【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス

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番外編

第七話 家族との時間・リットとのデート

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 俺が女神アルテナとの約束の時間まで残り少ない。
 なら、最後くらいは家族との生活を楽しもうとしていた。

 「リット、悪いが今日は俺に付き合ってくれないか?」
 「キッド! 珍しいね…家族じゃなくて私だけ誘うなんて。」
 「いや…単純に兄妹らしい事をした事が無かったのでな、ダメか?」
 「別に駄目じゃないけど、何処に行くの?」
 
 しまった…考えて無かった。
 ルットやロットとは違って、リットは特に料理以外ではあまり接点がない。
 
 「そうだな? 純粋にデートの誘いだ。」
 「デートなの? まさか…変な場所に連れ込んでから如何わしい事をしようとか企んでないでしょうね?」
 「するか! 全く…11歳のガキンチョの癖にその卑猥な発想はどこから覚えるんだよ!」
 「もう、子供じゃないもん!」

 俺はリットを連れ出してから、商業地区に足を運んだ。
 
 「この辺はあまり来なかったが、随分賑わっているな?」
 「ティーダス公爵様がお兄ちゃんやキッドの調味料を使ってお店を開いてから繁盛しているみたいだよ。 このソフトクリームというのも、クレープというのもキッドが教えたんだよね?」
 「あぁ、たこ焼きやお好み焼きも教えたが…初めて作る料理を良くもまぁここまで再現出来たな?」
 「これもキッドの世界の料理だったんだよね?」
 「料理という程、手の込んだものではないがな。」

 リットはソフトクリーム屋の方を見つめていた。
 この段階ではまだバニラとチョコレートの2種類しか無かった。
 俺は2種類のソフトクリームを購入してから、リットに選ばした。

 「私こっちの白い方が良い!」
 「はいはい、バニラな。」

 リットは受け取ると、初めて食べるであろうシフトクリームの先端を口に入れた。
 そして甘さと冷たさで喜んだ表情を浮かべた。

 「そっちの茶色いのはどう?」
 「まだ口を付けてないから食べてみろよ…」
 「うん、こっちも甘いね!」

 どの世界の女の子も甘い物は好きみたいだ。
 まぁ、それ以外にも…裕福になる前では甘味は購入する余裕が無かったからな。

 「美味しかった~ご馳走様! さて…次は何を食べようかな?」
 「まだ食べるのか?」
 「育ち盛りだから、これじゃあ足りないもん! 良いよね、キッドお兄ちゃん♡」
 「都合の良い時だけお兄ちゃん呼びか…まぁ、可愛いから許す!」

 その後…リットにたこ焼きとお好み焼き、クレープにチョコバナナ、リンゴ飴にベビーカステラと…って、どんだけ喰うんだよ!
 リットは食べながら、食べた物の味を分析していた。
 こんな時でも、ジョブ料理人の作用が働いているのだろうか?

 「今日はご馳走様! 満腹満腹! さて、夕飯は何にしようかな?」
 「これだけ喰っておいて、今度は夕飯かよ。 よく入る所があるな!」
 「ゴハンとおやつは別物です!」
 「お前の胃袋はどうなっているんだ? まぁ、楽しかったから良いか。」
 
 こうして、リットとのデートは…食べまくりで1日が過ぎたのだった。
 さて、明日はルットとロットだが…何処に連れ出すかな?
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