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3巻

3-2

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 第二話 ハンバーガー祭り


 引っ越し翌日の昼。
 俺達は再び店舗用物件に集まっていた。

「うん、改めて見ても言うことなしの出来だな」
「そうだね! 前の店みたいな落ち着く雰囲気も残ってるし、外観にぴったりなお洒落な雰囲気もちゃんとあるよ!」
「よかった」
「キュキュッ!!」

 店内を見回しながら、俺達は頷く。

「いやあ……それにしても、もう終わるなんてな」
「作業を始めたの、昨日の午後だもんね」

 即断即決の引っ越しと、たった一日での内装完成。
 恐るべきペースで新店の準備が進んでいる。

「よし、残るは最後の仕上げだけだな」

 内装の出来に満足した俺達は、最後の仕事に入る。

「看板だっけ? どんな感じにするの?」
「うーん……そうだなぁ」

 ビアの言葉に、俺は頭を悩ませる。
 新しい店はヨーロッパ風の外観なので、看板もそれに合わせた形にしたい。
 前店の時のような木板の看板だと、ちぐはぐで見栄えが悪そうだ。

「ロートアイアン看板とかはどうだろう?」

 建物を見ながらふと思いつく。
 ロートアイアン看板――ヨーロッパの洒落たレストラン等でよく見られる、小さな金属製の看板だ。
 様々なスタイルがあるが、壁から突き出した棒にぶら下がる形のものが多い。
 今いる通り自体にヨーロッパ的な雰囲気があるため、まさにぴったりの看板だろう。
 周りを見ると他の店でも似たような看板があったので、俺達の店もロートアイアン看板にしようと決める。

「というわけなんだけど、頼めるか?」
「キュウ!!」

 ツキネに看板のイメージを伝え、ベース部分を生成してもらう。
 店名が入る部分はあえて木製にして、周りの飾り部分が金属製という形だ。
 内装と同じく、前店の雰囲気を取り入れるための工夫である。

「フルール」
「ん」

 ツキネにベースを生成してもらった後は、フルールの【デザイン】で周りの飾り部分を整えてもらう。
 細い金属が模様を描く部分にはデザインセンスが問われるが、さすがは天才装飾人。迷いなくスキルを使用し、美麗な模様に仕上げてくれた。

「助かったよ、フルール」
「ん。店名はどうする?」
「そうだな……」

 最後に残ったのは、看板に店名を入れる作業。
 ビア達としばらく相談し、俺自らが書き入れることになった。
 洒落た雰囲気とマッチするかは不安だが、『グルメの家』の店主は俺だ。
 看板にも俺らしさを出すべきであり、俺が書き入れてこその『グルメの家』だとビア達に言われた。

「ほら、やっちゃって!」
「ん、大丈夫。メグルの字には味がある」
「キュキュ!」

 皆にそう促された俺は、つばみ込んで一息に店名を書き入れる。
 一瞬、洒落た感じの文字にしようかとも思ったが、余計なことはやめておいた。
 前店の時と全く同じ、ストレートな俺の字だ。

「完成だ! こうして見ると手書きも悪くないな」

 お洒落なプレートに手書きの文字というのは一見アンバランスだが、そのギャップが逆に味になったような気もする。

「ありがとう。皆のおかげであっという間だったよ」

 内装も看板も仕上がったことで、やれる準備はほぼ終わった。

「あとは……そうだな、他に何かやりたいことはあるか?」

 皆にそうくと、フルールが「ん」と手を上げる。

「新しい食器を買うのはどう?」
「食器?」
「ん……せっかくの新店だから。料理に合わせた食器を買えば、もっとデザイン性が良くなる」
「なるほど、それはたしかに」

 フルールの言うように、料理に合わせた食器というのはいいアイディアだ。
 今まで使っていた食器類は、大皿・小皿・コップ・グラス等、最低限のシンプルな品のみ。
 元々デザイン面には気が回らなかったこともあり、食器のことは頭から抜けていた。

