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第一章 異世界召喚編
第十八話 作戦会議…再び!
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俺は以前は王宮の中で話をしていたが…現在では会議室の方に通された。
するとそこには、国王陛下と王女、騎士団長と副団長、ギルドマスターのアダンの他に更に2人の人物がいた。
見た目的には…兵士か?
「グラン、リオン…この2人は誰だ?」
「この2人は兵士長のバードと副長ウォチングです。」
「いや、そうでは無くて…兵士長に話をしても平気なのか?」
「はい…今回の作戦はこの国の敗北という事なので、一般兵には伏せて…隊長クラスには教えておいた方が良いかと思いました。」
まぁ…協力者が増える分にはやり易くなって良いだろうけど?
ちなみに、グランは騎士団長の名前でリオンは副団長の名前だ。
「それでは次回の作戦会議を始めようと思う! まずはアダン、SランクとAランクの冒険者はこの国に来たか?」
「はい…Sランクパーティーが1つとAランクパーティーが2つ参加しました。」
「以前、ドラゴントゥースウォーリアをSランクなら対処出来ると言っていたが…それ程までの実力者ぞろいなのか、Sランクというのは?」
「ジョブではありませんが…剣聖と異名を持つ剣士がSランクの中にいますので。」
「なるほど…それと同じ実力の者は他にもいるか?」
「あと2名ほど…」
「だとすると、スケルトンウォーリアとゴーレムだけでは荷が重いか…アイツを呼ぶか!」
「サクヤ殿、アイツとは?」
「冒険者ギルド側の隊長クラスを召喚しようと思う。 デュラハンなんだが…この世界にいるか?」
「はい、情報では聞き及んでおりますが…実際に見た者はあまりいないでしょう。」
デュラハンとは、死を運ぶ騎士という異名を持つ騎士で…姿を見た者はほぼ死ぬといわれている位だ。
あまり伝わっていないのはそういう経緯があるからだろう。
「Sランクなら…デュラハンでも対処出来るかもしれません。」
「ネームドでもか?」
「!?」
まぁ…そういう反応になるよな?
ただの魔物とネームドの魔物では強さの桁が違う。
「この世界のSランクがどの程度なのかは知らないが…」
「討伐というのが目的なら無理でしょうね。」
「では、冒険者ギルドの冒険者の対応するには、デュラハンとドラゴントゥースウォーリアを5体、スケルトンを100体とゴーレムを5体とする。」
「わかりました、決して侮るなと伝えます。」
「では次に兵士の相手だが…」
バードとウォチングと目が合った。
「兵士達には、スケルトンウォーリアを100体…」
「兵士の数の半分ですか? それなら2人1組で対応をすれば、決して対処できない数ではありません。 優勢になるかもしれませんが?」
「話は最後まで聞け! こちらも指揮官にネームドのダークプリーストを付ける。」
「ネームドの…なんですか?」
「ダークプリーストと言って、アンデット側の指揮官で癒し手だ。 ダークプリースト自体は大した攻撃をしないが、スケルトンウォーリアが倒れると瞬時に復活させるという事をされるので、兵士達の心が折れないかが問題になってくる。」
「確かに…倒した相手がすぐに復活して襲ってくるを繰り返していたら、心が折れますね。」
「グラン、兵士長と副長はどの程度の強さなんだ?」
「我々には劣りますが、騎士よりは上の強さです。」
「では、兵士長と副長の相手に、スケルトンナイトを差し向けようと思う。 死ぬなよ?」
「「はい! 全力で立ち向かいます‼」」
次に騎士だが…?
以前の反省会の後に、グランとリオンには…訓練場でドラゴンファングコマンダーと戦わしてみたのだが…?
2人がかりでも敗北をしたのだった。
なので、今回はドラゴンファングコマンダーは使用出来ない。
さて…どうするか?
