか、わたしに構ってばかりいて大丈夫なんだろうか? セディーに、あんまりわたしに構わなくていいんだよと言っても、「僕と過ごすのは嫌?」って寂しそうな顔で聞かれちゃうし。

 わたしは、セディーの悲しそうな顔に弱い。そう自覚している。セディーも、その辺りをわかっていて利用しているように思う。それを判っていて尚、わたしはセディーに弱い。

 お祖父様もおばあ様も、そんなセディーとわたしを微笑ましいという顔で見ていますし。あと、「勉強ばかりでは気が滅入るでしょ?」と言って、お茶とお菓子を用意してくれたり、「セディーに構ってばかりいるのはズルいではないか」と、ゲームを持って乱入して来るのはどうなんでしょうか?

 いや、ずっと勉強漬けよりは助かりますけど。

「赤点だとかそんな湿っぽい話はやめようぜ! それよりも交流会、どうすんだ?」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

入れ替わった恋人

廣瀬純一
ファンタジー
大学生の恋人同士の入れ替わりの話

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

処理中です...