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テスト結果(期末) 美咲ver
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「はぁ……。今日かぁ……。」
テスト結果が発表される。
「やだねー。」
「今日何回も熱を測ったわ。」
いつもの4人で結果を確認する。
うぅ。今回もお腹が痛い。
なかなか顔が上がらない。
すると前回同様またえっちゃんがその答えを言った。
「えっぐ!!みさきあんた1番じゃん!!え!?なに!?やばくない?ちょっと?聞いてる?」
「…………!!」
私は感動のあまり何も出てこない。
周りにいた子に褒められているが何も話が入ってこない。
でもこの事をすぐにでも伝えたい人がいた。
私は葵先輩を探す。
見つけた。
葵先輩も私の結果を知っていたのか笑顔で近付いてくる。
私はその葵先輩に飛びついた。
人目も気にせず飛びついた。
「葵先輩ーーーー!」
「よく頑張ったね。」
また頭を撫でてくれる。
今回ももちろん1位で、学校1人気のある葵先輩に飛びついたものだから周りから注目を浴びていたがそんな事気にならなかった。
「わー!ちょっと美咲!!何やってんのよ!」
まどかが私を先輩から引き剥がした。
「葵先輩すみません。この子興奮して…。」
えっちゃんが私の代わりに謝った。
冷静になって少しやばいことに気付く。
「すみません…。」
「あっはは!!全然いーよ!よかったね!」
この優しさと尊さの塊はもはや人間かどうかも怪しい。
「おー、皆川1番だったの!すごいじゃーん」
そう言って近くにいた先輩達が話しかけてきた。
「ほらこれあげる!」
そう言ってパックのジュースをくれた。
「あ、ありがとうございます。」
流れでついつい受け取ったしまった。
「ちょっとそれ私のジュース!」
と葵先輩。
「あんたにあげる用だったけどあんたのではない!」
「え!葵先輩のですか!?すみません!返します!」
「皆川ホント真面目だねー。こんなんもらっときゃいーのよ!」
どうしたらいいのかわからず葵先輩の方を見た。
「しゃーない。もらっときな。」
「はい…。ありがとうございます。」
「みさき!ちょっといい?」
先輩達と分かれて私が葵先輩との会話の余韻に浸っていると香澄ちゃんが声をかけて来た。
そこでふと気付く。先輩と香澄ちゃんがそういう関係だったことに。そしてそれをうやむやに終わらせて結局どうなのかわからずじまいだったことを。
「ねえ!もしかして!葵先輩のこと好き!?」
香澄ちゃんは疑うような聞き方ではなく少し興奮気味に聞いて来た。
私は正直に頷いた。
というか葵先輩のことを好きじゃない人の方が少数派だと思うが。
「そっかあー!」
「あの、香澄ちゃんもだよね?」
「あ!うん!先輩かっこいいもんね!そら惚れるよねー!」
普通友達と好きな人が被った時は少し気まずくなるものだが香澄ちゃんはそんな事はなかった。むしろ、すごく嬉しそうだった。
それは多分葵先輩だからではなく香澄ちゃんだからだと思う。
「よし!じゃあ!一緒に頑張ろうね!まあ、付き合えるとかは微塵も思ってないんだけどさ!」
「うん!頑張ろうね!」
なんだろう。この香澄ちゃんの感じが少しだけ葵先輩に似ていると思った。
もちろんこれは香澄ちゃんの素なのだけど。
実際、香澄ちゃんはすごく優しい。
気を遣えるとかそんな感じではなく元々の性格が優しいからそのままで優しいのだ。
何も考えずそのままの行動が優しい。
すごく素敵な友達だと思う。
テスト結果が発表される。
「やだねー。」
「今日何回も熱を測ったわ。」
いつもの4人で結果を確認する。
うぅ。今回もお腹が痛い。
なかなか顔が上がらない。
すると前回同様またえっちゃんがその答えを言った。
「えっぐ!!みさきあんた1番じゃん!!え!?なに!?やばくない?ちょっと?聞いてる?」
「…………!!」
私は感動のあまり何も出てこない。
周りにいた子に褒められているが何も話が入ってこない。
でもこの事をすぐにでも伝えたい人がいた。
私は葵先輩を探す。
見つけた。
葵先輩も私の結果を知っていたのか笑顔で近付いてくる。
私はその葵先輩に飛びついた。
人目も気にせず飛びついた。
「葵先輩ーーーー!」
「よく頑張ったね。」
また頭を撫でてくれる。
今回ももちろん1位で、学校1人気のある葵先輩に飛びついたものだから周りから注目を浴びていたがそんな事気にならなかった。
「わー!ちょっと美咲!!何やってんのよ!」
まどかが私を先輩から引き剥がした。
「葵先輩すみません。この子興奮して…。」
えっちゃんが私の代わりに謝った。
冷静になって少しやばいことに気付く。
「すみません…。」
「あっはは!!全然いーよ!よかったね!」
この優しさと尊さの塊はもはや人間かどうかも怪しい。
「おー、皆川1番だったの!すごいじゃーん」
そう言って近くにいた先輩達が話しかけてきた。
「ほらこれあげる!」
そう言ってパックのジュースをくれた。
「あ、ありがとうございます。」
流れでついつい受け取ったしまった。
「ちょっとそれ私のジュース!」
と葵先輩。
「あんたにあげる用だったけどあんたのではない!」
「え!葵先輩のですか!?すみません!返します!」
「皆川ホント真面目だねー。こんなんもらっときゃいーのよ!」
どうしたらいいのかわからず葵先輩の方を見た。
「しゃーない。もらっときな。」
「はい…。ありがとうございます。」
「みさき!ちょっといい?」
先輩達と分かれて私が葵先輩との会話の余韻に浸っていると香澄ちゃんが声をかけて来た。
そこでふと気付く。先輩と香澄ちゃんがそういう関係だったことに。そしてそれをうやむやに終わらせて結局どうなのかわからずじまいだったことを。
「ねえ!もしかして!葵先輩のこと好き!?」
香澄ちゃんは疑うような聞き方ではなく少し興奮気味に聞いて来た。
私は正直に頷いた。
というか葵先輩のことを好きじゃない人の方が少数派だと思うが。
「そっかあー!」
「あの、香澄ちゃんもだよね?」
「あ!うん!先輩かっこいいもんね!そら惚れるよねー!」
普通友達と好きな人が被った時は少し気まずくなるものだが香澄ちゃんはそんな事はなかった。むしろ、すごく嬉しそうだった。
それは多分葵先輩だからではなく香澄ちゃんだからだと思う。
「よし!じゃあ!一緒に頑張ろうね!まあ、付き合えるとかは微塵も思ってないんだけどさ!」
「うん!頑張ろうね!」
なんだろう。この香澄ちゃんの感じが少しだけ葵先輩に似ていると思った。
もちろんこれは香澄ちゃんの素なのだけど。
実際、香澄ちゃんはすごく優しい。
気を遣えるとかそんな感じではなく元々の性格が優しいからそのままで優しいのだ。
何も考えずそのままの行動が優しい。
すごく素敵な友達だと思う。
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