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新学期① (美咲ver)
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新学期が始まった。
しばらく経った。
葵先輩とはあれからびっくりするぐらい何も無い。
話は普通にするし、普通に仲良く先輩後輩をしている。わかってはいたけど全然それっぽい事をしてこなくなった。
私は先輩から唯一の先輩をしばける人認定されて、とても感謝はされたけどなんだか距離ができてしまった気がする。
「「はーあ。」」私が大きなため息をついたと同時に香澄ちゃんもため息をついた。
「どうしたの?香澄ちゃん。」
「あー、いやー……」
「こいつ新学期入ってからモテまくって困ってんだよ。」
とえっちゃんがツッコむ。
「そ、それは大げさすぎ!!」
「大げさってことはホントにそんな贅沢な悩みだったんだ…。」
とまどか。
「だ、だから言いたくなかったんだよ!」
「あー、なるほど…。」
本当に新学期になってからの香澄ちゃんはすごく人気がある。
髪を切った効果と脱葵先輩効果で確かに香澄ちゃんはモテる人のオーラが出ている。
葵先輩とはまた違っていて慣れてなく余裕がない感じがとても可愛い。
「それより美咲どうしたの?先輩のこと?」
と香澄ちゃんが耳打ちをしてきた。
「うん…。」
「後で話聞くよ!教室行くね!」
「かすみちゃん…。ありがとう。」
(優しい!元からだけど!優しすぎるよ香澄ちゃん。そらこれはモテるよ…。)
「みさきー!」
休み時間に教室に来てくれた。
なんだか少し視線を感じる。落ち着かない。
「かすみちゃん外出よ!」
そこで人気の少ない場所に移した。
「で、どーしたの?」
「どーしたというか、どうもして無いから悩んでるというか…。」
「今まではどうしてたの?」
「今までは先輩の方から色々…。でも、私が1回拒否的なことをしちゃって…、そこから…。」
「みさきすごいね。」
「え、何が?」
「私は先輩のこと受け入れることと求めることしか出来なかったからさ。」
「いや!そんなことない!絶対に無い!それに最近先輩かすみと話してる時すごく楽しそうだし!」
そう。最近先輩と香澄ちゃんはすごく仲が良い。あんなことがあったのに流石香澄ちゃんで流石葵先輩と言うしかない。
香澄ちゃんの葵先輩絶対主義が無くなって、部活のことで色々意見交換をしている所もよく見かける。
そのおかげで前からから少しきつかった練習が今では鬼の練習と化した。
「そうかなー。先輩は誰とでも楽しそうに話すと思うけど。」
「違うよ!明らかに違う!」
「あははっ!必死すぎだよ!これ誰の相談だっけ。」
そう言われて思わず2人で顔を合わせて笑いあった。
「でも、先輩が触れてこなくなったのはみさきのことを考えてるからだと思うなー。」
「え?」
「みさきが嫌がってるって思ってるんじゃない?」
「え!それってじゃあどうすれば!?」
「え!私もわかんない!」
「だ、だよね!わかんないよね!」
「わかんないよ!私達じゃ恋愛経験値無さすぎ!」
そう言ってまた笑い合った。
何か解決したわけではないと思うけど人に話を聞いてもらうだけでとてもスッキリした。
「ありがとう。かすみちゃん。」
「私何にもしてないよ!むしろこっちが元気もらったよ!」
「いやいや!こちらこそです!」
「なら良かった!」
その日の夜のこと家に帰ってから母が部屋に来た。
「最近どう?勉強調子は?新学期入ってからそろそろ時間経つでしょう?」
「あー、うん。そうだね。」
母のこの感じはそろそろ勉強しろ。1位をとれ。ってことだ。
「部活動最近大変そうじゃない?」
「そうだね。だけど大丈夫だよ!しっかり勉強するね!」
この空気はまた部活をやめろとか言い出しかねない。
「そう、ならいいんだけど…。無理はしちゃダメよ?」
もちろんこの無理するな部活のこと。
「わかった!ありがと!」
また1番を取れる自信がない。あの時は先輩がいたから。
でも先輩の負担にはなりたく無い。
