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別れ① (葵ver)
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この前美咲ととても気まずいお別れをしてまだ気まずいままだ。
ほとんど会話はしていない。
全部私が悪い。
そんな中、部活終わりに京子先輩と会うことになっていた。
京子先輩から誘うことなんて初めてだったからびっくりした。
でも、嬉しかった。
「お待たせしました!」
京子先輩が校門前で待っていた。
「全然!」
「今日は何かありました?」
「あー、別に大した用じゃないんだけどー…。ちょっと歩こうか。」
「あ、はい。」
なんか少しだけいつもと雰囲気が違う気がした。
先輩とは歩きながらしばらく他愛のない話をした。
近くにベンチがあったので先輩が座ったので私も隣に座った。
「ねえ、葵。今日何の日かわかる?」
全く検討が付かなかった。先輩の誕生日でないから…。他に何も思いつかない。
「えっ…と………。」
「あはは!わかんないよね!」
「すみません…。」
「実は初めて話した頃からちょうど1年になるの!まあ、初めてした日とも言えるよねー!」
「え!そうなんですか!すみません!私全然気付かなくて…。」
「いーよいーよ!別にお祝いするようなことじゃないからさ!」
「まー、そうなんですけど…。」
すると先輩がベンチから立ち上がって深呼吸をした。
「だからね!ちょうどいいし私達は終わりにしよう。」
「え……。」
しばらく言葉が出なかった。先輩の顔はとても悲しそうな顔だった。
「あの…、理由を聞いてもいいですか?」
やっと声が出せるようになって尋ねた。
「葵はもう大丈夫かなって!」
「大丈夫ってなにが…。」
頭が段々と追いつかなくなる。
「それからね、私葵のこと好きなんだ。隠しててごめんね。だから、これから変わっていく葵をちゃんと応援したい。」
私はそれを聞いた瞬間頭が真っ白になった。
涙が流れてきて止められない。
どんどんと涙が流れて先輩の方を見ても全然顔が見えない。
涙を流したのなんていつぶりだろうか。
先輩が私の手を引いてベンチから立たせて私を抱き寄せる。
何も言わずに背中をずっとさすってくれる。
「うっ…あの…ひっく……いつから…ですか…ひっく」
もう私は号泣してまともに話せないでいた。
「いつからだろう、具体的な日はわからないけど初めて話した日に葵のことを好きになることはわかったかなー」
「そんなに……うっ…ひっく……そんなっ…うっ…」
言いたいことがあるのに泣きじゃくって話せない。
「あっはは!大丈夫だよ!落ち着いてからで!」
「すみ…ませ…ひっく……ん。」
落ち着くまでの間、先輩はずっと優しく抱きしめてくれていた。
落ち着くまでにかなりの時間がかかった。
落ち着いたらまたベンチに座って話した。
「京子先輩…。泣きじゃくってしまってすみませんでした。」
「そうだねー!私も葵がこんなに泣くなんて思わなかったよ!」
「京子先輩。その。ずっと私にわからないようにしてたのは私のためですよね?」
「んー。どうだろねー。そうだとしてもただの自己満だよ。」
「そんなことないです!私、京子先輩にたくさんお世話になってたくさん助けてもらってばっかりで…。」
「うん!なら良かったよ!」
「葵はもう大丈夫だよね?そうしてくれた人がいるんでしょ?」
どうしてこんな時にこんな優しい声が出せるのだろう。
「はい…。」
「だから、その子のこと大切にしてあげなきゃ。」
「はい…。」
「京子先輩本当にありがとうございました。私先輩といる時間すごく好きで…。私先輩がいなかったらきっともっとおかしくなってた。先輩に何度も助けてもらったのに私なんにも返せてないし…それから…ひっく…それから…」
引っ込んだ涙がまた溢れ出した。
「わー!わかったわかったから!葵がそれだけ泣いてくれたんだもん。気持ちは充分伝わってるよ!」
「せんぱい…。」
「ありがとね!私も葵といる時間大好きだったよ!葵だけが私を普通の人にしてくれた。だからさ、これからも私と普通に接してくれる?」
「いいんですか?」
「こっちがお願いしてるんだよ?」
「わかりました…お願いします。」
「よし!で!どうなの?最近?みさきちゃんとは!」
先輩がすぐにいつもの調子に戻った。
いきなりだったからすごくびっくりしたけど、本当にこうゆう所が先輩らしい。
「え……、あの、実は…。」
こないだことを先輩に話した。
「え!なんでそんなこと言ったの!?」
「いや、そうじゃなくて、ちゃんと大切な人だからちゃんとしたいって。」
「あー、私は大切な人じゃ無かったのかー。」
「ち、違います!いや、その、あの頃は私おかしかったからで!!先輩のことすごく大切に思ってます!みんな私にとってすごく大切なんです…。」
「うん。そうだよね。」
そう言ってにっこり笑ってくれる。
「みさきのこともだけど私ちゃんとしないとダメなんです。」
「うん!きっと大丈夫だよ!」
「はい…。ありがとうございます。」
「そろそろ冷えてきたね!帰ろう!」
