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いざ武闘会

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 私は闘いに関しましては手加減をする事が苦手です。なので左手1本で闘うと決意しました。
 私的には素手でも構いませんが、力の加減が剣の方が簡単ですので木剣を貸して頂きました。
 更に用意された木剣に可能な限りの布を巻き、相手が怪我しない様に工夫をしました。
 さぁこれでいざ本番です。

「シンシア、ケイト、私が許可を出すまで絶対に私に声を掛けては駄目よ。判ったわね?」

「「はい」」

「間違っても正体を知られる訳にはいかないの。いいわね!」

「「はい」」



◯▲△ ジョージ視点です


 仮面武闘会への参加申し込みをしているオリバーを待っているが予想よりも時間が掛かっているな。優勝賞金のせいで参加者が多いのか?
 そんな事を思っているとようやくオリバーが戻って来た。

「エントリーはして来たか?」

「はい。私達を含めて40名が参加する様です」

 やはりこの村の規模にしては多い様だ。だがその多くは賞金目当てであろう。
 そうなると祭りの余興に常日頃から剣を振っている我々が参加する事が申し訳なく思う。

「40名か。どういうルールだ?」

「素手で闘うか、貸し出される武器の使用が可能です。武器は木剣か棒が貸し出されるそうです」

「俺達は木剣だな。それともハンデとして素手で臨むか?」

「木剣でよろしいかと。あと方式は、先ずは5人で1つのグループになっての乱戦です。全部で8グループ、それぞれ勝ち残った1人がトーナメントに進みます」

「なるほど、それではお前とは違うグループにならないとな」

「決勝でお会いしましょう」

 普通に考えて俺かオリバーが優勝する事は間違い無い。
 この時はそう確信していた。



◯▲△ ナンシー視点です。


 最初は5人での乱戦バトルロイヤルですか。早く終わっていいですね。
 その後はトーナメントですね。乱戦とトーナメントを合わせて4回で100万サートゥルですか。コストパフォーマンスが最高ですね。若女将の喜ぶ顔が目に浮かびます。


「Aグループ、集合!」

 早速出番の様です。こちらは準備万端ですから、何時でも行けます。

「全員揃ったな」

 村の広場の地面に描かれた大きな円が闘技場の様です。私と闘う面々を見てみますが、手加減の仕様の無い程に弱いですね。
 見れば判ります。
 
「優勝したら俺、交際を申し込むんだ」

 何やら呟いている方がいるかと思えばデビットさんですね。仮面を着用していても判ります。
 どうやら優勝したらどなたかに交際を申し込む予定のようですけれど、申し訳ありません。
 私の対戦相手の皆様には4人合計で3秒以内で終わらせて頂きます。

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