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第一章 婚約破棄と国外追放の…ざまぁ
第一話 婚約破棄ですか…有り難う御座います!
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「レオナリア・テルナール、お前との婚約破棄を命ずる‼︎」
王宮に呼び出されて謁見の間に来てから物の数分後に、このテルシェリア王国の第三王子のドミニオン殿下にいきなり告げられた。
私の名前は、レオナリア・テルナール子爵令嬢です。
本来なら子爵家如きが王族との婚約が許される事なんてまずあり得ないのですが、それには理由がありました。
この世界で怪我や病気を治療するには、薬草を煎じた物や乾燥した物を服用する程度の物しかありませんでした。
私はそれ等の治療法を一新する為にポーションを開発して功績を上げました。
そしてその功績がテルシェリア王国の国王の耳に留まり、私は王族の第三王子との婚約をする事になりました。
「一応…理由を聞きたいのですが…」
「お前は妹であるルーナリアを虐待しているそうでは無いか! そして本来はルーナリアの開発したポーションを自分が開発したと偽り世に発表したと…」
「・・・・・・・・・」
私には1つ年下の妹のルーナリアという妹がいる。
妹は私の持っている物を欲しがると譲る様に要求して来た。
それを拒むと両親に告げ口をして無理やり強奪されるという日々が続いていた。
そして両親も妹には激甘で、私には非情な位に辛く当たっていた。
なんで私ばかりそんな目に遭うのかというと、それは私が一族で嫌われ者の祖母と同じ緑色の髪と瞳を持っているからだった。
たかがそんな理由で幼少から虐待され続けて来た。
そんな理由があるので両親に愛情を求めるなんていう真似はしない代わりに、虐待されない方法を考えた末に編み出したのがポーション作りだった。
初めは屋敷の中に匂いが充満する度に暴力を振るわれていたが、ポーションが完成し殴られた怪我を回復する事が出来ると分かると両親の態度は一変した。
ポーションは薬草と違って瞬時に回復する効果があり、画期的な発明になったのだった。
それ以降は虐待は無くなったが…次はポーション作成に追われる日々でノルマを課せられたのだった。
稼いだ金額の内の3分の2は子爵の懐に、残りの3分の1はポーション作成の材料費だった。
私はその金額の中から少しずつだけど回収することが出来ていた。
毎日の様に部屋から出ることも許されずにポーションを作り続けて行った結果、その功績を王国に認められて第三王子との婚約をこぎつけた。
ところが…私の持っている物を何でもくれくれとせがむルーナリアが第三王子との婚約を黙って見ているはずもなく…まさかこんな手に出てくるとは思わなかった。
それは何故かというと、ルーナリアは努力をするという行為を極端に嫌う。
勉強嫌いで教養を身に付ける為に雇った家庭教師を教え方が悪いとか、気に入らないからと何度も首にするくらいだった。
そんな子がポーション作りなんてまず無理な話だった。
恐らく…私が部屋を開けている時に新開発のレポートや薬品を盗み出して、ドミニオン殿下に虚偽の報告でもしたのだろう。
「黙っているという事は認めるのだな?」
黙っているんじゃないです、呆れて物が言えないんです。
今までに世に出したポーションは、ちょっとした怪我ならすぐに治る下級のポーション。
新開発のポーションは、それより少し効果の高い下級のポーションだけど+の補正がつく程度で中級には及ばないポーションだった。
…というか、下級のポーション以上のポーションはまだ発表すらしてないんだけどね。
「残念ですわねお姉様! 私の開発成果を横取りするからこんな事になるのです‼︎」
ドミニオン殿下が手招きをすると、ルーナリアが現れてドミニオン殿下の隣に立った。
そしてドミニオン殿下はルーナリアの肩を抱いて宣言をした。
「レオナリアの婚約を破棄をして、俺はルーナリアを妻とする事にした! そして本来ルーナリアの成果を自分の物として偽り王国を貶めようとしたレオナリアを処刑に処す‼︎」
対して調べもしないで処刑とは恐れいったわ。
まぁ…ルーナリアもさぞかし自分の思い通りになって笑みを浮かべているのでしょうね?
