剣導部

九重死処/shiori

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偽りの聖母

83話 空兜が向き合う気持ち

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83話 空兜が向き合う気持ち

ふぁ~あ…おはようですわ、空兜

………

ちょっと空兜ー!?無視は酷くありませんー!?

………


スマホを見ているのですの??
どれどれ…

空兜のスマホには

デート 初めて 場所

な、ななな何ですとー!?空兜がデートですってー!?
友梨香は空兜の部屋で大声をあげて驚いた。

………うるさいな。今集中して取り組まないとな事柄に向かってるんだよ。少しだけでいいから静かに出来ないかい?

申し訳なさそうに空兜が言葉をこぼす

わ、わかりましたわ。少し向こうにいっていますわ。

ごめんね。ありがとう

すたすたすた・・・

とはいったものの、絶対なにか怪しいことしていますわ。あれはそうに違いありませんわー!!

それを暴くためにもまずは
ばれずに検索画面を覗きますわよー!!

こうしてあたしのみっしょんいんほっしむんが開始ですわ・・・

でーんでんでんでんでんでんでーん
でーんでんでんでんでんでんでーん

と、このような音楽が響き、あたしの作戦の成功を後押ししてくださっています・・・

これは…いける……!!

いや、バレてるから。それ


なんとーーー!!!空兜を蝕む陰謀を暴き、魔の手から救い出すという計画が……


いや、なんも怪しくなんかないって。友梨香があんなにいうから、ぼくも向き合ってみたくなったのさ。それで、今はその下調べをしてたってだけだよ。


ふ、ふうん…。あ、その相手ってもしかしてあたし?


そりゃあね。友梨香へのぼくの気落ちを確認したいんだから、友梨香以外の人と、ってのはありえないよ。理解できた?

え、ええ・・・理解はできてる、はず・・・

うん、よかった。なら早速、明日の昼にでもでかけないかい?

え!?そんな急に!?

うん。友梨香なら予定を空けてくれるでしょ。

え、ええ!もちろん空けますわよ予定があっても!

ありがとう。それじゃあ明日、よろしくね。

え、ええ。

・・・・・・・・


(な、なんですの!?この微妙な空気は…!?)


ふぁーあっ。どれ、ぼくは少し寝るねー。

お、おやすみ…


うんおやすみー


かっっかっっかっっかっっかっっかっっかっっか、と時間が過ぎ、夕御飯の時間となっても空兜は起きることがなく、心配になり揺すって起こしてみることに。


ちょっと空兜ー?さすがに寝すぎですわよー!?もう夕御飯の時間になりましてよー!!

さっさと起きんかーーーい!!!

……ん?ああ、もうそんな時間かい?
起こしてくれてありがとうね。けど、なんでそんなにカリカリしているんだい?


それは………アンタが起きないからでしょうーー!?いったいどのくらい待ったと思っているんですのー!?


あはは、ごめんって。というか友梨香、まさかずっとそこで待っていたのかい?


そうよ・・・アンタが少しとかいわなきゃお手洗いにもいけたのに、ね・・・


ん?それって・・・ああ、友梨香ってば、その年でおもらしかい?


言わないでよ・・あたしだって恥ずかしいんだから・・・


あはは、ごめんごめん。けどぼくはそういうの、気にしない性格だから、安心してよ。

空兜・・・・

うん?


それって性格じゃなくて性癖じゃない…!!空兜のへんたいー!!もう知らないっ!


ええーー、それじゃあ明日の約束は??

当然、なしに決まっていますわ!第一、2人っきりでもないのでしょう?だったら――


いや?2人っきりだよ?さっきもいったけど、これは友梨香への気持ちに向き合いたいって話だって。だから、友梨香と2人だよ。他の人を交えてなんてありえない。

そ、そう、、、2人っきりね……わるくないわ……。


え?なんて?

明日の話、当日まで考えておくわ!さ、食事にしましょ!……もう冷めちゃってるけれどね。

大丈夫。もう一回暖めれば元通り。ううん、前よりももっと暖かくなるかもだよ?


ほんと、アンタのそういうところ、磨けないのかしらね。そうすれば、女性だってアンタのところにいくらでも寄って来るはず、ですのに。


そう?でもぼくは隣に友梨香がいればそれでいいかな。むしろ、友梨香じゃないとか、興味が湧かないよ。


そう・・・

ですわ口調のキミもツンっとしてるキミも、それらが入り交じっておかしなことになってるキミも


みーんなぜんぶかわいいよ


そ。それはもはやこ、こく、こここここここコケーーーー!

ぷしゅ~と音を立てながら頭蓋骨の上部で蒸気を逃がし、顔を真っ赤にして膝から崩れ落ちた友梨香をぼくは、急いでぼくのベッドに寝かせ、慣れない着替えをしてはスポーツドリンクを調達しに外出した。


実は5ヶ月ぶりだったりする。外出は
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