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食堂

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 行きたくなくても仕事は仕事だ。生徒会室にはもう用は無いので、食堂の扉の前まで来た。

「なんでお前達まで来たんだよ」

 何故か会計と書記も着いて来た。ウザい。

「だってぇ~、最近かいちょ達居なくて寂しかったんだも~ん」

「ダメ、だった?」

「ケッ······好きにしろ」

「うわぁ、めっちゃ嫌そう~」

 分かってんなら着いてくんなよ。ニヤニヤと笑う会計を睨みつけながら、扉を開ける。

 刹那、ピタリと静まった食堂内から、鼓膜を破壊するレベルの悲鳴が上がった。

「魁聖様! やつれているのにカッコイイ!」

「湊様! わんちゃん過ぎて萌えッ!」

「今夜一緒に寝れたりしないかな~。弱った今なら逆に襲えそう、グヘッ」

「え、待って──あそこに居る方は······」

「ど、どうして管理委員長様が此処に居るんだ·······」

「「····················」」

 騒がしかった食堂が、オレの存在を認識すると静かになった。

 去年色々やったおかげか、未だに恐れられているようだ。
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