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プロローグ

プロローグ

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 俺の名前は、不知火しらぬい 朔夜さくや。17歳で高校2年生だ。
 授業が終わって昼休み…今日も教室の机に伏して寝ていた。
 昼休みに何をやっているかって?
 それはな、人と関わり合いたくないからだよ。
 俺はこの学校に転校してきて2か月が経つが、最初の頃も話し掛けて来たクラスメートはいたが、今ではあまり話し掛けて来ない。
 
 「不知火 朔夜です。○○県から転校して来ました。俺は基本的に1人が好きなので…」

 転校初日の挨拶はこんな感じだった。
 これだけなら、何て暗い奴なんだろうと思っている奴も多かった。
 それでも都内の近くから田舎に引っ越して来たのもあって、最初の内は結構…話し掛けられていたが、段々面倒になって壁を作ると話し掛けて来なくなった。
 高校に来た理由は1つ…友達を作りに来たのではない!
 授業に出てテストは平均点を取って卒業したいだけだった。
 学生の本分は勉強だ!…なんて言うつもりはない。
 なるべく目立たずに学生生活を終わらせたいだけだった。

 「今日もアイツらは話し掛けて来るのかな?」

 1人が好きで、1人で居たいという空気をぶち壊す4人組がいる。
 俺はそいつらに毎日毎日話し掛けられてウンザリしていた。

 「今日も浮かない顔だね不知火君…」
 「お前に話しかけられるのがウザイだけだ。」

 学校一のイケメンの臣道しんどう 正義まさぎが爽やかな空気を纏いながら話し掛けて来た。
 
 「不知火君、僕の事はマサギで良いって言ったじゃないか。」
 「何でしょうか臣道君。」
 「いや…だからマサギと。」
 「何でしょうか臣道君。」
 
 このイケメンは、会った初日に最初に声を掛けて来た奴だった。
 名字があまり好きではないらしく、下の名前で呼んで欲しいと言われたが…慣れ合うつもりはないので名字で呼んでいた。
 あまりにも名字呼びする物だから、たまに眉間がピクピクと動いているが…イケメンフェイスを崩さずに接してくる。
 世間体を気にしているのか、悪いイメージを出したくないのか…怒った所は見た事が無かった。
 まぁ、裏や俺がいない所では知らんけど?

 「不知火さぁ…マサギが親切に話し掛けているんだからって、あまりチョーシの乗んなよ!」
 「なんだ、時代遅れのコギャル?」

 次に話し掛けて、俺に時代遅れと言われて顔を真っ赤にしているこの女は、城志摩じょうしま 美紅みくれというギャルっぽいのだが、ミクレという名前が嫌なのか、周りにはミクと呼ばしている。
 見た目と話し方はこんな感じだが、家では小さな兄妹達の面倒係で優しい顔を見せたりするし、信号待ちで重たい荷物を持っているお婆さんの荷物を代わりに持ってあげるという事をしたりもする。

 「マサギが気に掛けて話し掛けてんのに、不知火は何でそんな態度取るんだし!」
 「どうでも良いが、パンツ見えるぞ。」
 「見られても減るもんじゃネーシ、見られても恥ずかしくネーシ!」
 「知っているか? 下着はどの服より生地が薄いからな…よく見ればお前の毛も…」
 
 俺はそう言うと、美紅は数歩後ろに下がってスカートを押さえた。
 本当に間近に行かない限り見える訳がない。
 それが解らない様じゃ、この女の板についてないギャルっぷりは浅いな。

 「もう…不知火君、美紅をあまり虐めないで上げて。」
 
 次に話し掛けて来たのは、このクラス委員長の爾志空にしぞら 真美まみだ。
 美少女で成績も上位者で彼女に惚れる奴等も多いという話だが、男の噂はあまり聞かない優等生という感じだ。

 「いじめているつもりはねえぞ! ただ単に…からかっているだけだ!」
 「あのなぁ不知火…美紅は単純な単細胞なんだから、あまりからかってやるなよ!」
 「悠斗、それフォローになってネーシ!」

