25 / 41
二章
二十五話
しおりを挟む
放課後。親衛隊室で5時間の仮眠を取った俺は急いで帰宅した。
「ふぁ······眠い······」
寝ると余計に眠くなるあの現象ってなんだろ。適当にテレビをつけてソファーに寝転がる。
今日は珍しくなんの夢も見なかった。もしかしてこれはにゃんにゃん王子効果?
にゃんにゃん王子とはある妖が見える少年を主人公としたアニメに登場するキャラクターだ。可愛い見た目に反して本当はめっちゃ凄い妖だったりする。
──ガチャ
「たっだいま~!」
「おかえり」
──ニコッ
もう風紀の仕事終わったのか。元気良く部屋に侵入してきた結翔に笑顔を向ける。
「え、なんか心湊機嫌良い? その笑顔なら攻めもイチコロだね!」
「そうかな? ちょっと結翔来てくれない?」
今のは聞かなかった事にしてやろう。大きく腕を広げて手招きする。
「ブフォッwww!? まさかの甘えたいお年頃ですか?」
「············」
「ま、いいや。何かあったなら話聞くけ──」
──ドンッ
「ぇ?」
油断したなアホが。近づいて来た結翔を俺はそのまま押し倒した。力では俺が負けるので急いで両手を床に押さえつける。
「ちょ、ちょっと心湊さん?」
「結翔さ、俺に何か隠してることあるよね?」
「ぴぎゃっ、な、なんの事でしょうか··········あはは、」
だからお前はポーカーフェイスを知らんのか。白を切るならこっちにも手がある。
「ベッドの下」
「え?」
「ベッドの下にあるお前のBL本が人質だけど、どうする?」
「グオフッッ!? 何故バレたッ!?!?」
いや、ベッドの下とか王道過ぎるだろ。一緒に居れば流石に気付くわ。
「はぁ·······まあお前の事だから俺の為に隠してるんだろ。もういいや」
柊に関しては父上の独断っぽいしな。おふざけモードに入った結翔の上から退いて、俺はソファーに戻った。
「あ、今日の夕飯ハンバーグだから!」
「了解」
そういえばにゃんにゃん王子自慢するの忘れてた。後で見せつけながら鼻で笑ってやろう。
「ふぁ······眠い······」
寝ると余計に眠くなるあの現象ってなんだろ。適当にテレビをつけてソファーに寝転がる。
今日は珍しくなんの夢も見なかった。もしかしてこれはにゃんにゃん王子効果?
にゃんにゃん王子とはある妖が見える少年を主人公としたアニメに登場するキャラクターだ。可愛い見た目に反して本当はめっちゃ凄い妖だったりする。
──ガチャ
「たっだいま~!」
「おかえり」
──ニコッ
もう風紀の仕事終わったのか。元気良く部屋に侵入してきた結翔に笑顔を向ける。
「え、なんか心湊機嫌良い? その笑顔なら攻めもイチコロだね!」
「そうかな? ちょっと結翔来てくれない?」
今のは聞かなかった事にしてやろう。大きく腕を広げて手招きする。
「ブフォッwww!? まさかの甘えたいお年頃ですか?」
「············」
「ま、いいや。何かあったなら話聞くけ──」
──ドンッ
「ぇ?」
油断したなアホが。近づいて来た結翔を俺はそのまま押し倒した。力では俺が負けるので急いで両手を床に押さえつける。
「ちょ、ちょっと心湊さん?」
「結翔さ、俺に何か隠してることあるよね?」
「ぴぎゃっ、な、なんの事でしょうか··········あはは、」
だからお前はポーカーフェイスを知らんのか。白を切るならこっちにも手がある。
「ベッドの下」
「え?」
「ベッドの下にあるお前のBL本が人質だけど、どうする?」
「グオフッッ!? 何故バレたッ!?!?」
いや、ベッドの下とか王道過ぎるだろ。一緒に居れば流石に気付くわ。
「はぁ·······まあお前の事だから俺の為に隠してるんだろ。もういいや」
柊に関しては父上の独断っぽいしな。おふざけモードに入った結翔の上から退いて、俺はソファーに戻った。
「あ、今日の夕飯ハンバーグだから!」
「了解」
そういえばにゃんにゃん王子自慢するの忘れてた。後で見せつけながら鼻で笑ってやろう。
4
お気に入りに追加
125
あなたにおすすめの小説
フリーダム!!!~チャラ男の俺が王道学園の生徒会会計になっちゃった話~
いちき
BL
王道学園で起こるアンチ王道気味のBL作品。 女の子大好きなチャラ男会計受け。 生真面目生徒会長、腐男子幼馴染、クール一匹狼等と絡んでいきます。王道的生徒会役員は、王道転入生に夢中。他サイトからの転載です。
※5章からは偶数日の日付が変わる頃に更新します!
※前アカウントで投稿していた同名作品の焼き直しです。
風紀“副”委員長はギリギリモブです
柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。
俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。
そう、“副”だ。あくまでも“副”。
だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに!
BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。
生徒会会長と会計は王道から逃げたい
玲翔
BL
生徒会長 皇晴舞(すめらぎはるま)
生徒会会計 如月莉琉(きさらぎりる)
王道学園に入学した2人…
晴舞と莉琉は昔からの幼馴染、そして腐男子。
慣れ行きで生徒会に入ってしまったため、王道学園で必要な俺様とチャラ男を演じることにしたのだが…
アンチ転校生がやってきて!?
風紀委員長×生徒会長
親衛隊隊長×生徒会会計
投稿ゆったり進めていきます!
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
私の事を調べないで!
さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と
桜華の白龍としての姿をもつ
咲夜 バレないように過ごすが
転校生が来てから騒がしくなり
みんなが私の事を調べだして…
表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓
https://picrew.me/image_maker/625951
ボクに構わないで
睡蓮
BL
病み気味の美少年、水無月真白は伯父が運営している全寮制の男子校に転入した。
あまり目立ちたくないという気持ちとは裏腹に、どんどん問題に巻き込まれてしまう。
でも、楽しかった。今までにないほどに…
あいつが来るまでは…
--------------------------------------------------------------------------------------
1個目と同じく非王道学園ものです。
初心者なので結構おかしくなってしまうと思いますが…暖かく見守ってくれると嬉しいです。
アリスの苦難
浅葱 花
BL
主人公、有栖川 紘(アリスガワ ヒロ)
彼は生徒会の庶務だった。
突然壊れた日常。
全校生徒からの繰り返される”制裁”
それでも彼はその事実を受け入れた。
…自分は受けるべき人間だからと。
親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!
慎
BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥
『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。
人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。
そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥
権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥
彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。
――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、
『耳鳴りすれば来た道引き返せ』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる