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異世界転生!?
主人公パスの威力①
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「とりあえず、中に入ろう。」
言いながら譲が足を踏み出した時だった。
ピコン!と音がしたかと思うと、崩れかけた塀で死角になっていた位置から140cm台の女の子が飛び出してきて、譲に激突した。
「ちょ…っ、大丈夫!?」
彼女としては譲を心配したいところだが、小柄な故に反動であまりにも派手にすっ転がっていった少女に声をかけた。
「いたた…っ、ちょっと!アンタどこ見て歩いてるのよ!」
「前。」
叫ぶ少女はわざとらしいくらいオープンにパンツを見せながら叫び、譲は心底冷たい視線で返す。
雛乃が「ちょっと、そのっ、」と譲の目をふさぎにかかりながら言葉を濁していると、少女は自分のスカートの状態に気付いたらしく、短い悲鳴をあげた。
「あなた!見たでしょう!」
少女は間に立つ雛乃など全く眼中に無い様子で譲に突っかかる。
何だろう…こんな展開昔のアニメで見た事ある。と雛乃はアニメの主人公に起きた出来事を思い返す。
え?ちょっと待って?アニメだと、こういう出来事の後に女の子が同じクラスだったりして…結果的にそれが理由で話したり接する機会が増えて、最終主人公と付き合うんじゃなかった?
アニメや漫画に疎い雛乃が必死に記憶を手繰り寄せている間に、少女は譲に向かっていく。
「君が勝手に晒したんだろ。
俺彼女いるし、君に興味無いから。」
彼女いる発言に歓喜するも、少女は譲がどう発言しようが意に介さない様子で、
「責任取ってもらうんだからね!」
と叫ぶなり、両手で譲の頬を挟んで動きを封じると、背伸びをして口付けた。
「はぁーー!?ちょっと、何してっ…!」
雛乃が引き剥がすのと同時に、譲が少女をグーで殴り飛ばした。
「えー!」
これはこれで驚く、っていうか、引く。
少女の顔面をグーパン…
「何、この痴女。」
と唾まで吐き捨てて、少女に追い打ちをかけようと前に出る譲を全力で止める。
もはや嫉妬とかどうでもよかった。
「あの道具のせいだから!早く学校入ろう!
私が主人公パス預かるから!」
「…チッ…。」
こんなに機嫌の悪い譲は見たことが無い。
この世界に来たら、もしくは転生したせいで性格が変わった?
雛乃には今のところ、譲が苛立っている理由がわからなかった。
言いながら譲が足を踏み出した時だった。
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叫ぶ少女はわざとらしいくらいオープンにパンツを見せながら叫び、譲は心底冷たい視線で返す。
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「…チッ…。」
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