そう思ってルーナリアの表情を見ると、勝ち誇った表情から一変して青くなっていた。
あれ…思った通りの展開になって喜んでいるんじゃないの⁉︎
「ドミニオン殿下、姉の処遇ですが…処刑は酷すぎます‼︎」
ん?
ルーナリアが私を庇うなんて珍しいわね?
思った通りの展開になって喜んでいるとばかり思っていたけど、もしかして…?
「ドミニオン殿下、処刑の件は謹んでお受け致します。」
「ルーナリア、姉のレオナリアも非を認めてそう言っているぞ。」
「お姉様もバカな事を言わないで! 死んでしまうんですよ‼︎」
「処刑されるという事はそういう事でしょう。 私は貴女の研究開発を横取りしてポーションを作って王国を偽ったのですから…」
「私には大事なお姉様なのですから、その様な事はおっしゃらないでください‼︎」
やっぱりねぇ…?
あの子は自分でポーションを開発したなんて言ってしまった物だから、これからは自分で作っていかなくなる事や、万が一何かのアクシデントが発生した場合に頼る私がいないと対処が出来なくなるからか。
処刑がダメとかになると…残された道は屋敷内監禁になる訳だけど、流石にそれだけは避けたいしね。
どうしようかしら?
「ドミニオン殿下、処刑が許されないのでしたら国外追放という事なら宜しいでしょうか? それならルーナリアの意思も尊重されますし、正直言って私も処刑だけは…」
「ふむ…そういう事なら国外追放でも良いだろう。」
「それもダメよお姉様、一体何を考えておりますの⁉︎」
「だって、ルーナリアが開発したポーションを私が開発した事として偽わるという話なら…この場の話が終わったらドミニオン殿下はこの件を国民に発表なさるおつもりですよね?」
「無論そのつもりだ!」
「そうなると…私がこの国にとどまれば、非難されるのは私だけではなく子爵家まで迫害を受ける形になるでしょう。 ルーナリアは実家の両親に被害が出る事を望んでおりますの?」
「そ、それは…」
「なら、その元凶がこの王国から居なくなれば万事解決という事になりませんでしょうか?」
さぁ…どうするのかなルーナリア?
貴女が考えそうな事は恐らく…処刑の話をなくす代わりに、私を近くに置いてポーション作りをさせる為に監視するという役目を担うつもりなんだろう。 そうすれば私が作ったポーションを自分が作った事にして献上するんだろうけど、そんなのはごめん被るし…牢獄の中にいるのと然程変わらないでしょうからね。
それにこの件を発表された日には監禁される場所がどこであろうとも…街に出ることすら出来なくなるだろうし、そんな窮屈な思いをするなら処刑されたほうがまだマシだしね。
「ルーナリア、国外追放を望んでいるのならそれで良いのではないか?」
「お姉様には私の元でポーションを作らせる為に近くに居て…」
「ルーナリアはまだ事情が飲み込めていないみたいね? この国で私が生きている事自体が問題なのよ。 この件が発表されたら私に非難が殺到するでしょう…そうなった場合、ルーナリアが何処でポーション作成するかは分からないけど、王宮内だった場合は国民が押し寄せてくるだろうし、子爵家だったら…どうなるかは分かるわよね?」
ルーナリアの低知能な頭脳で私に張り合おうとするなんて、何て愚かなのかしら?
どうせ目先の考えなしで起こした行動なんだろうけど…?
