――最終回は、担当編集とフリートークです! では早速、子供の頃、ほとんど漫画は読まなかったとのことでしたが、初めて漫画を買ったのはいつ頃で、作品はなんだったのですか?
初めて買った漫画は、専門学校在学中に発売された「SLAM DUNK」完全版(井上雄彦/集英社)ですね。アニメから入ったのですが、当時漫画を買う、という文化(笑)がない家に育ったので、ジャンプ自体もコミックスも買っていなくて。ですが、この完全版は、雑誌連載時に載ったカラーも収録、さらに表紙描き下ろしとあって、即買いました!
――どこが魅力だったのですか?
まず絵! あれだけのキャラクターが出ているのに、描き分けがすごい。筋肉の躍動感や線の柔らかさと硬さを斜線であらわす手法に圧倒されました。また、キャラの背景もしっかり描かれていて、それぞれがこの世界で生きていると分かるのが魅力的でしたね。バスケットは体育の授業でやったくらいで、どちらかというと苦手だったのですが、そんな私でもしっかりとその世界に引き込まれるんですよ。そして、それぞれのキャラ達に感情移入できる。ひたすら衝撃的でした。
――やはりまず、絵に反応するのですね。では他にも好きな作品などはありますか?
「ドラゴンボール」(鳥山明/集英社)、「幽遊白書」(冨樫義博/集英社)、「らんま1/2」(高橋留美子/小学館)、「うしおととら(藤田和日郎/小学館)」、最近ですと「乱と灰色の世界」(入江亜季/KADOKAWAビームコミックス)ですね! 本屋で見かけてジャケ買いしましたよ! 色の塗り方、線の強弱の描き方、独特のコマ割など、すべてがこんな感じで描いてみたい! と、とても憧れています。なんか好みの漫画で世代がわかりますね!(笑)
――(笑)。「乱と灰色の世界」で特に意識した部分ってありますか?
そうですね、特に人物の線の描き方が素晴らしいと思っています。あんな風に血が通っているような柔らかさを線で表現したいですね。
――ということは、後々は「乱と灰色の世界」のような現代ファンタジーみたいな作品を描いてみたいですか?
いえ、自分で描いてみたいのは、エログロだったりします(笑)
――ええ!? また随分とすごいところに…。
スプラッタ系とか、ゾンビ系の映画が好きなので。ほら、少し前のB級ホラー映画って、流血とエロがセットって多かったじゃないですか。あんな感じで、血がドバーッ、フェロモンムンムンって感じのやつとか挑戦してみたいですね(笑)。あ、あと「闇金ウシジマくん」(真鍋昌平/小学館)や「新宿スワン」(和久井健/講談社)のような裏話系も結構、読むのが好きなので、そっちのジャンルも面白いかも。
――おおっ、アンダーグラウンド系も。どれを描くにしてもなかなかハードな作品になりそうですね。
そうですね、バイオレンス&セクシー(笑)。でもまあ、どれを描くにしても詳しいわけではないので、原作付きでないと難しいですね。というか、いままでのインタビューでも言ってきましたが、私は自分の持ち味で漫画界で勝負するために、絵に集中する事を選んだので、それ以外は今のところやる気はないんです。だから良い原作があればという感じですね。
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