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フェリスタ公爵夫人マルガレーテ(マルガレーテ視点)
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マルガレーテは、現在国王ですら一目置くフェリスタ公爵家の当主代理である。
フェリスタ公爵家は、通常爵位の中で最も高位の10ある公爵家の筆頭であり、代々医薬師、薬師、ハーブを使った民間療法で癒す『緑の術師』とも呼ばれる。
昔、戦乱の時代に戦が続き、自分の進むべき道を見つけられず悩む王のために疲れを癒すハーブティーとポプリを届け、励ました少女フリーデリンデ・フェリスターの直系末裔の一族である。
ちなみに、マルガレーテの実家は10公爵家の第二番目、エッシェンドルフ家。
こちらは、音楽を奏でることに長けた一族でフェリスタ家と縁が深かった。
マルガレーテの夫アルフォンゾはフェリスタ家の一人息子で、幼い頃から騎士になりたいと夢を語っていた。
当時の公爵夫妻は、素直で真面目な息子の叶えたい夢だからと、30才になるまでと言う約束で許した。
その間に結婚したマルガレーテは、温厚で優しい夫との間に子供を身籠った。
しかし、待望の第一子であるクレメンティーナが生まれる前に、夫は命を落とした。
……病死でもなく、騎士団の任務中だった。
当時の騎士団長はエドヴィン……葬儀に弟であるヴィクターに支えられ現れた彼を責めることはできなかった。
葬儀に現れたエドヴィンは、包帯で血の滲む頭部や身体を巻き、片腕は三角巾で吊るされた状態だったのだ。
しかも、外交の一族の人間らしく、マルガレーテの義父母の前で『土下座』をして、
「どうか……どうか! お許しください!」
と泣き崩れた。
エドヴィンが悪いわけではないと、二人とマルガレーテは理解していた。
誰が悪いのか……エドヴィンや国王一家の元に、たびたび暗殺者を送り込むバカである。
代々の忠臣たちが何度諫めても全く聞き入れず、権利を主張するものの義務を放置した独裁者親子。
自らの地位に固執し、何の罪もない甥、従兄である彼を恨み、憎しみは国を乱そうとした親子。
一度は幽閉したものの、その塔から逃亡し、任務中だったエドヴィンを襲った。
その時側にいたマルガレーテの夫は、騎士として戦い、息絶えたのだ。
エドヴィンは過去の辛い経験は全く見せずおおらかで、剛毅な人だ。
夫との出会いもエドヴィンの紹介だった。
恨みなどない。
ただ、辛いだけ……お腹の中の子供が父のいない子となること、その子を産むときの孤独……。
きっと喜んでくれただろう……そして、一緒に笑ったり泣いたり怒ったりしながら、二人で子供を育てるはずの時間は奪い取られた。
エドヴィンもヴィクターにも子供がいる。
二人の家族と交流もできたはず……。
悔しいのは、許せないのはその愚者たちは自らの過ちを認めなかったこと。
未だに夫を殺したのは、自分たちに刃向かったからだと、死んで当然だと言っているのだと言う。
許せない……絶対に許さない。
マルガレーテは、涙を堪え、エドヴィンに笑いかける。
「エドヴィン様。どうか……泣かないでください。あの人が尊敬していた貴方のこんなふうに嘆く姿は……きっと見たくないでしょう」
「だが……!」
「では……生まれてくる子の親代わりに……なってください。夫も喜びます」
常々、生まれてくる子の後見をお願いしたいのだと口にしていた。
夫の遺志だ。
「……わかった。大役だが務めさせてもらうよ。ありがとう……」
「では、私が後見人として……」
夫と友人でもあったヴィクターが、瞳を潤ませる。
「セティーナも……カズール伯爵も、本当は来たいとおっしゃっていたけれど……」
「つい先日、お子様が生まれたばかりでしょう……先に弔問の使者とお手紙をいただきました」
「……うん。男の子だよ。リュシオンとつけた。君たちの子供と同年になるね」
「そうですか……リュシオン君ですね。どちらに似ていらっしゃるのですか?」
「平凡な私じゃなく、セティーナに似たみたい。目は安定していないけど青色になりそうだから。髪も明るい金だよ。兄様の息子のルードはほっそりしてて、おとなしいのに、もちもちぷりぷりの手足で大声で泣いてる」
「ふふふっ……ヴィクター様もセティーナ様も繊細な方ですのに、リュシオン君はおじいさまに似られたのかしら」
思い出し笑いをする。
