漫画家へGO プロ漫画家インタビュー

No. 3異世界で『黒の癒し手』って呼ばれています
村上ゆいち先生

わたしの履歴書

第2回 村上先生の制作環境&スケジュールを大公開!

バラバラな活動周期!? それでもスケジュール管理が万全な秘訣とは。

――村上先生は作業スピードがとても早いと伺っているんですが、各工程どのくらいの日数で進めていますか?

24ページの場合、ネーム1〜2日、下書き1〜2日、線画2日、トーンを含めた仕上げ2日という感じですね。

テンションが高いまま仕事を進めていくスタイルのためか、ひとつひとつの工程がかなりのスピード!

――早いですね! アシスタントさんをお願いしてその早さなんですか?

アシスタントさんには人物のレイヤー分けだけしてもらって、背景や影やベタは自分で入れています。アシスタントさんに背景の指定をする間に自分でできる、と思ってしまうので……。でも先日、初めて32ページ描いた時は、背景を専門のアシスタントさんにお願いすればよかったと後悔しました。とにかく描いても描いても終わらないんですよ!(泣)

――32ページは未知の領域だったんですね(笑)。お仕事の日はどういったタイムスケジュールですか? 例えば朝型、夜型等あると思いますが。

それが見事にバラバラで決まってないんですよね。1日が24時間で収まる時もあれば、35時間くらいで回っている時もあります(笑)

24時間で収まる場合のタイムスケジュールはこういう感じ、とのこと。

――担当さんから、村上先生はスケジュール管理がしっかりしている方と伺っていたので、そんな不思議な活動周期でお仕事をされている方との人物像が合致しないんですが(笑)

ですよね(笑)。この時間までにこの仕事を終わらせたら寝る、というような感じで動いているので、必然的に毎日起きる時間もバラバラになってしまうんですよ。だから他の人から見たらおかしな生活になってしまっているとは思いますが、私の中では辻褄があっているんです……一応。 

――(笑)。その辻褄を合わせるためのルールはありますか?

そうですね、あまりにも無茶なスケジュールにならないよう、仕事量を調整するように心がけています。仕事を詰め込みすぎて引きこもってしまうと心も鬱々としてきますし、心を病んでしまった人の絵がどう変わっていってしまうのかをネットニュースで見たこともあって……。心を病むのは怖いので、できる無茶とできない無茶の線は引くようにしています。だから座右の銘は「人に優しく、自分にも優しく」なんです。

――それは賢明な判断だと思います! それでは次回は、ネームから線画、完成原稿を拝見しながら、実際の作業について詳しくお話を伺いたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

私のネーム、絵が本当にひどいんですが……(笑)。よろしくお願いします。

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