「はい!」
私はもうちゃんとしなきゃならない。
だから次の日の放課後、香を誘った。
話があると。
ほとんど会話はしていない。
全部私が悪い。
そんな中、部活終わりに京子先輩と会うことになっていた。
京子先輩から誘うことなんて初めてだったからびっくりした。
でも、嬉しかった。
「お待たせしました!」
京子先輩が校門前で待っていた。
「全然!」
「今日は何かありました?」
「あー、別に大した用じゃないんだけどー…。ちょっと歩こうか。」
「あ、はい。」
なんか少しだけいつもと雰囲気が違う気がした。
先輩とは歩きながらしばらく他愛のない話をした。
近くにベンチがあったので先輩が座ったので私も隣に座った。
「ねえ、葵。今日何の日かわかる?」
全く検討が付かなかった。先輩の誕生日でないから…。他に何も思いつかない。
「えっ…と………。」
「あはは!わかんないよね!」
「すみません…。」
「実は初めて話した頃からちょうど1年になるの!まあ、初めてした日とも言えるよねー!」
「え!そうなんですか!すみません!私全然気付かなくて…。」
「いーよいーよ!別にお祝いするようなことじゃないからさ!」
「まー、そうなんですけど…。」
すると先輩がベンチから立ち上がって深呼吸をした。
「だからね!ちょうどいいし私達は終わりにしよう。」
「え……。」
しばらく言葉が出なかった。先輩の顔はとても悲しそうな顔だった。
「あの…、理由を聞いてもいいですか?」
やっと声が出せるようになって尋ねた。
「葵はもう大丈夫かなって!」
「大丈夫ってなにが…。」
頭が段々と追いつかなくなる。
「それからね、私葵のこと好きなんだ。隠しててごめんね。だから、これから変わっていく葵をちゃんと応援したい。」
私はそれを聞いた瞬間頭が真っ白になった。
涙が流れてきて止められない。
どんどんと涙が流れて先輩の方を見ても全然顔が見えない。
涙を流したのなんていつぶりだろうか。
先輩が私の手を引いてベンチから立たせて私を抱き寄せる。
何も言わずに背中をずっとさすってくれる。
「うっ…あの…ひっく……いつから…ですか…ひっく」
もう私は号泣してまともに話せないでいた。
「いつからだろう、具体的な日はわからないけど初めて話した日に葵のことを好きになることはわかったかなー」
「そんなに……うっ…ひっく……そんなっ…うっ…」
言いたいことがあるのに泣きじゃくって話せない。
「あっはは!大丈夫だよ!落ち着いてからで!」
「すみ…ませ…ひっく……ん。」
落ち着くまでの間、先輩はずっと優しく抱きしめてくれていた。
落ち着くまでにかなりの時間がかかった。
落ち着いたらまたベンチに座って話した。
「京子先輩…。泣きじゃくってしまってすみませんでした。」
「そうだねー!私も葵がこんなに泣くなんて思わなかったよ!」
「京子先輩。その。ずっと私にわからないようにしてたのは私のためですよね?」
「んー。どうだろねー。そうだとしてもただの自己満だよ。」
「そんなことないです!私、京子先輩にたくさんお世話になってたくさん助けてもらってばっかりで…。」
「うん!なら良かったよ!」
「葵はもう大丈夫だよね?そうしてくれた人がいるんでしょ?」
どうしてこんな時にこんな優しい声が出せるのだろう。
「はい…。」
「だから、その子のこと大切にしてあげなきゃ。」
「はい…。」
「京子先輩本当にありがとうございました。私先輩といる時間すごく好きで…。私先輩がいなかったらきっともっとおかしくなってた。先輩に何度も助けてもらったのに私なんにも返せてないし…それから…ひっく…それから…」
引っ込んだ涙がまた溢れ出した。
「わー!わかったわかったから!葵がそれだけ泣いてくれたんだもん。気持ちは充分伝わってるよ!」
「せんぱい…。」
「ありがとね!私も葵といる時間大好きだったよ!葵だけが私を普通の人にしてくれた。だからさ、これからも私と普通に接してくれる?」
「いいんですか?」
「こっちがお願いしてるんだよ?」
「わかりました…お願いします。」
「よし!で!どうなの?最近?みさきちゃんとは!」
先輩がすぐにいつもの調子に戻った。
いきなりだったからすごくびっくりしたけど、本当にこうゆう所が先輩らしい。
「え……、あの、実は…。」
こないだことを先輩に話した。
「え!なんでそんなこと言ったの!?」
「いや、そうじゃなくて、ちゃんと大切な人だからちゃんとしたいって。」
「あー、私は大切な人じゃ無かったのかー。」
「ち、違います!いや、その、あの頃は私おかしかったからで!!先輩のことすごく大切に思ってます!みんな私にとってすごく大切なんです…。」
「うん。そうだよね。」
そう言ってにっこり笑ってくれる。
「みさきのこともだけど私ちゃんとしないとダメなんです。」
「うん!きっと大丈夫だよ!」
「はい…。ありがとうございます。」
「そろそろ冷えてきたね!帰ろう!」
「はい!」
私はもうちゃんとしなきゃならない。
だから次の日の放課後、香を誘った。
話があると。
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