かすみちゃんと先輩の一件以来先輩がどれほどのものを背負っているのかわかった。
だからちゃんと1人で頑張るんだ…。
しばらく経った。
葵先輩とはあれからびっくりするぐらい何も無い。
話は普通にするし、普通に仲良く先輩後輩をしている。わかってはいたけど全然それっぽい事をしてこなくなった。
私は先輩から唯一の先輩をしばける人認定されて、とても感謝はされたけどなんだか距離ができてしまった気がする。
「「はーあ。」」私が大きなため息をついたと同時に香澄ちゃんもため息をついた。
「どうしたの?香澄ちゃん。」
「あー、いやー……」
「こいつ新学期入ってからモテまくって困ってんだよ。」
とえっちゃんがツッコむ。
「そ、それは大げさすぎ!!」
「大げさってことはホントにそんな贅沢な悩みだったんだ…。」
とまどか。
「だ、だから言いたくなかったんだよ!」
「あー、なるほど…。」
本当に新学期になってからの香澄ちゃんはすごく人気がある。
髪を切った効果と脱葵先輩効果で確かに香澄ちゃんはモテる人のオーラが出ている。
葵先輩とはまた違っていて慣れてなく余裕がない感じがとても可愛い。
「それより美咲どうしたの?先輩のこと?」
と香澄ちゃんが耳打ちをしてきた。
「うん…。」
「後で話聞くよ!教室行くね!」
「かすみちゃん…。ありがとう。」
(優しい!元からだけど!優しすぎるよ香澄ちゃん。そらこれはモテるよ…。)
「みさきー!」
休み時間に教室に来てくれた。
なんだか少し視線を感じる。落ち着かない。
「かすみちゃん外出よ!」
そこで人気の少ない場所に移した。
「で、どーしたの?」
「どーしたというか、どうもして無いから悩んでるというか…。」
「今まではどうしてたの?」
「今までは先輩の方から色々…。でも、私が1回拒否的なことをしちゃって…、そこから…。」
「みさきすごいね。」
「え、何が?」
「私は先輩のこと受け入れることと求めることしか出来なかったからさ。」
「いや!そんなことない!絶対に無い!それに最近先輩かすみと話してる時すごく楽しそうだし!」
そう。最近先輩と香澄ちゃんはすごく仲が良い。あんなことがあったのに流石香澄ちゃんで流石葵先輩と言うしかない。
香澄ちゃんの葵先輩絶対主義が無くなって、部活のことで色々意見交換をしている所もよく見かける。
そのおかげで前からから少しきつかった練習が今では鬼の練習と化した。
「そうかなー。先輩は誰とでも楽しそうに話すと思うけど。」
「違うよ!明らかに違う!」
「あははっ!必死すぎだよ!これ誰の相談だっけ。」
そう言われて思わず2人で顔を合わせて笑いあった。
「でも、先輩が触れてこなくなったのはみさきのことを考えてるからだと思うなー。」
「え?」
「みさきが嫌がってるって思ってるんじゃない?」
「え!それってじゃあどうすれば!?」
「え!私もわかんない!」
「だ、だよね!わかんないよね!」
「わかんないよ!私達じゃ恋愛経験値無さすぎ!」
そう言ってまた笑い合った。
何か解決したわけではないと思うけど人に話を聞いてもらうだけでとてもスッキリした。
「ありがとう。かすみちゃん。」
「私何にもしてないよ!むしろこっちが元気もらったよ!」
「いやいや!こちらこそです!」
「なら良かった!」
その日の夜のこと家に帰ってから母が部屋に来た。
「最近どう?勉強調子は?新学期入ってからそろそろ時間経つでしょう?」
「あー、うん。そうだね。」
母のこの感じはそろそろ勉強しろ。1位をとれ。ってことだ。
「部活動最近大変そうじゃない?」
「そうだね。だけど大丈夫だよ!しっかり勉強するね!」
この空気はまた部活をやめろとか言い出しかねない。
「そう、ならいいんだけど…。無理はしちゃダメよ?」
もちろんこの無理するな部活のこと。
「わかった!ありがと!」
また1番を取れる自信がない。あの時は先輩がいたから。
でも先輩の負担にはなりたく無い。
かすみちゃんと先輩の一件以来先輩がどれほどのものを背負っているのかわかった。
だからちゃんと1人で頑張るんだ…。
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