その時、堪えていた涙がこぼれた。
「……今日は泣かせてくださいませ。明日からは、もう泣きませんから」
「泣いていいんだよ?」
「いいえ。私はフェリスタに嫁いだ人間。この家を夫から預かった身です。この生まれてくる子に、次の当主としての教育を施し、導くのが使命です。まだ力不足であり、役者不足であると思いますが、どうか……マルムスティーン侯爵閣下、カズール伯爵閣下にも、ご安心くださいとお伝えくださいませ。よろしくお願いいたします」
涙をハンカチで押さえながら、頭を下げる。
その日から今まで、マルガレーテはフェリスタ家を支えてきた。
夫の両親はもうすでになく、親戚と言っても遠い血でしかない。
娘のクレメンティーナも突然行方不明になり、公爵家の力をフルに使って探し続けたが見つからず、どうすればいいのかと思い悩んでいた。
すると、リュシオンから子供たちのマナーレッスンをと頼まれた。
シエラは何度か会っていた。
あの子は見た感じ安定しているが、悪気なく面白いくらいに不器用だ。
本人は真面目にやっているが、なぜかナイフやフォークがすっぽ抜ける。
落とすのではなく、カトラリーと手が磁石の対立する極同士になったかのように、勢いよく飛んで行く。
壁や天井に刺さったりすることもあり、ヒヤヒヤする。
本人は毎回反省して、時には泣いているのだが、最初はいたずらかと思っていたそれは、本人の努力に関わらず全く落ち着かず、これは本人を責めてもどうしようもない、それよりも見せること、記憶させることで、本人がいざという時にできるようになればと思った。
リオンはまだ慣れないのとおとなしい臆病な性格のせいか緊張し、失敗するのを恐れる。
そのためおどおどして、ちょっとした失敗にパニックになる。
何度かゆっくりと優しく説明して、
「失敗してもいいから一緒にしましょう。みんな一緒です。学ばないと、理解しないといけません。覚えることで身につくものなのですよ」
と促すと、少しずつ出来るようになった。
とても良いと褒めると嬉しそうに笑う。
そして、レーヴェは普通……違う、極端に不器用な叔父、兄に比べ、まだ幼いせいもあるのかリュシオンや家族が荒れた土壌をならし、癒したことで、知識の種をたくさんまき、そして日差しを呼び、水を与えることで一気に芽吹いている。
これからレーヴェは、成長する。
その成長を、祖母である私が見届けたいと思った。
手元で育て、夫や娘のぶんも慈しみたい。
そして、フェリスタ家の正統な後継者として……。
フェリスタ公爵家は、通常爵位の中で最も高位の10ある公爵家の筆頭であり、代々医薬師、薬師、ハーブを使った民間療法で癒す『緑の術師』とも呼ばれる。
昔、戦乱の時代に戦が続き、自分の進むべき道を見つけられず悩む王のために疲れを癒すハーブティーとポプリを届け、励ました少女フリーデリンデ・フェリスターの直系末裔の一族である。
ちなみに、マルガレーテの実家は10公爵家の第二番目、エッシェンドルフ家。
こちらは、音楽を奏でることに長けた一族でフェリスタ家と縁が深かった。
マルガレーテの夫アルフォンゾはフェリスタ家の一人息子で、幼い頃から騎士になりたいと夢を語っていた。
当時の公爵夫妻は、素直で真面目な息子の叶えたい夢だからと、30才になるまでと言う約束で許した。
その間に結婚したマルガレーテは、温厚で優しい夫との間に子供を身籠った。
しかし、待望の第一子であるクレメンティーナが生まれる前に、夫は命を落とした。
……病死でもなく、騎士団の任務中だった。
当時の騎士団長はエドヴィン……葬儀に弟であるヴィクターに支えられ現れた彼を責めることはできなかった。
葬儀に現れたエドヴィンは、包帯で血の滲む頭部や身体を巻き、片腕は三角巾で吊るされた状態だったのだ。
しかも、外交の一族の人間らしく、マルガレーテの義父母の前で『土下座』をして、
「どうか……どうか! お許しください!」
と泣き崩れた。
エドヴィンが悪いわけではないと、二人とマルガレーテは理解していた。
誰が悪いのか……エドヴィンや国王一家の元に、たびたび暗殺者を送り込むバカである。
代々の忠臣たちが何度諫めても全く聞き入れず、権利を主張するものの義務を放置した独裁者親子。
自らの地位に固執し、何の罪もない甥、従兄である彼を恨み、憎しみは国を乱そうとした親子。
一度は幽閉したものの、その塔から逃亡し、任務中だったエドヴィンを襲った。
その時側にいたマルガレーテの夫は、騎士として戦い、息絶えたのだ。
