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第三章
第二十九話 再びライゼン王国へ
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あれから1週間を掛けて、ズィガン達の武器と自分用の刀を完成させた。
自分用の玉鋼の刀HQ+3、ズィガンのバスタードソードHQ+3、ロンデルのブロードソードHQ+3、バンザのレイピアHQ+3、デリックスのグレートソードHQ+3。
やはり、どう打ってもHQ+3以上にはならなかった。
今造れる武器としては、最高峰の性能になっていた。
…というのも、客船でズィガン用に打ったシミターが、何の力も入れずに刀身遠真っ二つに出来る程だったからだ。
それを手にしたズィガン達は、唖然とした表情を浮かべていた。
「兄貴がオレの為に打ってくれた剣なのですが、シミターが木の棒の様に簡単に飛んで行きましたね。」
「兄貴がズィガンに造ってくれたシミターも、十分真剣クラスだと思っていましたが…これは更に上を行きますよ。」
「僕はこのレイピアに相応しい腕を持たなきゃいけないと思うと、とても……」
「アニキ、大事に使わせて頂きます!」
「いやいや、武器は所詮は消耗品だ。使っている内に刃も欠けるし、亀裂が入ったりもするさ。そうなった場合は、言ってくれたら直してやるし…気軽に声を掛けてくれよ。」
…と言っておいたんだが、4人とも剣を両手で掲げて深く頭を下げていた。
完成させるまでにかなり大変な思いをして造ったのは確かだが、そこまでする程の価値はないと思うのだが…?
「ところで兄貴、そのたくさんあるナイフはどうするのですか?」
「あぁ、包丁の事か…っていうか、ナイフ?」
「ナイフでは無いんですか?刃の部分が凄く薄いみたいですが…」
「これは調理用の……ナイフでな、王国に行ってから販売する為に商業ギルドで交渉をしようと。」
「では、また護衛が必要に成りますね。」
これまでに通って来た道は、大体覚えている。
特に護衛の問題は無い……と思いたいが、前回はここまで来る迄に………アーマーサウルスだっけ?
確か、そんな名前の魔獣が現れたしなぁ?
「護衛………護衛かぁ~~~」
「兄貴の為なら、何処までも付いて行きます‼︎」
「僕も…兄貴の為なら‼︎」
「自分もです‼︎」
「アニキの盾となります‼︎」
今回連れて行くのは、ルーミィ遠連れて行こうとは思ってはいたが…?
ズィガン達を連れて行こうとは、一切思っていなかったんだよなぁ。
やって貰いたかった事があったし。
俺はズィガン達を見た。
そして俺は、1人を指差して言った。
「今回の旅の同行者は、ルーミィとデリックスにする。ズィガンとロンデルとバンザには、別にやって欲しい事がある。」
俺はそう言って、やって欲しい事のリストをズィガン達に見せた。
1、野菜系が入手出来るダンジョンに豆と米の捜索。
2、鉄鉱脈でクロウラー族から、鉄鉱石の入手。
3、敷地の空きスペースに畑の製作。
「兄貴、鉄鉱脈でクロウラー族から鉄鉱石の入手と、敷地に畑を作るというのは…まぁ、大丈夫なのですが…この米と豆という植物は見た事がないですね。ロンデル、バンザは知っているか?」
「僕も見た事がないなぁ?」
「この絵に描かれている豆なのですが、ズズに似ていますね?」
「そうか、これはズズか……むぅ?」
ロンデルがそう言うと、ズィガンもそれを聞いて叫んだ。
話を聞くとロンデルは一年中秋の気候の大陸出身で、ズズという豆料理は主に主食扱いだったという。
なので、畑から収穫していた為に豆の絵を見て思ったらしい。
ただ、枝豆みたいな豆では無いらしいので、最初に見て豆と結び付かなかったらしい。
そしてズィガンは食物アレルギーで、豆料理は勿論として、触れるだけで蕁麻疹が現れる様だった。
なので、豆……ズズの話が出て苦い顔をしていたのだった。
「ならズィガンは畑の製作で、ロンデルとバンザは米と豆の捜索を任せたい。」
「ズズならダンジョンで見掛けた気がしましたので問題は無いですが、米というのは…」
「あったらで良いんだ。見付けたら、根っこから確保しておいてくれ。」
「分かりました。」
俺は農業関係はしてこなかったので、米の育て方はイマイチわからない。
ただ、何かのテレビで観たくらいの知識しかなかったので、その辺はトライアンドエラーで行うしか無いのだった。
「では、行って来るので…留守番を頼むぞ。」
「兄貴とルーミィ嬢も気を付けて!デリックス、兄貴を頼むぞ!」
「任せておけ!」
俺はそう言って、小屋を後にした。
目指すはライゼン王国…道中、無事に行けたら良いのだがなぁ?
