9 / 9
成長した子供達のそれぞれの日々(*´-`)
所で、ここではなんですが。
しおりを挟む
孔明が旅立つ前の話である。
弟達3人は恋人などがいるのだが、長男の金剛は全く恋愛体質ではなく、珍しい容姿をしている為、引かれていることが多い。
しかし、所用もあり伺った屋敷に、
「お兄様!」
てててっと姿を見せる、梅花。
糜子仲(諱は竺)の娘の一人である。
子仲があきれる程、母親に瓜二つである。
にこぉ……
と嬉しそうに笑う少女の笑顔が余りにも可愛すぎて、金剛は頬を赤くして照れ笑う。
「久しぶり、梅花。元気だったかい?」
「は、はいっ! 梅花は元気です!」
えへへっと笑う少女に、ふと思い出したように、懐に入れていたものを取り出す。
「梅花? これ。向こうの親父が送ってきたのを作ったんだけど……」
「作る?」
「そう」
金剛は手の中に入れていた、小さなものを差し出す。
キョトン……とする梅花は、金剛と手のひらのものを見比べる。
「これは何ですか?」
「ん? 宝飾だよ。実家から時折、色々な石を送ってくるんだ。で、均叔父さんがとても器用でね。色々教えて貰っているんだよ。作ってみたんだけど、梅花に似合うかなって。えっと、こことここ……」
示された二つの所に五つの深紅の丸い玉と、ピンクの五つの丸い玉が形を作っている。
「これは、おばあさまの名前の珊瑚。そして、この石は実母の雲母の別名であり、俺の父の叔母の水晶の名前の石だよ。ちょっとほんのり梅花の頬の色してる。それと、これは花の形。梅花の形なんだ。俺が作ったから、上手くないかもしれないけれど、梅花の為に作ったんだ。どうかな?」
「わ、私にですか? あの、あの、月季さまとか玉蘭とか……」
「? 月季姉さんは友達で、玉蘭は妹だな。向こうの弟の承と幼い妹もいるけど、あげようと思ったのは梅花だし……貰ってくれる?」
首を傾げてにっこり笑われると、梅花は気が遠くなる。
梅花は、7年前に初めて会った金剛の姿に頬が赤くなった。
銀色の髪と青い瞳の優しい笑顔のお兄ちゃん……その美しさに一目惚れしたのだ。
好きで好きで……。
「おや? 金剛? 梅花が、また迷子になったのかな?」
にっこりと笑う父に、あたふたする梅花の横で、金剛は、
「あの、子仲さま。こんにちは。お邪魔しています」
「おや、ここで話もなんだし、奥に行くかな?」
「えっと……ご迷惑をお掛けしては……」
「いいよいいよ。おいでおいで」
子仲は二人を案内していく。
歩きながら金剛は、梅花に飾りを手首や、髪飾りなどをニコニコしながら飾る姿に、微笑む。
子仲は子沢山だが、男児は成人までの間、生きていく道を叩き込む。
女児は身だしなみに、立ち居振舞いなどを教え込む。
それと、子供たちを、特に女の子を争いに巻き込みたくはない。
その為に色々な所に送り出すのだが、のんびりとしている梅花は、相手に恵まれず心配していた……。
「似合う! よかった、うまく作れて。梅花に身に付けて貰えるなんて嬉しいよ!」
「そ、そんな……私は」
「何言っているの? 梅花はこんなに可愛いのに」
遠い目になる……。
さすがは、あの孔明の息子。
タラシの言葉は、父のそれを聞いて覚えたのだろう。
まぁ、琉璃は、伯父の自分ですらはっきりいって美少女と思う。
自分の娘も可愛いが……。
「じゃぁ、ここにおいで。家の者に……」
「わ、私が、呼んできます!」
パタパタと出ていく。
その音が遠くなった時に、金剛が口を開く。
「子仲さま。梅花に聞かれたくないことでしょうか? それとも、私と梅花が会うのは止めて欲しいとか……」
「は?」
子仲はキョトンとする。
「何でかな? 私も美梅も全く気にしてないし、家の子供たちの方が過激だよ。君に酒を飲ませて、家に連れてきて『既成事実!』とか本気でしようとしていたからね? 公祐に『お仕置き』されていたよ」
「既成事実……お仕置き……」
ダラダラと汗をかきながら、どちらが怖いのか一瞬にして悟る。
しかし……、
「あのっ、そ、その……き、既成事実……って言うのは……」
「聞きたい?」
「違います!」
金剛は訴える!