エドヴィンは過去の辛い経験は全く見せずおおらかで、剛毅な人だ。
夫との出会いもエドヴィンの紹介だった。
恨みなどない。
ただ、辛いだけ……お腹の中の子供が父のいない子となること、その子を産むときの孤独……。
きっと喜んでくれただろう……そして、一緒に笑ったり泣いたり怒ったりしながら、二人で子供を育てるはずの時間は奪い取られた。
エドヴィンもヴィクターにも子供がいる。
二人の家族と交流もできたはず……。
悔しいのは、許せないのはその愚者たちは自らの過ちを認めなかったこと。
未だに夫を殺したのは、自分たちに刃向かったからだと、死んで当然だと言っているのだと言う。
許せない……絶対に許さない。
マルガレーテは、涙を堪え、エドヴィンに笑いかける。
「エドヴィン様。どうか……泣かないでください。あの人が尊敬していた貴方のこんなふうに嘆く姿は……きっと見たくないでしょう」
「だが……!」
「では……生まれてくる子の親代わりに……なってください。夫も喜びます」
常々、生まれてくる子の後見をお願いしたいのだと口にしていた。
夫の遺志だ。
「……わかった。大役だが務めさせてもらうよ。ありがとう……」
「では、私が後見人として……」
夫と友人でもあったヴィクターが、瞳を潤ませる。
「セティーナも……カズール伯爵も、本当は来たいとおっしゃっていたけれど……」
「つい先日、お子様が生まれたばかりでしょう……先に弔問の使者とお手紙をいただきました」
「……うん。男の子だよ。リュシオンとつけた。君たちの子供と同年になるね」
「そうですか……リュシオン君ですね。どちらに似ていらっしゃるのですか?」
「平凡な私じゃなく、セティーナに似たみたい。目は安定していないけど青色になりそうだから。髪も明るい金だよ。兄様の息子のルードはほっそりしてて、おとなしいのに、もちもちぷりぷりの手足で大声で泣いてる」
「ふふふっ……ヴィクター様もセティーナ様も繊細な方ですのに、リュシオン君はおじいさまに似られたのかしら」
思い出し笑いをする。
その時、堪えていた涙がこぼれた。
「……今日は泣かせてくださいませ。明日からは、もう泣きませんから」
「泣いていいんだよ?」
「いいえ。私はフェリスタに嫁いだ人間。この家を夫から預かった身です。この生まれてくる子に、次の当主としての教育を施し、導くのが使命です。まだ力不足であり、役者不足であると思いますが、どうか……マルムスティーン侯爵閣下、カズール伯爵閣下にも、ご安心くださいとお伝えくださいませ。よろしくお願いいたします」
涙をハンカチで押さえながら、頭を下げる。
その日から今まで、マルガレーテはフェリスタ家を支えてきた。
夫の両親はもうすでになく、親戚と言っても遠い血でしかない。
娘のクレメンティーナも突然行方不明になり、公爵家の力をフルに使って探し続けたが見つからず、どうすればいいのかと思い悩んでいた。
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本人は真面目にやっているが、なぜかナイフやフォークがすっぽ抜ける。
落とすのではなく、カトラリーと手が磁石の対立する極同士になったかのように、勢いよく飛んで行く。
壁や天井に刺さったりすることもあり、ヒヤヒヤする。
本人は毎回反省して、時には泣いているのだが、最初はいたずらかと思っていたそれは、本人の努力に関わらず全く落ち着かず、これは本人を責めてもどうしようもない、それよりも見せること、記憶させることで、本人がいざという時にできるようになればと思った。
リオンはまだ慣れないのとおとなしい臆病な性格のせいか緊張し、失敗するのを恐れる。
そのためおどおどして、ちょっとした失敗にパニックになる。
何度かゆっくりと優しく説明して、
「失敗してもいいから一緒にしましょう。みんな一緒です。学ばないと、理解しないといけません。覚えることで身につくものなのですよ」
と促すと、少しずつ出来るようになった。
とても良いと褒めると嬉しそうに笑う。
そして、レーヴェは普通……違う、極端に不器用な叔父、兄に比べ、まだ幼いせいもあるのかリュシオンや家族が荒れた土壌をならし、癒したことで、知識の種をたくさんまき、そして日差しを呼び、水を与えることで一気に芽吹いている。
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