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テスト結果②(葵ver)
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テスト結果が張り出された。
そしてホッと胸を撫で下ろす。
みんながまたかー、さすがーと私に向けて反応をする。
3年生の方をみると京子先輩がいつも通りぶっちぎりで1位をとっていた。
あの人は本当にすごいと思う。
バスケ部の後輩の子達の声が聞こえてきた。そこで目をやるといつも一緒にいる1年生の子達だった。
美咲が9位で褒められている。
(へー、あの子頭いいんだ…)
実は最初はこの子の事を少し避けていた。避けるといっても必要がなければ話しかけないぐらいで誰も気に留めなかった。
別にこの子に何か問題があったわけでは無い。何なら普通に愛想も良くて可愛いと思っていたし私の同期達も美咲のことは可愛がっていた。
ただこの子の苗字が皆川であることが少し嫌だった。私の昔の苗字でどうしても嫌な過去を思い出す。
それから、この子に私の良くない行為がバレてしまった時は焦った。ただ、この子が私に好意的な事はわかっていたのでごまかせると思い少し迫った。予想外だったのはこの子の私に対する好意の大きさだ。わかりやすく反応するこの子がすごく可愛く見えて後日やり過ぎてしまった…。
(嫌がっては無さそうだったしまあいいか…。)
そんな中で美咲の頭が良いという新事実に少し興味が出てしばらく見ていると、本人の顔色はなんだか複雑そうだ。周りの誰もそれに気づかない。
美咲が突然足早にその場をさった。
「みさきどうしたの大丈夫かな。」
「お腹痛い言ってたもんね。」
「あー、ならゆっくりさせてあげよう。」
そう言って他の子達が会話をしていたけれどそんな感じでは無かった。
(あの方向は多分あそこだよねー…。)
少し悩んだけど気になったので行ってみた。
行ってみたらやっぱり美咲が泣いていた。
どうしてなのかはわからなかったが頭を撫でながら声をかけた。
この頭をすぐ触ってしまうのは多分母の癖で。母にこうされるのが嬉しくて私もすぐこうしてしまう。
こないだから思っていたが美咲も頭を撫でられるのが好きみたいだ。すごく反応が良い。
だからついつい触りたくなる。
そこから美咲がなぜ泣いているのか徐々に話してくれた。
私は上手に慰めてあわよくばと思っていた。人が落ち込んでいるのに最低なのは重々承知している。
それでも別に構わないと思っていた。
私はいつからこんなに冷たい人間になったのだろう……。
話を聞いてみるとダメだった。上手に慰められなかった。母親系の話になるとどうしても抑えられない。
ただ、どうすれば母が喜ぶのかがわかりやすく見えていて少し羨ましかった。それから、母にそれしか求められていないようですごく悲しくなった。
だから私が代わりに褒めてあげよう。
「頑張ったね」
もう言うと少し表情が明るくなったように見えた。
「お姉ちゃん」
彼女からその言葉が出た時はびっくりした。間違えて言ってしまったのだろう。とてもかわいい。
その響きは全く嫌ではなくむしろ少し嬉しかった。
もうすぐ授業が始まる。
最後にキスをした。
するつもりは無かったけれど気付いたら唇に触れていた。
美咲の顔を見ているとつい我慢ができなくなってしまう。
本当にかわいい…。
そしてホッと胸を撫で下ろす。
みんながまたかー、さすがーと私に向けて反応をする。
3年生の方をみると京子先輩がいつも通りぶっちぎりで1位をとっていた。
あの人は本当にすごいと思う。
バスケ部の後輩の子達の声が聞こえてきた。そこで目をやるといつも一緒にいる1年生の子達だった。
美咲が9位で褒められている。
(へー、あの子頭いいんだ…)
実は最初はこの子の事を少し避けていた。避けるといっても必要がなければ話しかけないぐらいで誰も気に留めなかった。
別にこの子に何か問題があったわけでは無い。何なら普通に愛想も良くて可愛いと思っていたし私の同期達も美咲のことは可愛がっていた。
ただこの子の苗字が皆川であることが少し嫌だった。私の昔の苗字でどうしても嫌な過去を思い出す。
それから、この子に私の良くない行為がバレてしまった時は焦った。ただ、この子が私に好意的な事はわかっていたのでごまかせると思い少し迫った。予想外だったのはこの子の私に対する好意の大きさだ。わかりやすく反応するこの子がすごく可愛く見えて後日やり過ぎてしまった…。
(嫌がっては無さそうだったしまあいいか…。)
そんな中で美咲の頭が良いという新事実に少し興味が出てしばらく見ていると、本人の顔色はなんだか複雑そうだ。周りの誰もそれに気づかない。
美咲が突然足早にその場をさった。
「みさきどうしたの大丈夫かな。」
「お腹痛い言ってたもんね。」
「あー、ならゆっくりさせてあげよう。」
そう言って他の子達が会話をしていたけれどそんな感じでは無かった。
(あの方向は多分あそこだよねー…。)
少し悩んだけど気になったので行ってみた。
行ってみたらやっぱり美咲が泣いていた。
どうしてなのかはわからなかったが頭を撫でながら声をかけた。
この頭をすぐ触ってしまうのは多分母の癖で。母にこうされるのが嬉しくて私もすぐこうしてしまう。
こないだから思っていたが美咲も頭を撫でられるのが好きみたいだ。すごく反応が良い。
だからついつい触りたくなる。
そこから美咲がなぜ泣いているのか徐々に話してくれた。
私は上手に慰めてあわよくばと思っていた。人が落ち込んでいるのに最低なのは重々承知している。
それでも別に構わないと思っていた。
私はいつからこんなに冷たい人間になったのだろう……。
話を聞いてみるとダメだった。上手に慰められなかった。母親系の話になるとどうしても抑えられない。
ただ、どうすれば母が喜ぶのかがわかりやすく見えていて少し羨ましかった。それから、母にそれしか求められていないようですごく悲しくなった。
だから私が代わりに褒めてあげよう。
「頑張ったね」
もう言うと少し表情が明るくなったように見えた。
「お姉ちゃん」
彼女からその言葉が出た時はびっくりした。間違えて言ってしまったのだろう。とてもかわいい。
その響きは全く嫌ではなくむしろ少し嬉しかった。
もうすぐ授業が始まる。
最後にキスをした。
するつもりは無かったけれど気付いたら唇に触れていた。
美咲の顔を見ているとつい我慢ができなくなってしまう。
本当にかわいい…。
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