「俺よりも、梅花はどうなるんですか? 梅花のことを考えるべきでしょう!」
「……まぁ、結婚適齢期ではあるのだけど、人見知りが激しくてね……」
「俺には普通ですよ? 循は緊張するみたいですが、喬とか統は仲良しですよ? あ、そうか。二人共、玉蘭と祐蘭がいるんだ。じゃぁ……何でですかね?」
首を傾げる少年に、子仲はつい、
「金剛。君は、好きな人はいるかな?」
「父さん、母さん、兄弟たちに向こうの母上! それに、あ、梅花! きたの?」
「あ、遅くなりました。お父様、兄様」
俯きがちに近づいてきた少女は、何もないところでスッ転ぶ。
その辺は母親の美梅に似ている。
慌てて助けようとしたのだが、その前に金剛が抱き止める。
「梅花? 大丈夫か? どうしたんだ?」
「えっと、だ、大丈夫です……」
「涙で潤んでる……俺は、母上や母さん、それに梅花が泣くのだけはどうしても辛いんだ。泣かないで? ね?」
涙をそっとぬぐう。
「梅花は笑うと可愛いよ。可愛い笑顔の方が絶対にいいよ。ね? 笑ってよ」
微笑む少年に頬が赤くなった娘に、ポンポンと手を叩いた。
「ハイハイ。二人とも座りなさい」
座らせる。
「はい、金剛のことは調べなくても解るけど、適齢期の娘を持つ父として色々聞いたよ。あ、循の話は話し半分削除! と、公祐のお仕置きがあったけど」
じっとり……と汗がにじむ。
バカ力の父の孔明よりも、循のもう一人の父である公祐は、年は上だが文官なのに文句なしに強い!
昔からよく手合わせをしていたが、一度も勝てたためしはない。
「君に頼みがある。梅花を嫁にしてくれないかな?」
「……は、はぁぁ? お、私ですか?」
「そうだよ。6年も見てきたんだから、君の優しい所や真面目で、視野も広い所、妻や子供たちもとても好意的だよ」
微笑む子仲に金剛は、
「……わ、私の容姿や生まれで、周囲を、梅花を辛い思いにさせたくないです」
「おや、私たちを、そんな風に思っているのかな?」
「違います! 子仲どのや憲和どの、益徳将軍方は全くそんなことはありません。でも、母……琉璃母さんが悲しい顔をしていて……」
子仲は、
「そうだね。でも、私は全く気にしないし、君も、孔明どのの息子だ。それに、孔明どのも髪が白くなったと言うけれど、艶のある銀色だね。君と同じ色だ。同じ色が嫌なのかな?」
「違います! それに独立しようにも、私はまだ出仕したばかりの若輩です」
「家から結納品を用意できるけど?」
「自分で用意するのがしきたりです!」
金剛は立ち上がり告げる。
「父さんが、私をここに連れてきてくれる時に向こうの父に言いました。『漢中でお会いしましょう』……その時に、向こうの両親にも紹介しようと思います。家に帰り父さん、母さんと兄弟たちと相談しようと思います。明日、お返事をさせて頂きますので、よろしくお願い致します」
礼儀正しく頭を下げる、青年になろうとする少年を頼もしく見上げながら微笑んだ。
「こちらこそよろしく頼むね。金剛」
家に帰った金剛は、家族に叔父の均の前で、
「父さん、母さん、叔父さん、皆。俺……私は糜子仲どののご令嬢、梅花どのと結婚したいのですが、お許し頂けますか?」
周囲は顔を見合わせ、どっと笑う。
「なっ、何で?」
「兄さん、今更? 今更言うの?」
循は大笑いをする。
その横で喬は、
「梅花どののこと、とても可愛いとか、よく何を贈ったら良いかなぁとか言っていたから、嬉しいよ。お兄ちゃん」
「うん。お兄ちゃんはかっこいいし優しいし強いから、絶対にお似合いだよ」
統の一言に、広は、