「ドミニオン殿下、ルーナリアの答えが出る迄だと埒が開きませんので御決断をお願い致します。」
「レオナリアはルーナリアの頼みを聞き入れて処刑を免除する代わりに国外追放とする! それと今後はルーナリアの技術であるポーションを自分の物として販売する事を禁ずる!」
「畏まりました、下級ポーションの製作は一切行わないと誓います。」
私はそう宣言するとドミニオンは気付いていなかったが、その場にいた複数人に反応があった。
「ならば即刻…」
「1つだけ宜しいでしょうか? 何も持たずに国外追放をされたら生きていく術がありませんので、屋敷に戻って荷物を取りに行く許可を欲しいのですが…」
「それ位なら許すが…日を跨ぐ前には国外を出て行くんだぞ‼︎」
「有り難う御座います。」
私はお辞儀をしてから謁見の間から出ると、ルーナリアが追い掛けて来た。
さてと…ルーナリアにはざまぁをプレゼントして差し上げますね。
王宮に呼び出されて謁見の間に来てから物の数分後に、このテルシェリア王国の第三王子のドミニオン殿下にいきなり告げられた。
私の名前は、レオナリア・テルナール子爵令嬢です。
本来なら子爵家如きが王族との婚約が許される事なんてまずあり得ないのですが、それには理由がありました。
この世界で怪我や病気を治療するには、薬草を煎じた物や乾燥した物を服用する程度の物しかありませんでした。
私はそれ等の治療法を一新する為にポーションを開発して功績を上げました。
そしてその功績がテルシェリア王国の国王の耳に留まり、私は王族の第三王子との婚約をする事になりました。
「一応…理由を聞きたいのですが…」
「お前は妹であるルーナリアを虐待しているそうでは無いか! そして本来はルーナリアの開発したポーションを自分が開発したと偽り世に発表したと…」
「・・・・・・・・・」
私には1つ年下の妹のルーナリアという妹がいる。
妹は私の持っている物を欲しがると譲る様に要求して来た。
それを拒むと両親に告げ口をして無理やり強奪されるという日々が続いていた。
そして両親も妹には激甘で、私には非情な位に辛く当たっていた。
なんで私ばかりそんな目に遭うのかというと、それは私が一族で嫌われ者の祖母と同じ緑色の髪と瞳を持っているからだった。
たかがそんな理由で幼少から虐待され続けて来た。
そんな理由があるので両親に愛情を求めるなんていう真似はしない代わりに、虐待されない方法を考えた末に編み出したのがポーション作りだった。
初めは屋敷の中に匂いが充満する度に暴力を振るわれていたが、ポーションが完成し殴られた怪我を回復する事が出来ると分かると両親の態度は一変した。
ポーションは薬草と違って瞬時に回復する効果があり、画期的な発明になったのだった。
それ以降は虐待は無くなったが…次はポーション作成に追われる日々でノルマを課せられたのだった。
稼いだ金額の内の3分の2は子爵の懐に、残りの3分の1はポーション作成の材料費だった。
私はその金額の中から少しずつだけど回収することが出来ていた。
毎日の様に部屋から出ることも許されずにポーションを作り続けて行った結果、その功績を王国に認められて第三王子との婚約をこぎつけた。
ところが…私の持っている物を何でもくれくれとせがむルーナリアが第三王子との婚約を黙って見ているはずもなく…まさかこんな手に出てくるとは思わなかった。
それは何故かというと、ルーナリアは努力をするという行為を極端に嫌う。
勉強嫌いで教養を身に付ける為に雇った家庭教師を教え方が悪いとか、気に入らないからと何度も首にするくらいだった。
そんな子がポーション作りなんてまず無理な話だった。
恐らく…私が部屋を開けている時に新開発のレポートや薬品を盗み出して、ドミニオン殿下に虚偽の報告でもしたのだろう。
「黙っているという事は認めるのだな?」
黙っているんじゃないです、呆れて物が言えないんです。
今までに世に出したポーションは、ちょっとした怪我ならすぐに治る下級のポーション。
新開発のポーションは、それより少し効果の高い下級のポーションだけど+の補正がつく程度で中級には及ばないポーションだった。
…というか、下級のポーション以上のポーションはまだ発表すらしてないんだけどね。
「残念ですわねお姉様! 私の開発成果を横取りするからこんな事になるのです‼︎」
ドミニオン殿下が手招きをすると、ルーナリアが現れてドミニオン殿下の隣に立った。
そしてドミニオン殿下はルーナリアの肩を抱いて宣言をした。
「レオナリアの婚約を破棄をして、俺はルーナリアを妻とする事にした! そして本来ルーナリアの成果を自分の物として偽り王国を貶めようとしたレオナリアを処刑に処す‼︎」
対して調べもしないで処刑とは恐れいったわ。
まぁ…ルーナリアもさぞかし自分の思い通りになって笑みを浮かべているのでしょうね?
