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インターハイ予選② (美咲ver)
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インターハイ予選決勝を私たちの学校は見事に快勝した。
1年生は香澄がレギュラーで出ていたのと時々えっちゃんが出ていた以外に出番はなかった。
試合が終わり私たち1年生は忙しく帰りの準備をしていた。
1年生は先輩達よりも早く準備をし基本的には前を歩かなくてはならない。
えっちゃんまどか香澄ちゃんいつものメンバーで荷物を運びながら帰り道を歩いていた。
すると香澄ちゃんが先生に呼ばれた。
「あ、荷物もらうよ!」
「え、でも重いよ?大丈夫?みさき。」
「大丈夫大丈夫!」
そう言って預かった香澄のクーラーボックスはあり得ないぐらい重かった。
歩くスピードが急激に落ちる。
えっちゃん達が遠ざかる。
(これを普通の顔で持ってた香澄ちゃんやばすぎない?)
急に軽くなった。
「うわ、重いねこれ」
そう言って荷物を持ってくれたのは葵先輩だった。葵先輩と隣には2年生のえりか先輩がいる。私は歩くスピードが遅すぎて2年生の先輩の所まで到達していた。
「え、うわ、すみません!!荷物大丈夫です!貰います!」
私は慌てて荷物をもらおうとした。
「いや、荷物重すぎておばあちゃんみたいになってたよ。よく大丈夫だなんて言えたね。」
「うそっ!すみません!ちゃんと歩きます!荷物貰います!」
「いーよ。こんなの。」
「いや、でも…。」
「そーそー、葵に持たせときなー。今にも転けそうで見てらんないって!」
えりか先輩が話し出す。
「見てらんないならあんたが持ちなよ…。」
と先輩達が雑談をしているとえっちゃんとまどかが走ってきた。
「すみません!葵先輩!荷物!」
えっちゃんが葵先輩から荷物を受け取る。
「こら!みさき何持たせてんのよ!」
と小声でまどかに怒られる。
「え、これは…。」
「いやー、怖かったー!後でみさきの事しばいといてー!」
と葵先輩が言い出した。
「へ!?いや!これは!」
「そーそー、まじで怖かったよねー。普段おとなしいのにー!」
えりか先輩が便乗する。
「みさきあんた葵先輩相手にすごいことすんのねー」
とえっちゃん。
「いつもえらそうな口聞いてごめんなさい。これからは逆らいません。」
とまどか。
「ちょ!!違う!!違います!!これは、私が重くて死にそうなのを葵先輩が手伝ってくれて、でも私は頑張って持とうと…でもダメで…えっと…あれ?」
みんなに攻撃されてパニクってしまった。
「あっははは!ごめんごめんね?」
そう言いながらいつもみたいに私の頭を触る。
みんなも吹き出す。
からかわれてるのはわかってはいたけれどなんだか恥ずかしい…。
「もー、ほんとかわいーなー。」
そう言ってまた頭を撫でてくれる。
いつも通りの先輩だ。でも何だろう。
少し疲れているように見える…。
試合の後だからだろうか。
しかし、心に抱えた違和感を確かめるすべを私は知らない。
だから、何もできない。
私たち1年生は少し話してまた前を歩く。
えっちゃんが途端に話し出す。
「やばいね、葵先輩。」
「うん、やばい。」
とまどかが返事をする。
「みさきさ、あんなことされてよく普通にしてられるね。しかもなんか!下の名前呼びだったし!!」
とえっちゃんが興奮気味に突っ込む。
「普通……。に出来てたかな。」
「あ、惚れてたか。しゃーない。あれは誰でも惚れるよ。」
とまどか。
(誰でもか…。)
私がみんなと同じように真っ直ぐ葵先輩のことを想えたらどれほどよかっただろうか。
葵先輩への想いが大きくなるたびに突きつけられる現実。
どうか明日の私、このままこれ以上の関係を望まずに今の幸せに満足していてください。
私は毎日お願いをする。
1年生は香澄がレギュラーで出ていたのと時々えっちゃんが出ていた以外に出番はなかった。
試合が終わり私たち1年生は忙しく帰りの準備をしていた。
1年生は先輩達よりも早く準備をし基本的には前を歩かなくてはならない。
えっちゃんまどか香澄ちゃんいつものメンバーで荷物を運びながら帰り道を歩いていた。
すると香澄ちゃんが先生に呼ばれた。
「あ、荷物もらうよ!」
「え、でも重いよ?大丈夫?みさき。」
「大丈夫大丈夫!」
そう言って預かった香澄のクーラーボックスはあり得ないぐらい重かった。
歩くスピードが急激に落ちる。
えっちゃん達が遠ざかる。
(これを普通の顔で持ってた香澄ちゃんやばすぎない?)
