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2人の関係④ 香と京子 (京子ver)
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葵と関係が終わってしばらく経った。
私にはもう1人謝りたい人がいた。
「香ちゃん。」
「あ、京子先輩、なんかお久しぶりですね!」
昼休み1人でいた香ちゃんに話しかけた。
「そうだね。とりあえずお疲れ様だね私達。」
「あはは、そうですね!お疲れ様です!」
思ったよりも元気そうで安心した。
「私さ、香ちゃんと葵が付き合えばいいやって思ってたんだー。」
「やっぱり、ダメでした。でも、わかってるんですなんでダメだったか。ちゃんとわかってるんです。」
「ごめんね。」
「え?なんで京子先輩が謝るんです?むしろ私は感謝しかしてないですよ。」
「ちがうの。私上手く応援出来なくて…。私が誘ったのに。私がもっと応援出来てたらきっと葵は香ちゃんを選べた。」
「京子先輩?どういうことですか?」
私が急に話すものだから香ちゃんは多分何が何だか理解できないでいる。
「私、わかってた、葵が香ちゃんに気持ちが向いてたこと。そうなって欲しいって思って香ちゃんを誘ったのにいざそうなったら応援出来なくて…。」
溢れそうになったものをグッと堪えた。
そのせいで最後まで話せなかった。
「京子先輩。まだよく理解出来てないですけど京子先輩が謝ることは1つも無いです。」
香ちゃんがそっと抱きしめてくれる。
とても温かい。
「私、京子先輩のこと本当にすごいなって思うんです。私は結構自分の事ばっかりで葵のこと考えてるようで何にも考えてなかった。でも、先輩ずっと葵のこと考えてたじゃないですか。私だったら多分そんなの出来ない。京子先輩がいなかったら葵は多分変われてないよ。」
香ちゃんが淡々と優しい声で優しく抱きしめながら話してくれる。
すると自然と涙が溢れた。
「ごめん…。泣きたくなかったんだけど。ずっと我慢してて…。葵の前で泣いたら葵が泣けなくなっちゃうから。ごめんね、こんな情けない所。」
「先輩ホントにすごいですね。私なんていっぱい泣いちゃったから、やっぱり葵は泣けなかったな。」
また、優しい声で話してくれる。
私が泣き止むまでずっと抱きしめてくれた。
泣くつもりじゃなかった。でも、香ちゃんに話していると我慢していた涙が自然と出てきた。
「ごめんね、香ちゃん。本当に情けない。」
泣き止んだ後にしっかりと謝った。
「全然です!私の方こそずっと色々気遣ってもらって申し訳ないです。」
「そんな事ないよ!全然!結局私何も出来て無いし!」
「そんな事ないですよ!!ていうかむしろ先輩やりすぎです!もっとわがままになった方が良いですよ!」
「あっはは!そうかなー。」
「そうですよ!あーあ、葵ってばこんな人振るとかホントに見る目ないと思います!」
「いやいや、それは香ちゃんだよ?」
「いやいやいやいや?京子先輩と私じゃ天と地ですよ!」
「あっははは!葵ってばホントにダメだねー。」
「ダメですよねー。」
すごく心が軽くなった気がする。
香ちゃんに何かできたらと思っていたのに私の方が元気付けられた。
「ねえ、葵とは今はどんな感じ?」
「まだ、あんまり喋ってないです。」
「そーなんだ。気まずい?」
「気まずいとかじゃないですけどタイミングが無いって言うか。」
「そっか。気が向いたら喋りかけてあげたらきっとすごく喜ぶよ。」
「そうですね。タイミングあったらそうしますね。」
「お疲れ様。」
「お疲れ様でした。」
そう言って教室に戻った。
これでちゃんと応援出来る気がする。
葵がどれだけ前を向いても応援出来る。
今日は心がとても穏やかだ。
香ちゃんと話せて本当に良かった。
私にはもう1人謝りたい人がいた。
「香ちゃん。」
「あ、京子先輩、なんかお久しぶりですね!」
昼休み1人でいた香ちゃんに話しかけた。
「そうだね。とりあえずお疲れ様だね私達。」
「あはは、そうですね!お疲れ様です!」
思ったよりも元気そうで安心した。
「私さ、香ちゃんと葵が付き合えばいいやって思ってたんだー。」
「やっぱり、ダメでした。でも、わかってるんですなんでダメだったか。ちゃんとわかってるんです。」
「ごめんね。」
「え?なんで京子先輩が謝るんです?むしろ私は感謝しかしてないですよ。」
「ちがうの。私上手く応援出来なくて…。私が誘ったのに。私がもっと応援出来てたらきっと葵は香ちゃんを選べた。」
「京子先輩?どういうことですか?」
私が急に話すものだから香ちゃんは多分何が何だか理解できないでいる。
「私、わかってた、葵が香ちゃんに気持ちが向いてたこと。そうなって欲しいって思って香ちゃんを誘ったのにいざそうなったら応援出来なくて…。」
溢れそうになったものをグッと堪えた。
そのせいで最後まで話せなかった。
「京子先輩。まだよく理解出来てないですけど京子先輩が謝ることは1つも無いです。」
香ちゃんがそっと抱きしめてくれる。
とても温かい。
「私、京子先輩のこと本当にすごいなって思うんです。私は結構自分の事ばっかりで葵のこと考えてるようで何にも考えてなかった。でも、先輩ずっと葵のこと考えてたじゃないですか。私だったら多分そんなの出来ない。京子先輩がいなかったら葵は多分変われてないよ。」
香ちゃんが淡々と優しい声で優しく抱きしめながら話してくれる。
すると自然と涙が溢れた。
「ごめん…。泣きたくなかったんだけど。ずっと我慢してて…。葵の前で泣いたら葵が泣けなくなっちゃうから。ごめんね、こんな情けない所。」
「先輩ホントにすごいですね。私なんていっぱい泣いちゃったから、やっぱり葵は泣けなかったな。」
また、優しい声で話してくれる。
私が泣き止むまでずっと抱きしめてくれた。
泣くつもりじゃなかった。でも、香ちゃんに話していると我慢していた涙が自然と出てきた。
「ごめんね、香ちゃん。本当に情けない。」
泣き止んだ後にしっかりと謝った。
「全然です!私の方こそずっと色々気遣ってもらって申し訳ないです。」
「そんな事ないよ!全然!結局私何も出来て無いし!」
「そんな事ないですよ!!ていうかむしろ先輩やりすぎです!もっとわがままになった方が良いですよ!」
「あっはは!そうかなー。」
「そうですよ!あーあ、葵ってばこんな人振るとかホントに見る目ないと思います!」
「いやいや、それは香ちゃんだよ?」
「いやいやいやいや?京子先輩と私じゃ天と地ですよ!」
「あっははは!葵ってばホントにダメだねー。」
「ダメですよねー。」
すごく心が軽くなった気がする。
香ちゃんに何かできたらと思っていたのに私の方が元気付けられた。
「ねえ、葵とは今はどんな感じ?」
「まだ、あんまり喋ってないです。」
「そーなんだ。気まずい?」
「気まずいとかじゃないですけどタイミングが無いって言うか。」
「そっか。気が向いたら喋りかけてあげたらきっとすごく喜ぶよ。」
「そうですね。タイミングあったらそうしますね。」
「お疲れ様。」
「お疲れ様でした。」
そう言って教室に戻った。
これでちゃんと応援出来る気がする。
葵がどれだけ前を向いても応援出来る。
今日は心がとても穏やかだ。
香ちゃんと話せて本当に良かった。
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