「兄ちゃんより早く、循兄ちゃんが嫁にいけばよかったのに」
「何だって?」
末弟を睨み付ける循に広は、
「金剛兄ちゃんは一人部屋だけど、循兄ちゃんと兄ちゃんが同じ部屋だよ? 可哀想じゃん」
「広!」
「僕は気にしていないけど?」
統は穏やかに微笑む。
「循兄ちゃんがキレる時には、策略が煮詰まった時だから、囲碁とか話を聞いたりすれば大人しくなるから。むしろ厄介なのは広だし、喬お兄ちゃんごめんね?」
「えっ? 広は厄介じゃないよ? それに、僕は皆が大好きだから、良いんだ!」
えへへ……
と照れ笑う喬に、両親は涙目で、
「喬がこんなに良い子なのは、琉璃のお陰だよ~。可愛い!」
「旦那さまの優しい性格と、穏やかな笑顔にそっくりですわ。喬ちゃんのお母さんでよかった!」
二人の親バカぶりに、均はため息をつき、
「二人はほっておいて、金剛。どうするの?」
「一応、新しい屋敷を準備すると、子仲さまに言われましたが、この時代……梅花どのを一人屋敷にというのはダメだと思います。なので、この屋敷に……」
「あぁ、前に一時期、令明どのと瑪瑙どのが住んでいた離れだね?」
「はい。どうでしょうか? 父さん? 母さん?」
二人を見ると微笑む。
「良いよ。金剛のしたいようにしなさい。あ、その前に、向こうのご両親にも連絡をしておくんだよ?」
「……あのバカ親父! あの先祖代々の守ってきた土地を、おばあさまや母上がいうことも聞かずに、兵を動かすから潰れるんだよ! 本当に苦しむのは、一族よりも一般の人々なのに!」
孔明達が目を見開く。
それに気がついた金剛は、
「どうしたの? 父さんたち」
「……成長したなぁ……と感動したんだよ」
孔明たちは、子供たちの成長に目を細めたのだった。
弟達3人は恋人などがいるのだが、長男の金剛は全く恋愛体質ではなく、珍しい容姿をしている為、引かれていることが多い。
しかし、所用もあり伺った屋敷に、
「お兄様!」
てててっと姿を見せる、梅花。
糜子仲(諱は竺)の娘の一人である。
子仲があきれる程、母親に瓜二つである。
にこぉ……
と嬉しそうに笑う少女の笑顔が余りにも可愛すぎて、金剛は頬を赤くして照れ笑う。
「久しぶり、梅花。元気だったかい?」
「は、はいっ! 梅花は元気です!」
えへへっと笑う少女に、ふと思い出したように、懐に入れていたものを取り出す。
「梅花? これ。向こうの親父が送ってきたのを作ったんだけど……」
「作る?」
「そう」
金剛は手の中に入れていた、小さなものを差し出す。
キョトン……とする梅花は、金剛と手のひらのものを見比べる。
「これは何ですか?」
「ん? 宝飾だよ。実家から時折、色々な石を送ってくるんだ。で、均叔父さんがとても器用でね。色々教えて貰っているんだよ。作ってみたんだけど、梅花に似合うかなって。えっと、こことここ……」
示された二つの所に五つの深紅の丸い玉と、ピンクの五つの丸い玉が形を作っている。
「これは、おばあさまの名前の珊瑚。そして、この石は実母の雲母の別名であり、俺の父の叔母の水晶の名前の石だよ。ちょっとほんのり梅花の頬の色してる。それと、これは花の形。梅花の形なんだ。俺が作ったから、上手くないかもしれないけれど、梅花の為に作ったんだ。どうかな?」
「わ、私にですか? あの、あの、月季さまとか玉蘭とか……」
「? 月季姉さんは友達で、玉蘭は妹だな。向こうの弟の承と幼い妹もいるけど、あげようと思ったのは梅花だし……貰ってくれる?」
首を傾げてにっこり笑われると、梅花は気が遠くなる。
梅花は、7年前に初めて会った金剛の姿に頬が赤くなった。