「せっかくフルールが装飾してくれる料理だしな。食器類もいいやつを買っておくか」
「まだ時間も早いし、今から買いに行っちゃう?」
「そうしようか」

 ビアの言葉に頷く。
 空を見た感じ、日が落ちるまではまだしばらくかかりそうだ。できることは早いうちに済ませてしまうのが吉である。
 俺達はそのまま買い物に出かけ、その日のうちに内装・看板・食器類の準備を終えるのだった。


 その翌朝。
 引っ越しからちょうど丸二日が経った。
 本来はまだ店の準備中の予定だったが、想定より早く終わったため、一日たっぷり時間がある。
 そこで俺はフルール達へのねぎらいとして、存分に料理を振る舞うことにした。

「フルール、何か食べたい物はあるか?」

 ツキネの希望はいつも通りの油揚げなので、ここ二日の功労者であるフルールに料理の希望を訊く。

「ん……繊細せんさいな料理もいいけど、たまにはガツンと来るものが欲しい」
「ガツンと来るものか……」

 俺はそう呟きながら、フルールの希望に沿った料理を考える。
 最初にぱっと思いついたのは、いわゆるジャンクフードのたぐいだ。

「ジャンクフード……そういえばまだハンバーガーは作ってなかったよな?」
「「『ハンバーガー』?」」
「ああ。前に一度『ハンバーグ』を作ったのは覚えてるか? 簡単に言うと、あれをパンで挟んだ料理だ」

 揃って首を傾げるフルールとビアに説明しながら、【味覚創造】を発動する。
【作成済みリスト】には既にハンバーグがあるため、それをベースにするのが楽だろう。
 ひとまずはハンバーグ本体をいじって、ハンバーガー仕様に調整していく。

「ハンバーガーだし、肉々しい感じにしたいよな……」

 緻密ちみつに計算されたハンバーガーも美味おいしいが、フルールの要望は〝ガツンと来るもの〟。
 どうせなら豪快ごうかいでジャンキーなハンバーガーにしたい。
 大量の肉の旨味をパティに凝縮ぎょうしゅくさせ、ワイルドな炭火焼きの風味を追加する。

「あとはバンズと具材だな。レタス、トマト、チーズ、と……」

 ジューシーなパティが仕上がった後は、パティ以外の要素を削除し、バンズとその他具材を加えていく。
 さらにハンバーガーソースを調整し、全体の味を調ととのえたら完成だ。

「……こんなもんかな」


 味覚名:ハンバーガー
  要素1【パティ】→タップで調整
  要素2【バンズ】→タップで調整
  要素3【レタス】→タップで調整
  要素4【スライストマト】→タップで調整
  要素5【アメリカンチーズ】→タップで調整
  要素6【グリルドオニオン】→タップで調整
  要素7【ハンバーグソース】→タップで調整
 消費魔力:1098
   →タップで【味覚チェック】
   →タップで【味覚の実体化】


「よし、次は……二人とも、もう少し待っててくれ」

 よだれを垂らさんばかりの様子で待っているフルール達に笑いながら、別のハンバーガーの調整に取り掛かる。
 ツキネ専用の『イナリバーガー』だ。
 単に山盛りの油揚げを準備するだけでも喜ぶのは間違いないが、ツキネもまたフルールと並ぶ功労者。
 感謝の印に特別な料理で喜んでもらいたい。
 肉のパティはそのままに、レタス等の具材を香ばしい油揚げに置き換える。
 ツキネにとっては油揚げが主役なので、パティにも負けない極厚の油揚げにするつもりだ。
 ソースは和風テイストの醤油しょうゆソース。
 バンズは油揚げとの相性を考慮し、通常のものとは別に米のバンズ――いわゆるライスバーガーのバージョンも用意した。

「……完成! あとは、サイドメニューも欠かせないよな」

 二品のハンバーガーは完成したが、忘れてはいけないのがサイドメニュー。
 定番のフライドポテト、一本の分厚いピクルスを俺達――人間用に調整する。
 ツキネはイナリバーガーなので、いつもよりも少しジャンキー寄りの油揚げをサイド用に調整した。

