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最終章 異世界召喚が8回目って…マジかコレ⁉︎

第十二話 神々達の思惑

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 グヴァリオンは下界の様子を…朔夜の様子を窺っていた。

 「不知火朔夜君は村に入ってからというもの…大した行動を起こしてはおらんな?」

 「行動は起こしているみたいですよ? 現に…仲間となる者を育てようとしているみたいですし。」

 「仲間というても年端のいかぬ子供では無いか‼︎」

 「仕方がないでしょう、何処かの誰かが収納魔法の中にある武具を地球に残して異世界転移させたのですから。 あの中には第一世界のアヴェリシアの聖剣も入っていたというのに…今回の不知火朔夜君には聖剣や魔剣が無い状態で魔王に挑むのですから!」

 「仲間…と呼ぶには心許ないのぅ。」

 アーレイタスの村では大した鉱石が無かった。

 なので今のサクヤが持っている剣は、島で作った無骨な玉鋼の剣のみだった。

 仲間が頼りにならぬのなら武器頼みになるのだが…?

 「それに…あの武器では、ハルセイアスには攻撃が通じませんよ。 もっと強い武器でもない限りは…」

 「イヴァリアース、お主の大陸には強い鉱石は無いのか?」

 「我が世界もアヴェリシアの世界も鉱石で最堅の鉱石となれば…ダマスクス鋼ですからね。 聖剣で使用されている物を抜かすと…」

 「エルヴェリシアの世界ではメタルも入手出来るでしょうが…それを第一世界に持って来るのは無理ですね。」

 「このままだと不知火朔夜君の旅が終わってしまうのぅ…聖剣や魔剣ではない鉱石で出来た武器に頼りになる仲間か…」

 グヴェリオンは八神の世界を眺めていた。

 するとある事に気が付いた。

 「我等の世界の大陸は、全て海の上だよな?」

 「その言い方には弊害がありますが…まぁ、そんな感じですな。」

 「なら…ゲヴェリヴェースの世界をこちらに持って来るというのはどうじゃ?」

 「ゲヴェリヴェースって、元八神の…ですか? 彼は八神を抜けた後に独自の世界で管理していると聞いておりますが…」

 「奴の世界の構成は少し変わっているのでな、我等の世界の上に奴の世界を組み合わせたら面白い事になるじゃろう?」

 「彼が首を縦に振る事はないと思いますが?」

 「何を言っておるんじゃ? 奴に許可なんぞも止めてはおらんよ。 奴の世界を儂の世界の上に持って来るんじゃよ。」

 「グヴェリオン…ラグナロクでも起こしたいのですか?」

 「元八神全てを敵に回せばそういう事にはなるじゃろうが…ゲヴェリヴェースだけなら何とでもなるわい!」

 「まぁ、グヴェリオンは最強の神ですからね。」

 またグヴェリオンは思い付きでサクヤに試練を与えようとしていた。

 それによって、サクヤの物語は大きく変わって行くのだった。

 「まてよ…ゲヴェリヴェースの世界を繋げるとなると、行き来が出来ぬな! なら橋でも掛けておこうかの!」

 「どうなっても知りませんよ!」

 グヴェリオンはまた別な神の世界の領域から大陸を呼び寄せた。

 するとグヴェリオンの世界に空の大陸が出現したのだった。

 「これで、面白い事になりそうじゃの! また賭けが出来るぞい‼」

 サクヤの運命ははたして…?
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