銀色の髪と青い瞳の優しい笑顔のお兄ちゃん……その美しさに一目惚れしたのだ。
好きで好きで……。
「おや? 金剛? 梅花が、また迷子になったのかな?」
にっこりと笑う父に、あたふたする梅花の横で、金剛は、
「あの、子仲さま。こんにちは。お邪魔しています」
「おや、ここで話もなんだし、奥に行くかな?」
「えっと……ご迷惑をお掛けしては……」
「いいよいいよ。おいでおいで」
子仲は二人を案内していく。
歩きながら金剛は、梅花に飾りを手首や、髪飾りなどをニコニコしながら飾る姿に、微笑む。
子仲は子沢山だが、男児は成人までの間、生きていく道を叩き込む。
女児は身だしなみに、立ち居振舞いなどを教え込む。
それと、子供たちを、特に女の子を争いに巻き込みたくはない。
その為に色々な所に送り出すのだが、のんびりとしている梅花は、相手に恵まれず心配していた……。
「似合う! よかった、うまく作れて。梅花に身に付けて貰えるなんて嬉しいよ!」
「そ、そんな……私は」
「何言っているの? 梅花はこんなに可愛いのに」
遠い目になる……。
さすがは、あの孔明の息子。
タラシの言葉は、父のそれを聞いて覚えたのだろう。
まぁ、琉璃は、伯父の自分ですらはっきりいって美少女と思う。
自分の娘も可愛いが……。
「じゃぁ、ここにおいで。家の者に……」
「わ、私が、呼んできます!」
パタパタと出ていく。
その音が遠くなった時に、金剛が口を開く。
「子仲さま。梅花に聞かれたくないことでしょうか? それとも、私と梅花が会うのは止めて欲しいとか……」
「は?」
子仲はキョトンとする。
「何でかな? 私も美梅も全く気にしてないし、家の子供たちの方が過激だよ。君に酒を飲ませて、家に連れてきて『既成事実!』とか本気でしようとしていたからね? 公祐に『お仕置き』されていたよ」
「既成事実……お仕置き……」
ダラダラと汗をかきながら、どちらが怖いのか一瞬にして悟る。
しかし……、
「あのっ、そ、その……き、既成事実……って言うのは……」
「聞きたい?」
「違います!」
金剛は訴える!
「俺よりも、梅花はどうなるんですか? 梅花のことを考えるべきでしょう!」
「……まぁ、結婚適齢期ではあるのだけど、人見知りが激しくてね……」
「俺には普通ですよ? 循は緊張するみたいですが、喬とか統は仲良しですよ? あ、そうか。二人共、玉蘭と祐蘭がいるんだ。じゃぁ……何でですかね?」
首を傾げる少年に、子仲はつい、
「金剛。君は、好きな人はいるかな?」
「父さん、母さん、兄弟たちに向こうの母上! それに、あ、梅花! きたの?」
「あ、遅くなりました。お父様、兄様」
俯きがちに近づいてきた少女は、何もないところでスッ転ぶ。
その辺は母親の美梅に似ている。
慌てて助けようとしたのだが、その前に金剛が抱き止める。
「梅花? 大丈夫か? どうしたんだ?」
「えっと、だ、大丈夫です……」
「涙で潤んでる……俺は、母上や母さん、それに梅花が泣くのだけはどうしても辛いんだ。泣かないで? ね?」
涙をそっとぬぐう。
「梅花は笑うと可愛いよ。可愛い笑顔の方が絶対にいいよ。ね? 笑ってよ」
微笑む少年に頬が赤くなった娘に、ポンポンと手を叩いた。
「ハイハイ。二人とも座りなさい」
座らせる。
「はい、金剛のことは調べなくても解るけど、適齢期の娘を持つ父として色々聞いたよ。あ、循の話は話し半分削除! と、公祐のお仕置きがあったけど」
じっとり……と汗がにじむ。
バカ力の父の孔明よりも、循のもう一人の父である公祐は、年は上だが文官なのに文句なしに強い!
