幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!

アノマロカリス

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第一章

第九話 食料調達(不足しているみたいです。)

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 下着を作って日をまたいだその日、残り少ない時間を寝て潰すのは勿体ないと思い、適度に仮眠をしてから食堂に来ると、厨房で料理長と料理人が集まって気難しい顔をしていた。

 「皆さん、どうなされたのですか?」
 「あぁ、先生! 実はですね…」

 料理長から話を聞くと、最近料理の評判が良くて…肉類をよく使う様になったまでは良かったんだけど、備蓄が心もとなくなっているらしく、魔物討伐に騎士団に話をすると話し合っていたらしいのだ。

 「本来なら、次の魔物討伐は来週なのですが…それまで備蓄が持つかどうかが怪しくて…?」
 「なるほどねぇ…この付近で獲れる魔物ってどんなのがいるの?」
 「アーベント草原という場所に、グリーディボアとグレートホーンブルという魔物が…」
 「ふむ、豚肉と牛肉か…」
 「サルーゼンという山にロックバードが…」
 「おぉ、鶏肉か…これらの魔物ってやっぱりそれなりに大きいの?」
 「最小で3m位で…大きい物で5m以上になります。」
 
 なるほどね…?
 さすが異世界だな。
 
 「料理長、この城に鍛冶屋ってないかな?」
 「あるにはありますが…どうかされたのですか?」
 「僕の武器って、剣召喚というスキルで出すんだけど、手放すと勝手に仕舞われるので面倒で…剣でも作って貰えないかと。」
 「でしたら、こちらをお持ち下さい。 骨斬り包丁として鍛冶屋が作ってくれたのですが、誰も使いこなせなくて置物と化していたので…」
 「貰っちゃっていいの? なんか良い金属で使われているみたいだけど…」
 「ミスリル製の包丁です。 どうぞ!」
 「このままだと、確かに使い難そうだね…変形させても良いかな?」
 「ご自由にどうぞ!」

 骨ぎり包丁は、中華包丁みたいな形をしているけど、全長が180㎝ある。
 167㎝しかない僕より大きい物である。
 寝る前に色々とスキルを見ていて、金属加工が出来る【変形】というスキルを発見したので使ってみる事にした。
 このスキルは、質量と同等の物しか作れないので、刀をイメージして骨ぎり包丁を変形した。
 
 「従来の太刀より少し長いけど、まぁ異世界だからね。」
 「これも先生のスキルですか…凄いですねぇ!」
 「ではいってきますね!」

 僕は厨房を出ると、騎士の訓練場に行った。
 訓練所では、早速魔鏡での修業を行っていた。
 だが、2回目でも勝てる人はいないみたいだった。

 「おや? 慱殿…鍛錬にでも来たのですか?」
 「いえ、厨房の肉の備蓄が残り少ないという事らしいので、魔物を狩ってこようかと思いまして、庭に出ただけですよ。」
 「それはいけませんね! 私も御供致しましょうか?」
 「いえ、飛んで行きますので、1人で行ってきます。」
 「飛ぶ?」

 僕は魔力で宙に浮かぶと、挨拶をしてから草原目指して飛んで行った。
 上空で止まると、サーチで魔物が多くいる場所を探した。
 
 「8時の方角に8匹ほどいるね…」

 その場所を目指して飛んで行くと、馬鹿でかい猪がいた。
 鑑定を使ってみると、これがグリーディボアらしい。
 僕は逃げれない様に拘束魔法のバインドを発動すると、グリーディボアは動きを止めたので、片っ端から首を刎ねて行き、腹に手を当てて【吐血】というスキルを使用した。
 これは、首を刎ねた魔物の体内にある血液を一瞬で抜くというスキルだ。
 ただその場合、【吐血】ではなく【血抜き】になるのではないかと、一応突っ込んでみた。
 その後に【解体】スキルを使うと、肉と骨と皮と内臓が別々に解体された。
 内臓以外を収納魔法に収納して、内臓は土の中に軽く埋めた。
 僕等の世界では内臓類は食べるけど、この世界では内臓類は食べる習慣は…あるのかな?

 「これでも充分すぎる位にあるけど、豚肉だけというのもな…?」

 さらに宙に浮かんで、別の反応を探して2時の方角に5つの反応があったので向かった。
 そこには鑑定で調べると、グレートホーンブルと出ていた。
 そして、かなりの大きさだった。
 まぁ…元いた世界も牛に比べたら豚よりも大きいからな…でも、牛大きすぎ!
 体長は5mを遥かに越えていた。
 僕は先程のグリーディボアの要領で討伐して行き、吐血と解体をした。
 内臓はそのまま土に埋めた。

 後は…何山だっけ?
 でも、山を目指して飛んで行けば、ロックバードがいるんだっけな?
 僕は山に向かって飛んで行った。
 そして飛んでいる最中に1つ思った。

 「1人なら空を飛べば良いけど、仲間が出来たら何か乗り物が欲しいな…あ、あれか?」
 
 羽を広げた大きさは、5mではきかなかった。
 近付くと警戒して空を飛び始めたので、風魔法のカマイタチで次々に首を刎ねて行った。
 地面に落としてから、吐血と解体で分けてから、今回は内臓と羽以外の肉と骨を収納して城に戻った。
 先程と同じ様に騎士隊長のグランツが話し掛けて来た。

 「何か収穫はありましたか?」
 「えーっと…? グリーディボアを8匹、グレートホーンブルを5匹、ロックバードを13匹分の肉を収納してきました。」
 「この短時間で…ですか⁉」
 「はい、一応…」
 「はは…は…ははは…」
 「では、厨房に戻りますので失礼しますね!」
 「お疲れ様です!」

 グランツはそういうと、僕が立ち去った後にお辞儀をしていた。
 僕は厨房に戻ると、料理長が駆け寄って来た。

 「どうでした?」
 「一応狩っては来たのですが、保蔵庫に入り切れるかどうか…?」
 「どれくらい狩って来たのですか?」
 「グリーディボアが8匹、グレートホーンブルが5匹、ロックバードが13匹ですが…さすがに多すぎましたか?」
 「はぁ~??」

 城の保蔵庫は決して狭くはないが、それだけの量を入るかどうか…
 保蔵庫に行って収納魔法から出してみたが、一応収まってはいるのだが…
 
 「これ…かなりキツキツですね。 当分は要請しなくても足りるのではないですか?」
 「毎日肉料理を出しても、3か月は持ちますね…」
 「まぁ、これで食糧問題は何とかなりましたし、ブルのステーキでも焼いてもらえませんか?」
 「大至急用意いたします!」

 僕は食堂で座っていると、分厚いブルステーキが出て来た。
 量だけを見ると食べきれるかどうか不安だったが、出された物を残す訳にはいかないので、無理をしても食べた。
 食べ終わると、料理長に挨拶をしてから食堂を出た。
 さて、残りの時間は宮廷魔術師のテルセラ様に会いに行きますか…!
 
 僕はテルセラ様の部屋を目指した。
 その後、厨房の関係者と騎士団から更に感謝をされた事を慱は知る由もなかった。
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