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第1章
王道学園ってこんな感じ
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「ふふ、なるほどね」
僕はパソコンを見ながら、胸を躍らせていた。
生徒会に風紀、親衛隊に族、腐男子に情報屋。マフィアにオネエ、偽チャラ男に偽優等生。少し調べただけでも、数え切れないほどの検索結果だった。
「わんこ書記······これは奏叶くんかな。特徴も似てるみたいだし」
生徒会とは関わらない方向で行こうかなって思ってたんだけど、どうやら既に関わってしまっていたらしい。
楽しくなりそうだからいっか。それに、どうやらもう1人の転入生は王道転入生みたいだし。しかも、アンチ王道。
「楓鵺さんも苦労してるなぁ」
調べたとこによると、アンチ王道くんは、楓鵺さんのお姉さんの息子らしい。楓鵺さんは昔からやんちゃをしている上に養子だからか、家での立場があまり良くない。
そして、両親が溺愛しているお姉さんの頼みを無視すれば、上から圧力がかかるということで、仕方なくこの学園に入れることにしたらしい。
「暴力事件32件、その内後遺症9件、転校を4回も繰り返している、か」
王道くん凄いなぁ。この暴れっぷりはさすがの僕でもドン引きだよ。プロの殺し屋お墨付きの問題児だね。
わぁーぱちぱちーと拍手してみる。
なんか僕キャラ変わったかな? ま、気にしたら負けだよね。
「食堂イベント、行ってみようかな」
きっと覗き魔くんも見に行くよね。突っ込んでる系男子の覗き魔くんだったら巻き込まれちゃいそうだし、ちょっと心配。
僕はパソコンを持って、食堂に向けて足を進めた。
「相変わらず豪華だね」
僕の目の前には、金ピカで大きな扉がある。
食堂の扉を豪華にする必要ってあるのかな? この学園はなんでも派手にし過ぎだと思う···。
扉を開けて食堂に入ると、大きな悲鳴が上がる。
「「「きゃぁぁぁあああああ!!!」」」
うわっ、みんなほんとに元気だなぁ。僕だったらそんな大声出したら喉痛くなっちゃうよ。
「誰あれ!? かっこいい!」
「例の転校生じゃない? めっちゃタイプ」
「抱いてください!」
「可愛い抱かせろ!」
「一緒に写真撮ってください!」
「飴上げるのでこっち来てください!」
「儲け話があるので今夜部屋に来てみませんか?」
うーん、なんか凄く怪しい。それに僕、お金ならいっぱい持ってるから要らないかな。
周囲の声を無視して、空いている席に座る。
「なに頼もうかな」
今日は結局、何も食べてないんだよね。昨日の夜も食べてないし。
机に置いてあるタッチパネルにカードキーをかざして、メニューを見てみる。
確か、王道くんだったらオムライスを頼むんだっけ。僕は別にハーレム願望はないし、ケーキでも頼もうかな。総受け?とかは遠慮したいし。
「いちごケーキです」
パソコンをいじりながら待っていると、給仕さんがケーキを持ってきてくれる。
ここでお礼を言ったらフラグが立ってしまうらしいので、頭を軽く下げるだけにした。
「······流石にワンホールは食べられないんだけど」
目の前に置かれたケーキを見て、僕は呟いた。
僕はパソコンを見ながら、胸を躍らせていた。
生徒会に風紀、親衛隊に族、腐男子に情報屋。マフィアにオネエ、偽チャラ男に偽優等生。少し調べただけでも、数え切れないほどの検索結果だった。
「わんこ書記······これは奏叶くんかな。特徴も似てるみたいだし」
生徒会とは関わらない方向で行こうかなって思ってたんだけど、どうやら既に関わってしまっていたらしい。
楽しくなりそうだからいっか。それに、どうやらもう1人の転入生は王道転入生みたいだし。しかも、アンチ王道。
「楓鵺さんも苦労してるなぁ」
調べたとこによると、アンチ王道くんは、楓鵺さんのお姉さんの息子らしい。楓鵺さんは昔からやんちゃをしている上に養子だからか、家での立場があまり良くない。
そして、両親が溺愛しているお姉さんの頼みを無視すれば、上から圧力がかかるということで、仕方なくこの学園に入れることにしたらしい。
「暴力事件32件、その内後遺症9件、転校を4回も繰り返している、か」
王道くん凄いなぁ。この暴れっぷりはさすがの僕でもドン引きだよ。プロの殺し屋お墨付きの問題児だね。
わぁーぱちぱちーと拍手してみる。
なんか僕キャラ変わったかな? ま、気にしたら負けだよね。
「食堂イベント、行ってみようかな」
きっと覗き魔くんも見に行くよね。突っ込んでる系男子の覗き魔くんだったら巻き込まれちゃいそうだし、ちょっと心配。
僕はパソコンを持って、食堂に向けて足を進めた。
「相変わらず豪華だね」
僕の目の前には、金ピカで大きな扉がある。
食堂の扉を豪華にする必要ってあるのかな? この学園はなんでも派手にし過ぎだと思う···。
扉を開けて食堂に入ると、大きな悲鳴が上がる。
「「「きゃぁぁぁあああああ!!!」」」
うわっ、みんなほんとに元気だなぁ。僕だったらそんな大声出したら喉痛くなっちゃうよ。
「誰あれ!? かっこいい!」
「例の転校生じゃない? めっちゃタイプ」
「抱いてください!」
「可愛い抱かせろ!」
「一緒に写真撮ってください!」
「飴上げるのでこっち来てください!」
「儲け話があるので今夜部屋に来てみませんか?」
うーん、なんか凄く怪しい。それに僕、お金ならいっぱい持ってるから要らないかな。
周囲の声を無視して、空いている席に座る。
「なに頼もうかな」
今日は結局、何も食べてないんだよね。昨日の夜も食べてないし。
机に置いてあるタッチパネルにカードキーをかざして、メニューを見てみる。
確か、王道くんだったらオムライスを頼むんだっけ。僕は別にハーレム願望はないし、ケーキでも頼もうかな。総受け?とかは遠慮したいし。
「いちごケーキです」
パソコンをいじりながら待っていると、給仕さんがケーキを持ってきてくれる。
ここでお礼を言ったらフラグが立ってしまうらしいので、頭を軽く下げるだけにした。
「······流石にワンホールは食べられないんだけど」
目の前に置かれたケーキを見て、僕は呟いた。
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