「サクヤ殿…騎士達の相手は、ドラゴントゥースウォーリアを騎士の半数ですよね?」
「あぁ…そしてお前達の相手は、ミラーファントムを使おうと思う。」
「ミラーファントムとは?」
「簡単に言うと、自分の影だ。 自分の影が実体化して襲ってくる。」
「という事は、我々は自分の影と戦うという事ですか?」
「ただ…ミラーファントムというのは厄介な事が1つだけあってな…」
「サクヤ殿の召喚魔物の中で厄介じゃない物ってありましたっけ?」
「あ?」
「失礼しました、続けて下さい。」
俺は咳払いをすると、グランとリオンに絶望的な話を伝えた。
「ミラーファントムに敗れた場合、立場が逆転する。」
「はい? それはどういう事ですか⁉」
「ミラーファントムに敗れると、敗れた方が影になり…ミラーファントムはその者に成り代わるという事だ。」
グランとリオンの2人は血の気が引いた顔になった。
その横でバードとウォチングが溜息を吐いた。
「あの…サクヤ殿? 立場が入れ替わった場合、どれ位で元に戻るのですか?」
「戻らないよ、実体化したミラーファントムが死なない限り、すっとそのまま。」
「そのミラーファントムというのは、どの程度の強さなのですか?」
「自分の影が実体化した姿だから、本人と同じ力と能力しかない。」
「つまり…自分自身が相手で、負けたら影になると?」
「負けなければ良いだけだ! 死に物狂いで戦えば勝てるさ。」
…というのは全くの大嘘だ。
強さは一緒だが、敗北しても何も問題はない。
ただ、敗北は死という意味だから…死にたくなければ本気でやるしかない。
グランとリオンは、深刻そうな顔をして悩んでいた。
少し脅しすぎただろうか?
「後は異世界召喚組がどう動くか…だが?」
ミクやユウトやマミは一切心配してはいない。
この3人はそれぞれの役割を知っているし、状況によって対処が出来るだろう。
マミは怪我人の救護をするだろうし、ユウトはバフを掛けたりして援護を行う筈。
ミクは…そうだな?
ミラーファントムでも差し向けてみるか!
ミクの…自分の欠点を知る為には良い経験になるだろうしな。
「後はマサギだが…?」
昨日の夜にミクにマサギの昼間の動向を聞いたが、ほとんど姿を見せなかったという話だった。
俺が寝込んでいた時も大した鍛錬もしていなかったという話だし…今回の作戦は、王国側の敗北と俺の死亡なのだが…他の3人に任せる分なら問題ないが、マサギに任せるのにはかなり心許ない。
「俺の死によって、マサギは変わる事が出来るのだろうか?」
こうして作戦会議は終了した。
そして…遂に2回目の作戦が行われようとしていた。
皆は…大丈夫だろうか?
ところが…マサギはこの作戦中に俺の考えと反する行動を起こすのだった。
するとそこには、国王陛下と王女、騎士団長と副団長、ギルドマスターのアダンの他に更に2人の人物がいた。
見た目的には…兵士か?
「グラン、リオン…この2人は誰だ?」
「この2人は兵士長のバードと副長ウォチングです。」
「いや、そうでは無くて…兵士長に話をしても平気なのか?」
「はい…今回の作戦はこの国の敗北という事なので、一般兵には伏せて…隊長クラスには教えておいた方が良いかと思いました。」
まぁ…協力者が増える分にはやり易くなって良いだろうけど?
ちなみに、グランは騎士団長の名前でリオンは副団長の名前だ。
「それでは次回の作戦会議を始めようと思う! まずはアダン、SランクとAランクの冒険者はこの国に来たか?」
「はい…Sランクパーティーが1つとAランクパーティーが2つ参加しました。」
「以前、ドラゴントゥースウォーリアをSランクなら対処出来ると言っていたが…それ程までの実力者ぞろいなのか、Sランクというのは?」
「ジョブではありませんが…剣聖と異名を持つ剣士がSランクの中にいますので。」
「なるほど…それと同じ実力の者は他にもいるか?」
「あと2名ほど…」
「だとすると、スケルトンウォーリアとゴーレムだけでは荷が重いか…アイツを呼ぶか!」
「サクヤ殿、アイツとは?」
「冒険者ギルド側の隊長クラスを召喚しようと思う。 デュラハンなんだが…この世界にいるか?」
「はい、情報では聞き及んでおりますが…実際に見た者はあまりいないでしょう。」
デュラハンとは、死を運ぶ騎士という異名を持つ騎士で…姿を見た者はほぼ死ぬといわれている位だ。
あまり伝わっていないのはそういう経緯があるからだろう。
「Sランクなら…デュラハンでも対処出来るかもしれません。」
「ネームドでもか?」
「!?」
まぁ…そういう反応になるよな?
