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ママの所で二日間過ごす!?
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「とにかく、鈴川さんたちのこと、なんともなくてよかったよー!」鈴川さんとミナミちゃんが帰ったばかり。わたしは、安心しすぎて一人で叫んでいた。とにかく、大安心だよ~!当分は、美織と鈴川さんがケンカすることはないだろうな。プルルル。すると、一階で電話がなった。「はい、もしもし?ああ、川端さん!」どうやら、川端さんと言う人から電話がかかってきたみたい。わたしは、一階に降りる。「あら。佐伯さんと姫山さんも行くの?えっ?わたし?そうねえ。行ってもいいかもしれないけど、まだ悩むわよ。ええ。決まったら早めに連絡するわ。じゃあね。」ガチャリ。電話をおき、菊子さんは頭を抱えた。「ねえ、マリカちゃん。川端さんがね、四人で二泊三日の旅行に行かないかって言うのよ。」旅行?「山形に、いいお宿があるんですって!でも、まるや、マリカちゃんもいるしね。断ろうかね。」「よければ、家で預かりましょうか?」すると、縁側から、ママの声が聞こえた。菊子さんの縁側とうちのベランダは、隣り合わせに、なっているの。「まあ、春花さん、いいの?」「いいですよ!最近、まるちゃんたちが、よく遊びに来てくれているし。菊子さんさえよければ。」「じゃあ、お願いしましょうか。」「喜んで!」そんなこんなで、わたしたちは、二日間、ママの所で過ごすことになったのだった。
菊子さんたちの山形旅行の計画は、その日のうちにどんどん進んで、旅行はあさってになった。菊子さんたちは、はりきって旅行会社にさっさと予約して、お宿の手配もその日に終えた。菊子さんたちは、行動が早いから、思い立ったらすぐに行動するの。「うふふ。旅行、楽しみだわあ。春花さんに感謝ねえ。」菊子さんは喜んでいるけど、ママの所で二日間過ごすのは、わたしにとっては非常にまずいことだったりする。第一は、スマホがママのうちに持ち込めないこと。だって、スマホをママの所に持っていったら、「あら?このスマホ、マリカのじゃない。マリカ、スマホ持ってないのかしら?」なんてことになるに決まってる!だから、二日間は、ママや美織にラインができないこと。第二は、勝手に家を抜け出して、学校に授業を聞きに行けないこと。ママは、仕事に行くとき、必ず家中の窓の鍵を閉めて出る。だから、むやみに出掛けたりできない。結構、できないことだらけじゃん!どうしよう。「そうだ。旅行の準備、早めにしておこうかしら?せっかくだから、おしゃれもしたいわね。」こんなに興奮している菊子さん、初めてみたよ。「ねえ、まる。」わたしは、寝ようとしているまるに話しかけた。「なんだよ、マリカ。」「あのね、菊子さんが、わたしたちをママの所に預けていたら、スマホが使えないし、学校にも行けなくなるの。どうしたらいいかな?」「そんなの、あきらめろよ。スマホで連絡とれなくたって、回りがうるさくて聞こえなかったとか、言い訳すればいいだけだし。」「そんな言い訳、ママに通じるわけないよ。」「もう、どうしようもないだろ。」「ええ~!どうすればいいのよ!」「マリカちゃん、まる。ほら、ご飯よ~。」菊子さんが、エサをくれる。心配だけど、おなかすいたし、取りあえずご飯たべよっと!「おいしい~!」やっと、ネコのご飯にもなれてきた。「うふふ。あさってから、春花さんの家でいいこにしているのよ?」うっ。急に、現実に引き戻される。不安が一気に襲ってくる。「どうしよ。」本番はあさって。あさってまでに、何か方法を考えないと!
「じゃあ、行ってくるわね~。」翌日の午前9時。菊子さんは、旅行に行かない?って誘ってきた、川端さんとお茶をしに行った。わたしたちは、今日学校へは行かずに、明日に備えて作戦会議をすることにした。ご飯を食べたあと、わたしのスマホを隠してある押し入れに入って、作戦会議を始めた。「じゃあ、明日の作戦会議を始めます。秘密厳守でお願いします。」わたしが、それっぽく言うと、まるがため息をついた。「なに言ってんだ。誰もばらす人なんていないぞ。」「こら、まる!静粛に!」「はいはい。」「じゃあ、まず、わたしのスマホ問題から。ママの家にいるときは、あまりスマホを頻繁に確認できないの。ここでは、押し入れで見られるけど、うちはスマホを見られるところがないから。それについて話し合おう。」「そうだな。マリカの部屋は、ダメなのか?」「うーん。ママが、毎日掃除するために入るから、バレやすいかも。ベッドの下とかも、きっちり掃除するから。」「そうか。じゃあ、クローゼットは?マリカの部屋は、クローゼットあったよな。」「確かに!まる、さえてる!」「じゃあ、スマホ問題は解決だな。」「あと、もうひとつ問題があるの。」「なんだ?」まるが聞いてくる。「ママのところにいると、こっそり家を抜け出して学校へ行けないこと。ママは、仕事に行くとき、必ず家全部の鍵を閉めるから。」「マリカの部屋には、教科書があるだろ。それで勉強すればいいじゃないか。」「あ、確かに。」「マリカ、しっかりしろよ!」「ごめんって!」そんな感じで、あっという間に菊子さんが旅行へ行く日がやって来た。「じゃあ、春花さん、まるたちをよろしくね。」「はい。大丈夫ですよ。ゆっくり羽を伸ばしてきてください。」わたしとまるは、ママに抱かれている。「春花さん。最近、マリカちゃんを見かけないけど、どうしたの?」菊子さんが聞く。ギクリ。「それが......。ちょっと、家出といいますか、お友達の家に泊まっていて。」「あら!そうなのね。でも、そういう年頃だから。」「そうですよね。」そうして、菊子さんは旅行へ出かけていった。
