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柏木葵①
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ある日父が出て行った。
どうやら違う家族ができたらしい。
でも子供の頃の私はそんなものよくわからなくてすぐに戻ってくると思っていた。
そしたら保育園の友達がお父さんが違う人のところで暮らしてるとか私を捨てたとか意味のわからないことを言うから私が怒ってケンカになってしまった。相手の男の子が怪我をして向こうの親に母が怒られた。すごく怒られていた。まだ産まれたばかりの弟を抱えながら。私のせいで。
「やっぱりシングルマザーの人はまともな教育なんてできないのね!おたくの子供がどう育とうが勝手だけどけどうちの自慢の息子を傷つけないでくださる!?本当に迷惑!先生!!2度とこの子と息子を近づけさせないで下さい!」
母はひたすら頭を下げて謝っていた。
私は事が落ち着いたあと母に謝った。
「お母さん、ごめんなさい。」
「何か嫌なことあった?あんた意味も無く怒ったりしないもんね」
と言いながら母に頭を撫でられたのが嬉しくて今日言われた意味のわからないことを母に怒りながら話した。
きっと母も一緒に怒ってくれると思った。
しばらく沈黙が続いた後母がまた私の頭を撫でて小さな震える声でごめんねと言った。
いつも元気で明るくて優しい母のこんな弱々しい姿を見るのは初めてで誰のせいでこんなに母が傷ついているのか。どうすれば母が傷つかないのかすごく考えた。
考えてさっきの怒っていた人の会話を思い出した。
"そうか、お母さんが自慢のできる子供になればいいんだ。"
どうやら違う家族ができたらしい。
でも子供の頃の私はそんなものよくわからなくてすぐに戻ってくると思っていた。
そしたら保育園の友達がお父さんが違う人のところで暮らしてるとか私を捨てたとか意味のわからないことを言うから私が怒ってケンカになってしまった。相手の男の子が怪我をして向こうの親に母が怒られた。すごく怒られていた。まだ産まれたばかりの弟を抱えながら。私のせいで。
「やっぱりシングルマザーの人はまともな教育なんてできないのね!おたくの子供がどう育とうが勝手だけどけどうちの自慢の息子を傷つけないでくださる!?本当に迷惑!先生!!2度とこの子と息子を近づけさせないで下さい!」
母はひたすら頭を下げて謝っていた。
私は事が落ち着いたあと母に謝った。
「お母さん、ごめんなさい。」
「何か嫌なことあった?あんた意味も無く怒ったりしないもんね」
と言いながら母に頭を撫でられたのが嬉しくて今日言われた意味のわからないことを母に怒りながら話した。
きっと母も一緒に怒ってくれると思った。
しばらく沈黙が続いた後母がまた私の頭を撫でて小さな震える声でごめんねと言った。
いつも元気で明るくて優しい母のこんな弱々しい姿を見るのは初めてで誰のせいでこんなに母が傷ついているのか。どうすれば母が傷つかないのかすごく考えた。
考えてさっきの怒っていた人の会話を思い出した。
"そうか、お母さんが自慢のできる子供になればいいんだ。"
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