「ドリンクはやっぱコーラかな」

 最後に特製コーラを手早く調整し、全ての料理の準備が終わった。

「すぐに用意するよ」

 今か今かと待っている皆を横目に、各料理の実体化ボタンをタップする。
 フルール、ビア、俺の皿にはハンバーガーを、ツキネの皿には二種のイナリバーガー(通常版&ライス版)を生成した。
 さらにそれぞれのサイドメニューを盛り付け、コップに特製コーラを注ぐ。

「さあ、熱いうちに食べよう。いただきます」
「「いただきます」」
「キュキュ!」

 各自の席に着き、皆で手を合わせる。
 初めは俺だけが手を合わせていたのだが、いつの間にかビア達も真似まねするようになっていた。

「最初はフルールとツキネちゃんからだね」
「そうだな」

 俺はビアの言葉に頷き、今回の主役であるフルール達から食べるよう促す。

「ん」
「キュウ♪」

 フルールとツキネは嬉しそうに頷くと、それぞれのハンバーガーに勢いよくかぶり付いた。

「……っ! 美味しい。すごくジューシー」
「キュキュ!! キュキュウッ!!」

 齧り付くや否や、驚きの表情を見せるフルールとツキネ。
 どちらもそれぞれのハンバーガーを気に入ってくれたようだ。
 リアクションもそこそこに、すぐに次のひと口に移行する。

「俺達も食べよう」
「うん!」

 食欲を刺激しげきされた俺は、ビアと頷き合って各自のハンバーガーに齧り付く。

「美味しいっ……!! 肉を食べてるって感じがする!」
「ああ、このジャンク感。たまにはこういうのもいいな」

 これぞカロリー爆弾と言わんばかりの、健康度外視のうまみが口に広がる。
 ふとした瞬間に思い出して食べたくなるような、悪魔的な魅力みりょくがそこにはあった。

「これだよこれ。肉の良さを前面に出して正解だった」

 我ながら最高の調整だと頷きながら、二口目を頬張る。
 絶妙な弾力のバンズから心地よい小麦の風味が鼻に抜け、極厚のパティから大量の肉汁が溢れ出す。
 レタスとスライストマト、グリルドオニオンの風味と食感も抜群だ。
 ジャンクな味にフレッシュさと甘みを与え、味のレベルを一段階引き上げている。

「チーズもすごく美味しいね!」
「ん。このしょっぱさがいい」

 ビアとフルールが言うように、アメリカンチーズもいい仕事をしていた。
 舌の上でとろりと溶けながら、クリーミーさと塩味を加えている。

「このソースも病み付きになる」
「食べたことない味だよね!」

 味全体をまとめるハンバーグソースは、サウザンアイランド風のソース。マヨネーズやケチャップ等を混ぜて作る、少し酸味のあるものだ。
 肉と各種具材の旨みを適度な酸味が包み込み、豪快に調和させていた。

「くぅ、コーラの炭酸も効くなぁ」

 ドリンクの特製コーラもいい仕事をしてくれる。
 全体的に味が濃くオイリーなため、強めの炭酸がいいリフレッシュになるのだ。
 コーラを飲み、ほのかな甘味が口内に広がった後は、塩気のあるポテトを放り込む。
 ポテトの後は再びハンバーガーに齧り付き、単調さを感じた時には付け合わせのピクルスで口直しする。
 とにかくジャンクな料理ではあるが、そういったバランス面でも優秀だった。

「ふぅ。ボリュームあったな」
「一個でも結構お腹にたまるね」

 ハンバーガーを腹に収めた後、残りのポテトをつまみながらビアと笑う。

「フルールは……まだまだ余裕そうだな」
「ん、もっと食べたい」

 キラキラと目を輝かせて言うフルール。
 サイドメニューも全て食べ終わり、皿に落ちた具材の一つまで綺麗にしているが、大食いの彼女には物足りなかったようだ。

「キュキュッ! キュウッッ!!」
「はは、ツキネもまだまだ余裕か」
「キュウ! キュキュ!」
「ライスバーガーが気に入ったのか」
「キュウッ!」
「わかってる、すぐに作るよ。もちろんフルールの分もな」