 最後に話し掛けて来た少し毒舌が混じった話し方をするのは、真木野まぎの 悠斗ゆうとだ。
 この学校で1番頭が良い秀才で、平均点しかとってない俺には普通話し掛けて来ないと思っていたのだが、ある時俺が落とした答案を拾ってくれた際に、平均点の答案を見た時に…簡単な問題を間違えて難しい問題を解いている答案を見てから何かにつけて話し掛けて来るのだった。
 ちなみにこの4人は幼馴染という話だ。
 そしてどういう訳か…この4人は何かにつけて俺に絡んでくる。
 
 「お前等さぁ…どうして俺にいつも絡んでくるんだよ?」
 「不知火君は体力もセンスもある。 どんなスポーツでも真面目にやればレギュラーが取れると思うんだよ!」
 「やらんし、興味もない。 学校の体育の授業で体を動かすのは十分だ。」
 「若いのに年寄りみてーだし!」
 「性欲はそれなりにあるぞ。 いつも美紅を見る時は、胸ばっか見ているしな…」

 俺は美紅にそう言うと、美紅は胸を両手でガードしながら下がった。

 「不知火君、あまり美紅をからかわないでって…」
 「じゃあ、委員長のパンツを見せてくれたら美紅からタゲを委員長に変えるよ。」
 「不知火…セクハラは捕まるぞ! 冗談でもそういう事を言うのは辞めろ!」
 「へいへい!」

 俺は基本的に1人の方が気楽で良い。
 だけど、別に1人が好きという訳ではない。
 友達とかと一緒に遊んだりしたい…が、俺にはそういう事が出来ない理由がある。
 
 「はぁ…お前等がうっとうしいから、移動する。 着いて来るんじゃねーぞ!」

 俺はそう言って席を立ってから移動する。
 俺はそう言ったつもりなのだが、コイツ等は何が面白いのかいつもついて来るのだった。
 俺は振り切る為に廊下をダッシュして屋上に行った。
 そして屋上の物陰に隠れてやり過ごそうとしたのだが、マサギに見付かってしまったのだった。

 「不知火君が急に走り出すから探したよ。」
 「俺はお前等がうっとおしいと言ったはずだが?」
 「僕達は君に用があるからね。」
 「部活の勧誘なら断った筈だぞ!」
 「部活では無くてね、放課後に…って、何だこれは⁉」

 俺達5人の足元に白い魔法陣が出現した。
 俺は4人を魔法陣の外側に押し出そうとしたが、魔法陣から白い鎖が5人に絡みついた。
 そして眩しい光と共に5人を包む…そして目を開けるとそこは⁉

 『おぉ、異世界の者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』

 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
 俺と4人は一緒に異世界に召喚された。
 突然の事で戸惑うマサギ達…
 だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。

 「またか…」

 国王と王女の王族達は、まずは謝罪をしたのだった。
 次に自己紹介をしてくれたので、こちらも行った。
 次に王族達は説明し始めた。
 それは定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
 そして儀式により…イケメンのマサギは【勇者】を、ギャルっぽいミクは【聖戦士】を、クラス委員長のマミは【聖女】を、秀才のユウトは【賢者】になった。
 そして俺はというと…?

 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」

 イケメンのマサギは爽やかな笑顔で聞いてきた。
 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
 毎度の事ながら…俺にはジョブというものが明確には出なかった。
 まぁ、それで困る事があったか…と言えば、特にそんな事は無かった。
 その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。

 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』

 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
 まぁ、その方が気楽で良い。
 そしてマサギは、急にリーダーシップを取りながら皆に言った。

 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」

 マサギの言葉に3人は頷いたが、俺はマサギに言った。

 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
 「僕達には素晴らしい加護があるから…」
 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」

 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。

 「その…鎧と剣は?」
 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
 「今迄って…そういえば初めてでは無いと言っていたが、今回で2回目なのか?」
 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」

 俺はうんざりしながら答えた。
 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
 いずれの世界も救って来た。
 そして今度の世界は…?
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