急に軽くなった。
「うわ、重いねこれ」
そう言って荷物を持ってくれたのは葵先輩だった。葵先輩と隣には2年生のえりか先輩がいる。私は歩くスピードが遅すぎて2年生の先輩の所まで到達していた。
「え、うわ、すみません!!荷物大丈夫です!貰います!」
私は慌てて荷物をもらおうとした。
「いや、荷物重すぎておばあちゃんみたいになってたよ。よく大丈夫だなんて言えたね。」
「うそっ!すみません!ちゃんと歩きます!荷物貰います!」
「いーよ。こんなの。」
「いや、でも…。」
「そーそー、葵に持たせときなー。今にも転けそうで見てらんないって!」
えりか先輩が話し出す。
「見てらんないならあんたが持ちなよ…。」
と先輩達が雑談をしているとえっちゃんとまどかが走ってきた。
「すみません!葵先輩!荷物!」
えっちゃんが葵先輩から荷物を受け取る。
「こら!みさき何持たせてんのよ!」
と小声でまどかに怒られる。
「え、これは…。」
「いやー、怖かったー!後でみさきの事しばいといてー!」
と葵先輩が言い出した。
「へ!?いや!これは!」
「そーそー、まじで怖かったよねー。普段おとなしいのにー!」
えりか先輩が便乗する。
「みさきあんた葵先輩相手にすごいことすんのねー」
とえっちゃん。
「いつもえらそうな口聞いてごめんなさい。これからは逆らいません。」
とまどか。
「ちょ!!違う!!違います!!これは、私が重くて死にそうなのを葵先輩が手伝ってくれて、でも私は頑張って持とうと…でもダメで…えっと…あれ?」
みんなに攻撃されてパニクってしまった。
「あっははは!ごめんごめんね?」
そう言いながらいつもみたいに私の頭を触る。
みんなも吹き出す。
からかわれてるのはわかってはいたけれどなんだか恥ずかしい…。
「もー、ほんとかわいーなー。」
そう言ってまた頭を撫でてくれる。
いつも通りの先輩だ。でも何だろう。
少し疲れているように見える…。
試合の後だからだろうか。
しかし、心に抱えた違和感を確かめるすべを私は知らない。
だから、何もできない。
私たち1年生は少し話してまた前を歩く。
えっちゃんが途端に話し出す。
「やばいね、葵先輩。」
「うん、やばい。」
とまどかが返事をする。
「みさきさ、あんなことされてよく普通にしてられるね。しかもなんか!下の名前呼びだったし!!」
とえっちゃんが興奮気味に突っ込む。
「普通……。に出来てたかな。」
「あ、惚れてたか。しゃーない。あれは誰でも惚れるよ。」
とまどか。
(誰でもか…。)
私がみんなと同じように真っ直ぐ葵先輩のことを想えたらどれほどよかっただろうか。
葵先輩への想いが大きくなるたびに突きつけられる現実。
どうか明日の私、このままこれ以上の関係を望まずに今の幸せに満足していてください。
私は毎日お願いをする。
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