 俺は苦笑しながらスキルウィンドウを開く。
 フルールには二個目のハンバーガーセットを、ツキネには気に入ったらしいライスバーガーセットを用意した。

「ビア、俺達ももう一個食べるか?」
「うーん、食べたいけど……ちょっとさっぱり系のハンバーガーとかってできる?」
「もちろん。俺もそれを食べようかな」

 食欲自体はまだあるが、胃の容量的にあと一個が限界だ。
 ハンバーガーの具材とソースを弄り、あっさり醤油バージョンに変更する。
 量にも少し不安があるので、先ほどの七割程度のサイズで実体化させた。

「……それも美味しそう」
「……キュ」

 俺達が醤油バーガーを頬張っていると、あっという間に二皿目を完食したフルールとツキネがぼそりとこぼす。

「心配しなくたって、いくらでも作るよ」

 俺はすぐにフルール用の醤油バーガーを生成し、ツキネ用のあっさりポン酢風イナリバーガーも調整する。

「はい、どうぞ」
「ありがとう」
「キュウ♪」

 それぞれのハンバーガーを出すと、さっそく食べはじめるフルール達。
 三皿目とは思えない勢いでハンバーガーが減っていく。

「ほんと……どっちもすごいよね」
「はは、まったくだ」

 デザートに出したジェラートを食べながら、俺達は二人で苦笑する。
 結局その後もフルール達の勢いは止まらず、数時間に及ぶハンバーガー祭りが続くのであった。




 第三話 応募者達と書類選考


「キュウ!」
「んー……もうそんな時間か」
「キュキュ! キュッ!!」
「ん……そうだな。起きないと」

 ハンバーガー祭りの翌朝。
 ツキネから揺り起こされた俺は、重いまぶたを持ち上げて遅めの朝食を作りはじめる。

「うわ、めっちゃ増えてる」

 スキルウィンドウを開くと、表示された【作成済みリスト】の件数が、記憶よりも二、三十件ほど多い。

「まあ、あれだけ作ればな……」

 昨日はとにかくハンバーガーを作り続け、種類もいろいろなものを作った。
 ハンバーガーだけで軽く十種類は超えているし、サイドメニューも数種類追加した。
 さらにコーラやその他のジュースなど、ドリンク類もいくつか作ったことを考えれば、リストの数字にも納得がいく。

「少し整理しておくか」

 俺はリストの一覧を表示し、見やすいように各項目を移動させる。
 以前はリストが増えてもそのままにしていたのだが、次第に散らかり具合が気になってきた。
 ある時、なんとかならないのかと試してみたところ、手動で整理できることに気付いたのだ。
 SFチックなウィンドウなので、パソコンのファイルを整理するイメージに近い。

「これは肉料理……こっちはデザートのフォルダだな」

 バラバラになった料理を各フォルダにサクサク振り分けていく。
 フォルダ内にフォルダを作ることも可能なので、『肉料理フォルダ』内の『ハンバーガーフォルダ』のような細かい振り分けも自由自在だ。
 元々スキルに備わっていた性能なのか、俺のイメージに呼応した結果か……詳しいことはわからないが、便利な機能であることには違いない。
 この仕様に初めて気付いた時は、改めて神様に手を合わせたものだ。

