姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜

刹那玻璃

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第2章〜承

毒を吐く

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 私は何度も一緒には住みたくない。
 でも、体調が急激に悪化し、静養したいのと、何とか新しい実家に私の数少ない写真があると言うので、旧実家の見納めと、新居にある写真をとりに向かった。

 すると、車で私の家から15分。
 迎えてくれたのは、途中はもう満開の桜なのに、裏山ではウグイスがうるさくはないが春を告げるように鳴き続ける。

 4LDKで、元々家主が人に貸していたが、もう売りたいと言う事で譲ってもらったらしい。
 家三つ分の土地も付いている。
 そのうち三分の一が畑、残りは6台駐車場。
 誰が止めんねん……と突っ込む。

 この地域は少し高い山の上にあるので冬は雪、夏は涼しい。
 でも、水道の凍結があったりするので、水道代込みで共益費が月に7000円だと言う。
 マンションではないが自治会がしっかりしている。
 歩いて5分の隣町は高級住宅街で自治会は12000円。
 その代わり水道以外に、二時間に一本出るシャトルバスが無料だそうだ。
 これはかなりお得。
 丘を15分降りて320円かかるが、それから私の病院に行く為の電車の停留所まで降りずに乗ると420円。
 往復で840円に、そこから往復320円病院まで電車に乗るのだ。
 1日にどれだけかかるんだと憤慨したくなる。



 前々からあれ程共同の部屋は嫌、それなら今の家にいるのだと言ったのに、父と弟に必死に説明して、3人で話し合い、

「多分無理だけど、住むなら8畳二人だね」
「そうそう。週末兄貴も来るし、兄貴たちが泊まる部屋開けといたほうがええけん。6畳あけとこや。何かあった時にも荷物も置けるし。兄ちゃんには俺が説明して姉ちゃんが怒っとる理由説明したけん、仲直りおしや~」

と言っていたのに、ここに引っ越す妹に昨日母がこうのたまった。

「一部屋好きなの使いなさい。どうせ姉ちゃんはあぁだこうだうるさいし、いつ戻るかわからないし」
「じゃぁ、6畳にする!」

に、

「じゃぁ、私の部屋はないんだね。じゃぁ帰る」
「8畳に住めばいいじゃない」
「はぁぁ?父さんもキーも、母さんだって、にいちゃんの宿泊部屋がいるって言ったじゃん。私の部屋はないじゃん」
「お母さんがリビングに寝てあげるから、父さんと寝なさい」

 その言葉にふつふつと怒りが沸き起こり、

「あんたはいっつもうちとひなを差別するな?そんなにひなが可愛いなら、可愛がればいい!その姿をずっと見続けとる、うちの身にもなれ!もう帰る!金返せ!即金で、320万返せ!」

と大騒ぎになった。

 自分の下の娘に、上の娘の悪口を言い、あれだけ話し合っていたのにすっかり忘れている家族が大嫌いだと思った。
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