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貴族ざまぁの章
第二話
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「テリガン侯爵の御息女リアナ嬢の神託は…」
両親は固唾を飲んで見守っていた。
「神託は………何もありません。」
「は、何だと⁉一体どういう事なんだ⁉」
「ですから、リアナ嬢には特にこれといった能力も加護も全くありません。なのでこのまま貴族令嬢として世間一般の様に育てていくと良いでしょう。」
「馬鹿な!リアナに限ってそんな事がある筈がない‼もう一度神託を要求する!」
「何度やっても結果は変わりませんよ。それとも我々の判断にミスがあるとでもお思いですか?」
「い…いや。」
侯爵家とは言えども、神殿の司祭や神官達よりは身分が下なのである。
例え王族であっても神殿関係者の者達には逆らう事が出来ないのだった。
「では次に…リアラ嬢の神託の儀を執り行う!」
リアラは司祭の前で跪いて祈りを捧げた。
「リアラ嬢の神託は………」
「はっ! 神の様に神々しい我がリアナに何もないのにリアラに何かある訳が無いだろう!」
テリガン侯爵夫妻は特に期待もしていない表情でリアラを見ていた。
「リアラ嬢の神託は…これは凄い!豊穣の恵みに全てを慈しみ慈愛を与え癒やせられる能力を持つ加護をお持ちです!これはまるで…伝承に残る聖女様の様な‼」
「な、何だと⁉馬鹿な…それは何かの間違いだ‼」
「いえ、神託に間違いはありません。」
「リアナは神々しい髪を持ち青い空の様な瞳を持っている。リアラの様に不吉な髪や瞳や肌の色が…」
「それは貴方の主観でしょう。伝承の聖女様は漆黒の髪に赤い瞳に黒い肌を持つ御方で…リアラ様は伝承の聖女様とうり二つな容姿を持っていらっしゃいます。」
まさかこの様な結果になろうとは!
果たしてどうなるのだろうか?
両親は固唾を飲んで見守っていた。
「神託は………何もありません。」
「は、何だと⁉一体どういう事なんだ⁉」
「ですから、リアナ嬢には特にこれといった能力も加護も全くありません。なのでこのまま貴族令嬢として世間一般の様に育てていくと良いでしょう。」
「馬鹿な!リアナに限ってそんな事がある筈がない‼もう一度神託を要求する!」
「何度やっても結果は変わりませんよ。それとも我々の判断にミスがあるとでもお思いですか?」
「い…いや。」
侯爵家とは言えども、神殿の司祭や神官達よりは身分が下なのである。
例え王族であっても神殿関係者の者達には逆らう事が出来ないのだった。
「では次に…リアラ嬢の神託の儀を執り行う!」
リアラは司祭の前で跪いて祈りを捧げた。
「リアラ嬢の神託は………」
「はっ! 神の様に神々しい我がリアナに何もないのにリアラに何かある訳が無いだろう!」
テリガン侯爵夫妻は特に期待もしていない表情でリアラを見ていた。
「リアラ嬢の神託は…これは凄い!豊穣の恵みに全てを慈しみ慈愛を与え癒やせられる能力を持つ加護をお持ちです!これはまるで…伝承に残る聖女様の様な‼」
「な、何だと⁉馬鹿な…それは何かの間違いだ‼」
「いえ、神託に間違いはありません。」
「リアナは神々しい髪を持ち青い空の様な瞳を持っている。リアラの様に不吉な髪や瞳や肌の色が…」
「それは貴方の主観でしょう。伝承の聖女様は漆黒の髪に赤い瞳に黒い肌を持つ御方で…リアラ様は伝承の聖女様とうり二つな容姿を持っていらっしゃいます。」
まさかこの様な結果になろうとは!
果たしてどうなるのだろうか?
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