自分用の玉鋼の刀HQ+3、ズィガンのバスタードソードHQ+3、ロンデルのブロードソードHQ+3、バンザのレイピアHQ+3、デリックスのグレートソードHQ+3。
やはり、どう打ってもHQ+3以上にはならなかった。
今造れる武器としては、最高峰の性能になっていた。
…というのも、客船でズィガン用に打ったシミターが、何の力も入れずに刀身遠真っ二つに出来る程だったからだ。
それを手にしたズィガン達は、唖然とした表情を浮かべていた。
「兄貴がオレの為に打ってくれた剣なのですが、シミターが木の棒の様に簡単に飛んで行きましたね。」
「兄貴がズィガンに造ってくれたシミターも、十分真剣クラスだと思っていましたが…これは更に上を行きますよ。」
「僕はこのレイピアに相応しい腕を持たなきゃいけないと思うと、とても……」
「アニキ、大事に使わせて頂きます!」
「いやいや、武器は所詮は消耗品だ。使っている内に刃も欠けるし、亀裂が入ったりもするさ。そうなった場合は、言ってくれたら直してやるし…気軽に声を掛けてくれよ。」
…と言っておいたんだが、4人とも剣を両手で掲げて深く頭を下げていた。
完成させるまでにかなり大変な思いをして造ったのは確かだが、そこまでする程の価値はないと思うのだが…?
「ところで兄貴、そのたくさんあるナイフはどうするのですか?」
「あぁ、包丁の事か…っていうか、ナイフ?」
「ナイフでは無いんですか?刃の部分が凄く薄いみたいですが…」
「これは調理用の……ナイフでな、王国に行ってから販売する為に商業ギルドで交渉をしようと。」
「では、また護衛が必要に成りますね。」
これまでに通って来た道は、大体覚えている。
特に護衛の問題は無い……と思いたいが、前回はここまで来る迄に………アーマーサウルスだっけ?
確か、そんな名前の魔獣が現れたしなぁ?
「護衛………護衛かぁ~~~」
「兄貴の為なら、何処までも付いて行きます‼︎」
「僕も…兄貴の為なら‼︎」
「自分もです‼︎」
「アニキの盾となります‼︎」
今回連れて行くのは、ルーミィ遠連れて行こうとは思ってはいたが…?
ズィガン達を連れて行こうとは、一切思っていなかったんだよなぁ。
やって貰いたかった事があったし。
俺はズィガン達を見た。
そして俺は、1人を指差して言った。
「今回の旅の同行者は、ルーミィとデリックスにする。ズィガンとロンデルとバンザには、別にやって欲しい事がある。」
俺はそう言って、やって欲しい事のリストをズィガン達に見せた。
1、野菜系が入手出来るダンジョンに豆と米の捜索。
2、鉄鉱脈でクロウラー族から、鉄鉱石の入手。
3、敷地の空きスペースに畑の製作。
「兄貴、鉄鉱脈でクロウラー族から鉄鉱石の入手と、敷地に畑を作るというのは…まぁ、大丈夫なのですが…この米と豆という植物は見た事がないですね。ロンデル、バンザは知っているか?」
「僕も見た事がないなぁ?」
「この絵に描かれている豆なのですが、ズズに似ていますね?」
「そうか、これはズズか……むぅ?」
ロンデルがそう言うと、ズィガンもそれを聞いて叫んだ。
話を聞くとロンデルは一年中秋の気候の大陸出身で、ズズという豆料理は主に主食扱いだったという。
なので、畑から収穫していた為に豆の絵を見て思ったらしい。
ただ、枝豆みたいな豆では無いらしいので、最初に見て豆と結び付かなかったらしい。
そしてズィガンは食物アレルギーで、豆料理は勿論として、触れるだけで蕁麻疹が現れる様だった。
なので、豆……ズズの話が出て苦い顔をしていたのだった。
「ならズィガンは畑の製作で、ロンデルとバンザは米と豆の捜索を任せたい。」
「ズズならダンジョンで見掛けた気がしましたので問題は無いですが、米というのは…」
「あったらで良いんだ。見付けたら、根っこから確保しておいてくれ。」
「分かりました。」
俺は農業関係はしてこなかったので、米の育て方はイマイチわからない。
ただ、何かのテレビで観たくらいの知識しかなかったので、その辺はトライアンドエラーで行うしか無いのだった。
「では、行って来るので…留守番を頼むぞ。」
「兄貴とルーミィ嬢も気を付けて!デリックス、兄貴を頼むぞ!」
「任せておけ!」
俺はそう言って、小屋を後にした。
目指すはライゼン王国…道中、無事に行けたら良いのだがなぁ?
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