「じゃあ、まるちゃんたち、ゆっくりしてね。」ママは、キッチンで料理をし始めた。「ほら?心配なんて、いらないだろ?」まるがいう。「ほんとだね。よかった。まる、ありがとう。」
翌朝。自宅で久しぶりに過ごした朝。
「まる、おはよう!」まるに話しかける。でも、朝が遅いまるは、なかなか起きようとしない。「あら、起きたの?お腹すいた?」エプロン姿のママが、にこりとして言った。「いま、ご飯を用意するからね。」ママが、ご飯の用意をしてくれる音に、まるが目覚めた。「おはよ、まる。」
「おはよう。」ママに、エサ皿を差し出された時だった。なんだか、体が急に軽くなって、すうっと透き通るような感じがした後。「えっ!マ、マリカ?」気がつくと、同じ目線のママがいた。
菊子さんたちの山形旅行の計画は、その日のうちにどんどん進んで、旅行はあさってになった。菊子さんたちは、はりきって旅行会社にさっさと予約して、お宿の手配もその日に終えた。菊子さんたちは、行動が早いから、思い立ったらすぐに行動するの。「うふふ。旅行、楽しみだわあ。春花さんに感謝ねえ。」菊子さんは喜んでいるけど、ママの所で二日間過ごすのは、わたしにとっては非常にまずいことだったりする。第一は、スマホがママのうちに持ち込めないこと。だって、スマホをママの所に持っていったら、「あら?このスマホ、マリカのじゃない。マリカ、スマホ持ってないのかしら?」なんてことになるに決まってる!だから、二日間は、ママや美織にラインができないこと。第二は、勝手に家を抜け出して、学校に授業を聞きに行けないこと。ママは、仕事に行くとき、必ず家中の窓の鍵を閉めて出る。だから、むやみに出掛けたりできない。結構、できないことだらけじゃん!どうしよう。「そうだ。旅行の準備、早めにしておこうかしら?せっかくだから、おしゃれもしたいわね。」こんなに興奮している菊子さん、初めてみたよ。「ねえ、まる。」わたしは、寝ようとしているまるに話しかけた。「なんだよ、マリカ。」「あのね、菊子さんが、わたしたちをママの所に預けていたら、スマホが使えないし、学校にも行けなくなるの。どうしたらいいかな?」「そんなの、あきらめろよ。スマホで連絡とれなくたって、回りがうるさくて聞こえなかったとか、言い訳すればいいだけだし。」「そんな言い訳、ママに通じるわけないよ。」「もう、どうしようもないだろ。」「ええ~!どうすればいいのよ!」「マリカちゃん、まる。ほら、ご飯よ~。」菊子さんが、エサをくれる。心配だけど、おなかすいたし、取りあえずご飯たべよっと!「おいしい~!」やっと、ネコのご飯にもなれてきた。「うふふ。あさってから、春花さんの家でいいこにしているのよ?」うっ。急に、現実に引き戻される。不安が一気に襲ってくる。「どうしよ。」本番はあさって。あさってまでに、何か方法を考えないと!
「じゃあ、行ってくるわね~。」翌日の午前9時。菊子さんは、旅行に行かない?って誘ってきた、川端さんとお茶をしに行った。わたしたちは、今日学校へは行かずに、明日に備えて作戦会議をすることにした。ご飯を食べたあと、わたしのスマホを隠してある押し入れに入って、作戦会議を始めた。「じゃあ、明日の作戦会議を始めます。秘密厳守でお願いします。」わたしが、それっぽく言うと、まるがため息をついた。「なに言ってんだ。誰もばらす人なんていないぞ。」「こら、まる!静粛に!」「はいはい。」「じゃあ、まず、わたしのスマホ問題から。ママの家にいるときは、あまりスマホを頻繁に確認できないの。ここでは、押し入れで見られるけど、うちはスマホを見られるところがないから。それについて話し合おう。」「そうだな。マリカの部屋は、ダメなのか?」「うーん。ママが、毎日掃除するために入るから、バレやすいかも。ベッドの下とかも、きっちり掃除するから。」「そうか。じゃあ、クローゼットは?マリカの部屋は、クローゼットあったよな。」「確かに!まる、さえてる!」「じゃあ、スマホ問題は解決だな。」「あと、もうひとつ問題があるの。」「なんだ?」まるが聞いてくる。「ママのところにいると、こっそり家を抜け出して学校へ行けないこと。ママは、仕事に行くとき、必ず家全部の鍵を閉めるから。」「マリカの部屋には、教科書があるだろ。それで勉強すればいいじゃないか。」「あ、確かに。」「マリカ、しっかりしろよ!」「ごめんって!」そんな感じで、あっという間に菊子さんが旅行へ行く日がやって来た。「じゃあ、春花さん、まるたちをよろしくね。」「はい。大丈夫ですよ。ゆっくり羽を伸ばしてきてください。」わたしとまるは、ママに抱かれている。「春花さん。最近、マリカちゃんを見かけないけど、どうしたの?」菊子さんが聞く。ギクリ。「それが......。ちょっと、家出といいますか、お友達の家に泊まっていて。」「あら!そうなのね。でも、そういう年頃だから。」「そうですよね。」そうして、菊子さんは旅行へ出かけていった。
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「おはよう。」ママに、エサ皿を差し出された時だった。なんだか、体が急に軽くなって、すうっと透き通るような感じがした後。「えっ!マ、マリカ?」気がつくと、同じ目線のママがいた。
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