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吹石美里③
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誠さんと美咲の3人での生活はとても幸せだった。
それと同時に陽子さんのことが気になった。
それで一度誠さんに尋ねたことがある。
最初は話しづらそうにしていたが私が話して欲しいと言ったので少しずつ話してくれた。
陽子さんは話し合って全部知った上で了承してくれた。
それから、子供の話もしてくれた。
葵ちゃんという子で今バスケをしていてとても上手らしい。
弟くんは翼くん。サッカーをしていて、その子もとても上手だとか。
誠さんはとても幸せそうに陽子さんの家族のことを話していた。
その姿を見てやっぱり陽子さんに気持ちが残っていることがわかった。
本当は私なんかより陽子さん達の方で暮らしたいだと思った。
ある日、美咲がバスケをやりたいと言った。
少し複雑だったけど美咲の気持ちを尊重したいと思って始めることにした。
そこでふと黒い感情が溢れ出る。
どうせならあの子よりも上手くなって欲しい。
そこで県で1番のバスケクラブへ連れていった。
私にはスポーツの才能なんて無かったので美咲に教えてあげることが出来ない。
だから、有名なクラブへ連れていった。
すぐにバスケの試合があり、美咲と一緒に見学へ行った。
すると、そこで一際上手い子がいた。
すぐにわかった。葵ちゃんだと。
写真で顔は知っていた。
なによりもあの子の放つ独特のオーラが陽子さんに似ていた。
あの、光るオーラが。
私には無い。
美咲はバスケをとても楽しそうにやっていたが中々結果には結び付かなかった。
それが、私が不出来なせいだと思えた。
私がダメだから美咲がダメなんだと。
だから、美咲にはバスケをやめさせて勉強をさせたかった。
勉強なら、頑張った分必ず結果が出ると思ったから。勉強なら私も教えてあげられる。
なのに美咲がバスケを辞めたがらない。
美咲には勉強との両立を条件にバスケを続けさせることにした。
美咲はとても良い子だった。
だから、勉強も一生懸命に頑張ってくれる。
私はそんな美咲がとても可愛くて自慢の娘だった。
でも、ある日葵ちゃんの噂を聞いた。
バスケでも成功していて、高校はN女子へ入ってそこでも1番らしいと。
葵ちゃんの噂を聞くたびに誠さんがどこかへ行ってしまう。そんな感覚に陥った。
あちらの方が良い家庭を築ける。そう思ってしまった。
だから、いつしか美咲に勉強を強要するようになっていた。
同じN女子で1番になればきっと誠さんも側にいてくれる。
なのに、美咲がどうやら葵ちゃんと仲がいいみたいだった。電話をしていた。
同じ部活なのだからある程度の関わりはあるだろうけどすごく仲が良さそうだった。
それを知って私は堪らなくなった。
どうして?
どうして葵ちゃんとそんなに楽しそうに話すの?
美咲が苦しんでいるのはその子のせいなのに。
美咲は私の子でしょ?
あなたまでそちらに行ってしまうの?
行かないで。あなたは私の子よ。
クリスマスイブの日。
ふつふつと膨らんだ感情が爆発した。
「どうしてこうなっちゃったんだろう…。ごめん。ごめんね、美咲。こんな母親でごめん。」
それと同時に陽子さんのことが気になった。
それで一度誠さんに尋ねたことがある。
最初は話しづらそうにしていたが私が話して欲しいと言ったので少しずつ話してくれた。
陽子さんは話し合って全部知った上で了承してくれた。
それから、子供の話もしてくれた。
葵ちゃんという子で今バスケをしていてとても上手らしい。
弟くんは翼くん。サッカーをしていて、その子もとても上手だとか。
誠さんはとても幸せそうに陽子さんの家族のことを話していた。
その姿を見てやっぱり陽子さんに気持ちが残っていることがわかった。
本当は私なんかより陽子さん達の方で暮らしたいだと思った。
ある日、美咲がバスケをやりたいと言った。
少し複雑だったけど美咲の気持ちを尊重したいと思って始めることにした。
そこでふと黒い感情が溢れ出る。
どうせならあの子よりも上手くなって欲しい。
そこで県で1番のバスケクラブへ連れていった。
私にはスポーツの才能なんて無かったので美咲に教えてあげることが出来ない。
だから、有名なクラブへ連れていった。
すぐにバスケの試合があり、美咲と一緒に見学へ行った。
すると、そこで一際上手い子がいた。
すぐにわかった。葵ちゃんだと。
写真で顔は知っていた。
なによりもあの子の放つ独特のオーラが陽子さんに似ていた。
あの、光るオーラが。
私には無い。
美咲はバスケをとても楽しそうにやっていたが中々結果には結び付かなかった。
それが、私が不出来なせいだと思えた。
私がダメだから美咲がダメなんだと。
だから、美咲にはバスケをやめさせて勉強をさせたかった。
勉強なら、頑張った分必ず結果が出ると思ったから。勉強なら私も教えてあげられる。
なのに美咲がバスケを辞めたがらない。
美咲には勉強との両立を条件にバスケを続けさせることにした。
美咲はとても良い子だった。
だから、勉強も一生懸命に頑張ってくれる。
私はそんな美咲がとても可愛くて自慢の娘だった。
でも、ある日葵ちゃんの噂を聞いた。
バスケでも成功していて、高校はN女子へ入ってそこでも1番らしいと。
葵ちゃんの噂を聞くたびに誠さんがどこかへ行ってしまう。そんな感覚に陥った。
あちらの方が良い家庭を築ける。そう思ってしまった。
だから、いつしか美咲に勉強を強要するようになっていた。
同じN女子で1番になればきっと誠さんも側にいてくれる。
なのに、美咲がどうやら葵ちゃんと仲がいいみたいだった。電話をしていた。
同じ部活なのだからある程度の関わりはあるだろうけどすごく仲が良さそうだった。
それを知って私は堪らなくなった。
どうして?
どうして葵ちゃんとそんなに楽しそうに話すの?
美咲が苦しんでいるのはその子のせいなのに。
美咲は私の子でしょ?
あなたまでそちらに行ってしまうの?
行かないで。あなたは私の子よ。
クリスマスイブの日。
ふつふつと膨らんだ感情が爆発した。
「どうしてこうなっちゃったんだろう…。ごめん。ごめんね、美咲。こんな母親でごめん。」
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