75 / 84
最近のライトノベルについて
しおりを挟む
昨日、第21回俳句甲子園地方大会の兼題が発表されました。
これから夏に向けて文芸部、俳句部など全国の高校生俳人の皆さんは空を見たり、景色を見たり、言葉を思い浮かべたり、心の中まで探していくのだと思うとワクワクします。
小説も同じです。
言葉を探し、自分のイメージする光景を文章にしていくのだと思います。
自分なりの作品に、俳句は容赦なく言葉を削り研ぎ澄ますものです。
でないと、17文字まで徹底的にそれでいて季語を入れて詠むなんてできませんから。
小説はではどうかというと、逆に文字は多くなりますが、でも、会話文だけでは誰が呼んだかもわかりません。
それに、人はクセや仕草もあるので、
「おい、お前何してるんだよ」
「関係ないでしょ」
では何をしていたのかも解りません。
しかし、
ドンッとノックもなく扉が大きく開かれた。
ロックが息を切らせながら飛び込んでくる。
「おい、お前何してるんだよ」
ロックの目の前のナオミは手にハンカチと、刺繍用の針を持って懸命に針を刺していた。
「おい!ナオミ!」
「何よ、関係ないでしょ。向こう行ってちょうだい」
隠すように背を向けるナオミに、ロックは問い詰める。
「今、シェードが村を出ていくって言ってた。お前知ってたのか?」
ビクッと背中が揺れる。
ロックは両腕を腰に当てた。
「知ってたんだな?何で話してくれなかったんだよ!」
となるとある程度光景が見えてくるかと思います。
俳句は削る、小説は肉付けをする。そんな感じですね。
小説をレクチャーしている、そんなおこがましいことをしているつもりはなく、ただ、光景の見えない小説は逆に難しく意味が理解できないことが多いと思います。
だらだらと話を続けるのではなく、途中で髪をかきあげたとか、苛立たしげに舌打ちをした、拳を握りしめた、だけでもそのキャラの性格は見えてきますし、インプットすることであぁ、彼だったら戦いの時に一番に突入しようとする、あっちのキャラは少しナルシストっぽい、こっちは怒りっぽいけれど正義感が強くて……と肉付けしていくごとにキャラは動き話し始めます。
自分のキャラを動かして見ませんか?
他の人の話の似たような設定、キャラを作るのは最近のライトノベルの魅力の低下につながっていると思います。
このままいくと、ライトノベルという言い方も気軽に読めるという意味じゃなく、ただ似たような話が続く軽い本という意味になります。
ライトは光……光の本にしたいと思いませんか?
自分なりに、短い文章を会話を書いて見て、それを肉付けして見ませんか?
これから夏に向けて文芸部、俳句部など全国の高校生俳人の皆さんは空を見たり、景色を見たり、言葉を思い浮かべたり、心の中まで探していくのだと思うとワクワクします。
小説も同じです。
言葉を探し、自分のイメージする光景を文章にしていくのだと思います。
自分なりの作品に、俳句は容赦なく言葉を削り研ぎ澄ますものです。
でないと、17文字まで徹底的にそれでいて季語を入れて詠むなんてできませんから。
小説はではどうかというと、逆に文字は多くなりますが、でも、会話文だけでは誰が呼んだかもわかりません。
それに、人はクセや仕草もあるので、
「おい、お前何してるんだよ」
「関係ないでしょ」
では何をしていたのかも解りません。
しかし、
ドンッとノックもなく扉が大きく開かれた。
ロックが息を切らせながら飛び込んでくる。
「おい、お前何してるんだよ」
ロックの目の前のナオミは手にハンカチと、刺繍用の針を持って懸命に針を刺していた。
「おい!ナオミ!」
「何よ、関係ないでしょ。向こう行ってちょうだい」
隠すように背を向けるナオミに、ロックは問い詰める。
「今、シェードが村を出ていくって言ってた。お前知ってたのか?」
ビクッと背中が揺れる。
ロックは両腕を腰に当てた。
「知ってたんだな?何で話してくれなかったんだよ!」
となるとある程度光景が見えてくるかと思います。
俳句は削る、小説は肉付けをする。そんな感じですね。
小説をレクチャーしている、そんなおこがましいことをしているつもりはなく、ただ、光景の見えない小説は逆に難しく意味が理解できないことが多いと思います。
だらだらと話を続けるのではなく、途中で髪をかきあげたとか、苛立たしげに舌打ちをした、拳を握りしめた、だけでもそのキャラの性格は見えてきますし、インプットすることであぁ、彼だったら戦いの時に一番に突入しようとする、あっちのキャラは少しナルシストっぽい、こっちは怒りっぽいけれど正義感が強くて……と肉付けしていくごとにキャラは動き話し始めます。
自分のキャラを動かして見ませんか?
他の人の話の似たような設定、キャラを作るのは最近のライトノベルの魅力の低下につながっていると思います。
このままいくと、ライトノベルという言い方も気軽に読めるという意味じゃなく、ただ似たような話が続く軽い本という意味になります。
ライトは光……光の本にしたいと思いませんか?
自分なりに、短い文章を会話を書いて見て、それを肉付けして見ませんか?
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?
無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。
どっちが稼げるのだろう?
いろんな方の想いがあるのかと・・・。
2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。
あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる