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うざい
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2階は役員専用で、生徒会と風紀委員会のみ使用が可能だ。階段を上がるには専用のカードキーが必要で、防弾ガラスも張られている。
まるで動物園の柵のような見た目の扉にカードキーを通して、階段を登る。
金持ち達からしたら動物園なんて馴染みが無いのかも知れないが、この扉を見る度に食欲が失せる。
過去に告白を断られた逆恨みで副会長が刺されて以来、こういう作りに変更されたそうだ。
この学園ではそんな事は日常茶飯事だし、たまに銃声とかも聞こえてくる。強姦だったり制裁という名の虐めだったりも起きている。
俺も強姦の経験はあるが、何が楽しくてやっているのか全くもって理解出来ない。俺を犯した所で何かメリットがあるのかと聞かれれば答えはNOだ。
なんの取り柄も無い非凡な俺なんて、便利な道具位にしか思われて居ないのだろう。生徒会長なんて厄介な立場を押し付けられているのがその証拠だ。
「おい、完璧王子」
「·············」
「無視するなよ完璧王子」
「···············生徒会長の東雲 真冬です」
無視されていると分かって居るなら黙って諦めて欲しい。階段の上で待ち伏せしていた赤メッシュを横切ろうとしたが、肩を掴まれたので仕方無く返す。
「お前また変な事考えてただろ」
「そうだとして、あなたになんの関係があるんですか?」
「風紀委員長として心配するのは当然だろ。相手が生徒会の会長様なら尚更な?」
肩を強く掴んだまま、赤メッシュがにやりと笑う。その表情が意味するのは「逃がさないからな?」だ。あぁ、ウザイ。
抵抗するのも面倒だし、かと言ってこのままカウンセリングされるのも嫌だ。どうしたものかと考えていると、俺と赤メッシュの間に海斗が割って入ってきた。
「ちょっと! 毎度毎度真冬にセクハラするのやめてください! あなた風紀委員長でしょう!?」
「「セクハラ委員長変態~!」」
「お、俺も反対········」
「チッ······邪魔な奴らだな」
不機嫌全開の赤メッシュが舌打ちをする。こっちからすれば邪魔なのはお前だし、さっさと失せて欲しい。
まるで動物園の柵のような見た目の扉にカードキーを通して、階段を登る。
金持ち達からしたら動物園なんて馴染みが無いのかも知れないが、この扉を見る度に食欲が失せる。
過去に告白を断られた逆恨みで副会長が刺されて以来、こういう作りに変更されたそうだ。
この学園ではそんな事は日常茶飯事だし、たまに銃声とかも聞こえてくる。強姦だったり制裁という名の虐めだったりも起きている。
俺も強姦の経験はあるが、何が楽しくてやっているのか全くもって理解出来ない。俺を犯した所で何かメリットがあるのかと聞かれれば答えはNOだ。
なんの取り柄も無い非凡な俺なんて、便利な道具位にしか思われて居ないのだろう。生徒会長なんて厄介な立場を押し付けられているのがその証拠だ。
「おい、完璧王子」
「·············」
「無視するなよ完璧王子」
「···············生徒会長の東雲 真冬です」
無視されていると分かって居るなら黙って諦めて欲しい。階段の上で待ち伏せしていた赤メッシュを横切ろうとしたが、肩を掴まれたので仕方無く返す。
「お前また変な事考えてただろ」
「そうだとして、あなたになんの関係があるんですか?」
「風紀委員長として心配するのは当然だろ。相手が生徒会の会長様なら尚更な?」
肩を強く掴んだまま、赤メッシュがにやりと笑う。その表情が意味するのは「逃がさないからな?」だ。あぁ、ウザイ。
抵抗するのも面倒だし、かと言ってこのままカウンセリングされるのも嫌だ。どうしたものかと考えていると、俺と赤メッシュの間に海斗が割って入ってきた。
「ちょっと! 毎度毎度真冬にセクハラするのやめてください! あなた風紀委員長でしょう!?」
「「セクハラ委員長変態~!」」
「お、俺も反対········」
「チッ······邪魔な奴らだな」
不機嫌全開の赤メッシュが舌打ちをする。こっちからすれば邪魔なのはお前だし、さっさと失せて欲しい。
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