「よし。すっきりしたな」

 各ハンバーガーとサイドメニュー、いくつかのドリンク、ついでに少し散らかっていた数個の料理を振り分け、ずいぶんリストが見やすくなった。

「リストの数もだいぶ増えたし、こまめに整理していかないと」

 登録された味覚は今や三百件を超えている。
 たった数日放置するだけでも収拾がつかなくなるので、都度意識してまとめていく必要があった。

「魔力量も増えたよなぁ」

【作成済みリスト】を閉じた俺は、魔力量を確認しながら呟く。
 現在の魔力量は二十万台の半ば。
 リストの増え方に負けないペースでぐんぐん数字を伸ばしていた。
 これはあくまでも体感だが、魔力の消費効率が良くなるにつれ、魔力量の増加率も上がった気がする。

「スキルが体に馴染なじんできた証拠かな……」
「キュキュッ!!」
「ああ、ごめんごめん。リストの整理とかしててさ」

 ぼんやりウィンドウを眺めていると、ツキネにズボンを引っ張られる。
 俺がスキルを発動したので、朝食を期待していたようだ。
 急ぎでいつもの油揚げを用意し、おまけに分厚い油揚げステーキも生成する。

「ほら、おびの油揚げステーキ。おかわりも作るから好きなだけ食べな」
「キュ!? キュキュウ!!」

 目を輝かせてズボンに頬をすり寄せたツキネは、嬉々として油揚げを食べはじめる。
 思えば大量の油揚げも魔力を気にせず作れるようになったものだ。
 あれだけ色々作ったハンバーガー祭りの後も魔力には余裕があったし、しみじみとスキルの成長を実感する。
 新店舗は以前よりも大きく、客もその分増えるだろうが、この分だと大きな問題はなさそうだ。
 これからさらに魔力量が増大すれば、新メニューの開発等、やれることも増えていくだろう。
 そう考えると、移転オープンが待ち遠しくなってくる。

「キュウ♪」
「……俺も食べるか」

 油揚げステーキにがっつくツキネを見て、俺は再びウィンドウを開く。
 今日は料理人ギルドに二つの用事があり、昼頃にでも出かける予定だ。
 外を歩くことになるので、しっかりと腹ごしらえしておきたい。
 ツキネのおかわり要求の前に作ってしまおうと、急ピッチで朝食を用意した。


 それから数時間後、正午を迎える頃に俺は家を出発した。
 ギルドでの用事は俺一人でも事足りるので、同行者はツキネだけ。
 ビアとフルールには自由に過ごしてくれと伝えている。
 ギルドに到着した俺は、まっすぐにカウンターへ向かう。

「すみません、砂糖を持ってきたのですが――」
「ああ、これはこれはメグル様。いつもありがとうございます」

 カウンターで声をかけると、顔なじみのギルドじょうが対応してくれた。
 二つある用事の一つが、定期的に行っている砂糖の売却だ。この世界では砂糖が貴重なのだが、俺のスキルを使えば簡単に作れるので、こうしてギルドに売っている。
 ギルド嬢が知り合いだったこともあり、スムーズに買い取ってもらうことができた。

「――ありがとうございます」

 代金を受け取った俺は、そのまま別のカウンターへ向かう。
 今日の本命は砂糖の件ではなく、もう一つの用事である。

「さあ、どうなってるかな……」

 店舗運営関連のカウンターに並んだ俺は、ベルを鳴らしてギルド嬢を呼ぶ。

「こんにちは。本日はどのようなご用件ですか?」
「こんにちは。先日張り紙を出していただいた、従業員募集の件なのですが――」

 ギルドカードをトレイに置きながら、ギルド嬢に用件を伝える。
 そう、もう一つの目的というのは〝応募状況の確認〟。
 実は店の移転が決まった直後に、新従業員の募集をかけていたのだ。
 張り紙を出して直接店で募集することも考えたが、ギルドを通すことも可能だと聞き、お言葉に甘えさせてもらった。
 ギルドを通した募集方法も多岐たきにわたり、学校や王都各所に案内を出せるサービスもあったのだが、俺が利用したのは最もシンプルな掲示板方式。
 ギルドの片隅にある従業員募集の掲示板に、募集要項を記した紙を張り出すというものだ。
 掲示期間は昨日の夜までとなっていたので、砂糖を売りがてら応募状況を聞きに来たのである。


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