上 下
32 / 84

最近私は、病院に体を治しに行っているのではなく病気をもらいに行っているのではないかと思っている。

しおりを挟む
 この間、父が肺炎を患い病院に送って帰った後、私も夜に急に高熱を出し、全身が痛いのと、咳が止まらないなど、ほぼ2週間病気に悩まされた。
最初の数日は起き上がれない、冷たい氷がいい、お茶は冷たくても吐く。
食べ物も温かいものは匂いがダメで、熱が4日連続で38度後半だった時には自分、もう死ぬな……とぼーっとしながら思ったくらいである。

 そこで、動けなかったのだが、何とかタクシーで病院に行き気管支炎と肺にもちょっとおかしいということで、抗生物質と熱が出て頭痛やめまい、嘔吐などになったらもう、即座に熱冷ましを飲むようにと言われたが、それからも昼は36度台に下がるものの夜に上がり、こんな地獄はないと思ったのだが、大分元気になったと思って予約していた病院に行った。



 2020/02/03は頭痛外来で、肺炎の時に頭痛が頻繁に起きた時薬を飲んでいたのを指摘された上、まだ鼻声で、咳をしているのを心配され耳鼻咽喉科に回された。
 そうすると、鼻のチェックで鼻水が詰まっていること、それに声は喉にタンが残っているのだろうと言われ、突然、細長い器具を持ってきて、

「これを、鼻の穴から喉まで入れるよ。大丈夫そんなに痛くないから」

と返事をするまもなく、問答無用で左の鼻の穴に突っ込まれ、鼻を通り、喉まで移動する感覚を味わった。
 吐きそうだったが、

「鼻で息をして、口は開けて」

と言われたのでいう通りにすると、鼻から奥の違和感の塊をとってくれた。

「あぁ、タンだね。鼻水は鼻だけど、タンは肺からだから、まだ良くなってないのかもね……うーん、CTスキャン撮ろうか」
「えっ?」
「蓄膿症の疑いも拭えないから、撮っとこう。はい、行ってきて」

 ようやく楽になったのにと思いつつ、CTの部屋に移動し、撮ってもらい帰ると、

「あぁ、蓄膿じゃないね。うん、大丈夫そうだ」

と言われて、うがい薬をもらったのだが、外科に行く途中に歩道の隙間に足を引っ掛け盛大に転倒。
 左足を捻り、右膝から大量流血になった。

「なんてことだ!」

と、ある芸人さんのように叫び、まず、はいていたパンツを確認する。
 結構傷が痛いので、破れていたらそのままは恥ずかしい。
 そして、傷口を確認し、結構だらだらと流れる血と、傷が擦り傷で綺麗に治るまで時間がかかることにため息をついた。

 外科に行き、傷口を見せると、先生と看護師さんに盛大に溜息をつかれた。

「また?」
「はい、ここに来るまでの歩道のところでつまずいて、左足首はそんなに痛くないんですけど……」
「あぁぁ……皮膚が削り取られてるから、数日痛むよ」

 消毒をして薬を塗り、ガーゼを当ててもらう。

 実は、転倒した理由はもう一つあって、せっかく鼻水が楽になったと思ったのに、鼻から息を吸うと、今までのネバネバとしたものではない水のような鼻水がマスクを濡らし、眼鏡が曇ったのも原因だった。
 鼻を噛んでもかんでも全く効かない。
 マスクを外しかんで、次のティッシュをと思っていると、すぐにポタポタ落ちるのである。

「アレルギーか、なぁ……家(アパート)には杉もヒノキも近くにないけん、多分私(うち)がなりそうなのは、ブタクサとかのイネ科の植物のアレルギーと猫アレルギー、犬の毛アレルギーとハウスダストアレルギー、黄砂もダメなんだ……それかな……涙も出てきた……」

 もう良いやと、スポーツタオルで鼻と涙を拭う。
 明日、主治医に行こう、と思っていると、

「明日も傷と捻挫の治療に来なさい。うみが引くまでは入浴禁止」
「そんなぁ!」

肺炎の時に、濡れたタオルで全身を拭く日々。
 またその日が繰り返されるのかと思うと泣けてきた。



 ちなみに今日行った主治医には、

「アレルギー数値出てて、結構高いんだよね。ペットのとイネ科、ヒノキ、杉も。良くこの数値で頑張ってるよね。まぁ、無理はしないで喘息発作だけ気をつけて」

と言われた。
 そして、咳がまだおかしいので抗生物質と安静を言い渡された。

「マスクはつけておくようにね。君、肺炎治ったばかりだし、再発や今まだインフルエンザもあるから」

 主治医の言葉に、溜息をつく。



 最近、マスクがない!
 使い捨てのマスクも、布のも、スーパーにもドラッグストアにもない。
 百均にもない!
 なのに何で、ネットフリマで出品されているダ○ソーの30枚入りのボックスマスクが二箱で2500円もするのだろう。
 あ、一箱で1700円もある……。
 ぼったくりもいいとこだ。

 本当に肺炎になったり、まだ治らない私にとっては死活問題だが、百均のマスクに大金を出すのは惜しい。
 ドラッグストアに相談したら、数回洗えるマスクと言う商品があるらしい。
 3枚で500円ほどだが、最低3回洗っても花粉除去率95%を保つとか。
 それなら勿体無いと思わないと購入した。



 私は、ネットフリマを利用するが、百均商品をそこまで値を釣り上げるような人は好きになれない。
 百均のメーカーの文字の書かれた製品を、そんな値段で売って、自分の品を下げているようで嫌だと思う。
 それにフリマアプリも、そんなのを見て見ぬ振りをするのは、逆に煽りすぎだと思う。
 フリマの運営も取り締まってほしいものである。
 それに一人で買い占めて、何人の他人に何倍にして売りつける気だろう。
 ものすごく胸糞悪い話だと思った……テレビでは、マスクを集めて中国に送ったりしているいい話もあるのに、最低だなと思った。



 明日は、除菌スプレーをして、買ったばかりのマスクで行こうと思う。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

エロ・ファンタジー

フルーツパフェ
大衆娯楽
 物事は上手くいかない。  それは異世界でも同じこと。  夢と好奇心に溢れる異世界の少女達は、恥辱に塗れた現実を味わうことになる。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

食事届いたけど配達員のほうを食べました

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか? そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。

投稿インセンティブで月額23万円を稼いだ方法。

克全
エッセイ・ノンフィクション
「カクヨム」にも投稿しています。

アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?

無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。 どっちが稼げるのだろう? いろんな方の想いがあるのかと・・・。 2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。 あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。

処理中です...