そう思ってルーナリアの表情を見ると、勝ち誇った表情から一変して青くなっていた。
あれ…思った通りの展開になって喜んでいるんじゃないの⁉︎
「ドミニオン殿下、姉の処遇ですが…処刑は酷すぎます‼︎」
ん?
ルーナリアが私を庇うなんて珍しいわね?
思った通りの展開になって喜んでいるとばかり思っていたけど、もしかして…?
「ドミニオン殿下、処刑の件は謹んでお受け致します。」
「ルーナリア、姉のレオナリアも非を認めてそう言っているぞ。」
「お姉様もバカな事を言わないで! 死んでしまうんですよ‼︎」
「処刑されるという事はそういう事でしょう。 私は貴女の研究開発を横取りしてポーションを作って王国を偽ったのですから…」
「私には大事なお姉様なのですから、その様な事はおっしゃらないでください‼︎」
やっぱりねぇ…?
あの子は自分でポーションを開発したなんて言ってしまった物だから、これからは自分で作っていかなくなる事や、万が一何かのアクシデントが発生した場合に頼る私がいないと対処が出来なくなるからか。
処刑がダメとかになると…残された道は屋敷内監禁になる訳だけど、流石にそれだけは避けたいしね。
どうしようかしら?
「ドミニオン殿下、処刑が許されないのでしたら国外追放という事なら宜しいでしょうか? それならルーナリアの意思も尊重されますし、正直言って私も処刑だけは…」
「ふむ…そういう事なら国外追放でも良いだろう。」
「それもダメよお姉様、一体何を考えておりますの⁉︎」
「だって、ルーナリアが開発したポーションを私が開発した事として偽わるという話なら…この場の話が終わったらドミニオン殿下はこの件を国民に発表なさるおつもりですよね?」
「無論そのつもりだ!」
「そうなると…私がこの国にとどまれば、非難されるのは私だけではなく子爵家まで迫害を受ける形になるでしょう。 ルーナリアは実家の両親に被害が出る事を望んでおりますの?」
「そ、それは…」
「なら、その元凶がこの王国から居なくなれば万事解決という事になりませんでしょうか?」
さぁ…どうするのかなルーナリア?
貴女が考えそうな事は恐らく…処刑の話をなくす代わりに、私を近くに置いてポーション作りをさせる為に監視するという役目を担うつもりなんだろう。 そうすれば私が作ったポーションを自分が作った事にして献上するんだろうけど、そんなのはごめん被るし…牢獄の中にいるのと然程変わらないでしょうからね。
それにこの件を発表された日には監禁される場所がどこであろうとも…街に出ることすら出来なくなるだろうし、そんな窮屈な思いをするなら処刑されたほうがまだマシだしね。
「ルーナリア、国外追放を望んでいるのならそれで良いのではないか?」
「お姉様には私の元でポーションを作らせる為に近くに居て…」
「ルーナリアはまだ事情が飲み込めていないみたいね? この国で私が生きている事自体が問題なのよ。 この件が発表されたら私に非難が殺到するでしょう…そうなった場合、ルーナリアが何処でポーション作成するかは分からないけど、王宮内だった場合は国民が押し寄せてくるだろうし、子爵家だったら…どうなるかは分かるわよね?」
ルーナリアの低知能な頭脳で私に張り合おうとするなんて、何て愚かなのかしら?
どうせ目先の考えなしで起こした行動なんだろうけど…?
「ドミニオン殿下、ルーナリアの答えが出る迄だと埒が開きませんので御決断をお願い致します。」
「レオナリアはルーナリアの頼みを聞き入れて処刑を免除する代わりに国外追放とする! それと今後はルーナリアの技術であるポーションを自分の物として販売する事を禁ずる!」
「畏まりました、下級ポーションの製作は一切行わないと誓います。」
私はそう宣言するとドミニオンは気付いていなかったが、その場にいた複数人に反応があった。
「ならば即刻…」
「1つだけ宜しいでしょうか? 何も持たずに国外追放をされたら生きていく術がありませんので、屋敷に戻って荷物を取りに行く許可を欲しいのですが…」
「それ位なら許すが…日を跨ぐ前には国外を出て行くんだぞ‼︎」
「有り難う御座います。」
私はお辞儀をしてから謁見の間から出ると、ルーナリアが追い掛けて来た。
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