ただの魔物とネームドの魔物では強さの桁が違う。
「この世界のSランクがどの程度なのかは知らないが…」
「討伐というのが目的なら無理でしょうね。」
「では、冒険者ギルドの冒険者の対応するには、デュラハンとドラゴントゥースウォーリアを5体、スケルトンを100体とゴーレムを5体とする。」
「わかりました、決して侮るなと伝えます。」
「では次に兵士の相手だが…」
バードとウォチングと目が合った。
「兵士達には、スケルトンウォーリアを100体…」
「兵士の数の半分ですか? それなら2人1組で対応をすれば、決して対処できない数ではありません。 優勢になるかもしれませんが?」
「話は最後まで聞け! こちらも指揮官にネームドのダークプリーストを付ける。」
「ネームドの…なんですか?」
「ダークプリーストと言って、アンデット側の指揮官で癒し手だ。 ダークプリースト自体は大した攻撃をしないが、スケルトンウォーリアが倒れると瞬時に復活させるという事をされるので、兵士達の心が折れないかが問題になってくる。」
「確かに…倒した相手がすぐに復活して襲ってくるを繰り返していたら、心が折れますね。」
「グラン、兵士長と副長はどの程度の強さなんだ?」
「我々には劣りますが、騎士よりは上の強さです。」
「では、兵士長と副長の相手に、スケルトンナイトを差し向けようと思う。 死ぬなよ?」
「「はい! 全力で立ち向かいます‼」」
次に騎士だが…?
以前の反省会の後に、グランとリオンには…訓練場でドラゴンファングコマンダーと戦わしてみたのだが…?
2人がかりでも敗北をしたのだった。
なので、今回はドラゴンファングコマンダーは使用出来ない。
さて…どうするか?
「サクヤ殿…騎士達の相手は、ドラゴントゥースウォーリアを騎士の半数ですよね?」
「あぁ…そしてお前達の相手は、ミラーファントムを使おうと思う。」
「ミラーファントムとは?」
「簡単に言うと、自分の影だ。 自分の影が実体化して襲ってくる。」
「という事は、我々は自分の影と戦うという事ですか?」
「ただ…ミラーファントムというのは厄介な事が1つだけあってな…」
「サクヤ殿の召喚魔物の中で厄介じゃない物ってありましたっけ?」
「あ?」
「失礼しました、続けて下さい。」
俺は咳払いをすると、グランとリオンに絶望的な話を伝えた。
「ミラーファントムに敗れた場合、立場が逆転する。」
「はい? それはどういう事ですか⁉」
「ミラーファントムに敗れると、敗れた方が影になり…ミラーファントムはその者に成り代わるという事だ。」
グランとリオンの2人は血の気が引いた顔になった。
その横でバードとウォチングが溜息を吐いた。
「あの…サクヤ殿? 立場が入れ替わった場合、どれ位で元に戻るのですか?」
「戻らないよ、実体化したミラーファントムが死なない限り、すっとそのまま。」
「そのミラーファントムというのは、どの程度の強さなのですか?」
「自分の影が実体化した姿だから、本人と同じ力と能力しかない。」
「つまり…自分自身が相手で、負けたら影になると?」
「負けなければ良いだけだ! 死に物狂いで戦えば勝てるさ。」
…というのは全くの大嘘だ。
強さは一緒だが、敗北しても何も問題はない。
ただ、敗北は死という意味だから…死にたくなければ本気でやるしかない。
グランとリオンは、深刻そうな顔をして悩んでいた。
少し脅しすぎただろうか?
「後は異世界召喚組がどう動くか…だが?」
ミクやユウトやマミは一切心配してはいない。
この3人はそれぞれの役割を知っているし、状況によって対処が出来るだろう。
マミは怪我人の救護をするだろうし、ユウトはバフを掛けたりして援護を行う筈。
ミクは…そうだな?
ミラーファントムでも差し向けてみるか!
ミクの…自分の欠点を知る為には良い経験になるだろうしな。
「後はマサギだが…?」
昨日の夜にミクにマサギの昼間の動向を聞いたが、ほとんど姿を見せなかったという話だった。
俺が寝込んでいた時も大した鍛錬もしていなかったという話だし…今回の作戦は、王国側の敗北と俺の死亡なのだが…他の3人に任せる分なら問題ないが、マサギに任せるのにはかなり心許ない。
「俺の死によって、マサギは変わる事が出来るのだろうか?」
こうして作戦会議は終了した。
そして…遂に2回目の作戦が行われようとしていた。
皆は…大丈夫だろうか?
ところが…マサギはこの作戦中に俺の考えと反する行動を起こすのだった。
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