昔からよく手合わせをしていたが、一度も勝てたためしはない。
「君に頼みがある。梅花を嫁にしてくれないかな?」
「……は、はぁぁ? お、私ですか?」
「そうだよ。6年も見てきたんだから、君の優しい所や真面目で、視野も広い所、妻や子供たちもとても好意的だよ」
微笑む子仲に金剛は、
「……わ、私の容姿や生まれで、周囲を、梅花を辛い思いにさせたくないです」
「おや、私たちを、そんな風に思っているのかな?」
「違います! 子仲どのや憲和どの、益徳将軍方は全くそんなことはありません。でも、母……琉璃母さんが悲しい顔をしていて……」
子仲は、
「そうだね。でも、私は全く気にしないし、君も、孔明どのの息子だ。それに、孔明どのも髪が白くなったと言うけれど、艶のある銀色だね。君と同じ色だ。同じ色が嫌なのかな?」
「違います! それに独立しようにも、私はまだ出仕したばかりの若輩です」
「家から結納品を用意できるけど?」
「自分で用意するのがしきたりです!」
金剛は立ち上がり告げる。
「父さんが、私をここに連れてきてくれる時に向こうの父に言いました。『漢中でお会いしましょう』……その時に、向こうの両親にも紹介しようと思います。家に帰り父さん、母さんと兄弟たちと相談しようと思います。明日、お返事をさせて頂きますので、よろしくお願い致します」
礼儀正しく頭を下げる、青年になろうとする少年を頼もしく見上げながら微笑んだ。
「こちらこそよろしく頼むね。金剛」
家に帰った金剛は、家族に叔父の均の前で、
「父さん、母さん、叔父さん、皆。俺……私は糜子仲どののご令嬢、梅花どのと結婚したいのですが、お許し頂けますか?」
周囲は顔を見合わせ、どっと笑う。
「なっ、何で?」
「兄さん、今更? 今更言うの?」
循は大笑いをする。
その横で喬は、
「梅花どののこと、とても可愛いとか、よく何を贈ったら良いかなぁとか言っていたから、嬉しいよ。お兄ちゃん」
「うん。お兄ちゃんはかっこいいし優しいし強いから、絶対にお似合いだよ」
統の一言に、広は、
「兄ちゃんより早く、循兄ちゃんが嫁にいけばよかったのに」
「何だって?」
末弟を睨み付ける循に広は、
「金剛兄ちゃんは一人部屋だけど、循兄ちゃんと兄ちゃんが同じ部屋だよ? 可哀想じゃん」
「広!」
「僕は気にしていないけど?」
統は穏やかに微笑む。
「循兄ちゃんがキレる時には、策略が煮詰まった時だから、囲碁とか話を聞いたりすれば大人しくなるから。むしろ厄介なのは広だし、喬お兄ちゃんごめんね?」
「えっ? 広は厄介じゃないよ? それに、僕は皆が大好きだから、良いんだ!」
えへへ……
と照れ笑う喬に、両親は涙目で、
「喬がこんなに良い子なのは、琉璃のお陰だよ~。可愛い!」
「旦那さまの優しい性格と、穏やかな笑顔にそっくりですわ。喬ちゃんのお母さんでよかった!」
二人の親バカぶりに、均はため息をつき、
「二人はほっておいて、金剛。どうするの?」
「一応、新しい屋敷を準備すると、子仲さまに言われましたが、この時代……梅花どのを一人屋敷にというのはダメだと思います。なので、この屋敷に……」
「あぁ、前に一時期、令明どのと瑪瑙どのが住んでいた離れだね?」
「はい。どうでしょうか? 父さん? 母さん?」
二人を見ると微笑む。
「良いよ。金剛のしたいようにしなさい。あ、その前に、向こうのご両親にも連絡をしておくんだよ?」
「……あのバカ親父! あの先祖代々の守ってきた土地を、おばあさまや母上がいうことも聞かずに、兵を動かすから潰れるんだよ! 本当に苦しむのは、一族よりも一般の人々なのに!」
孔明達が目を見開く。
それに気がついた金剛は、
「どうしたの? 父さんたち」
「……成長したなぁ……と感動したんだよ」
孔明たちは、子供たちの成長に目を細めたのだった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
日露戦争の真実
蔵屋
歴史・時代
私の先祖は日露戦争の奉天の戦いで若くして戦死しました。
日本政府の定めた徴兵制で戦地に行ったのでした。
日露戦争が始まったのは明治37年(1904)2月6日でした。
帝政ロシアは清国の領土だった中国東北部を事実上占領下に置き、さらに朝鮮半島、日本海に勢力を伸ばそうとしていました。
日本はこれに対抗し開戦に至ったのです。
ほぼ同時に、日本連合艦隊はロシア軍の拠点港である旅順に向かい、ロシア軍の旅順艦隊の殲滅を目指すことになりました。
ロシア軍はヨーロッパに配備していたバルチック艦隊を日本に派遣するべく準備を開始したのです。
深い入り江に守られた旅順沿岸に設置された強力な砲台のため日本の連合艦隊は、陸軍に陸上からの旅順艦隊攻撃を要請したのでした。
この物語の始まりです。
『神知りて 人の幸せ 祈るのみ
神の伝えし 愛善の道』
この短歌は私が今年元旦に詠んだ歌である。
作家 蔵屋日唱
花嫁
一ノ瀬亮太郎
歴史・時代
征之進は小さい頃から市松人形が欲しかった。しかし大身旗本の嫡男が女の子のように人形遊びをするなど許されるはずもない。他人からも自分からもそんな気持を隠すように征之進は武芸に励み、今では道場の師範代を務めるまでになっていた。そんな征之進に結婚話が持ち込まれる。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる