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聖女メローナと勇者カースの章

第二話 頭が痛い受付嬢…

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 私はホームを出てから冒険者ギルドに行って、受付のサーシャさんに勇者カースからパーティーの除名処分をされた事を伝えた。
 するとサーシャさんは、早速頭を押さえて言った。

 「カースさんは一体何を考えているのでしょうか?」
 「馬鹿だから、何も考えてないのでしょうね。」

 この世界では、聖女の需要は計り知れない。

 まず…?
 1.聖女の冒険者ランクは、他の冒険者とは違い高ランクのCランクに設定される。
 2.聖女がパーティーに入ると、パーティーのランクも上がる。
 3.聖女がパーティーに入り、一定以上の活躍をすると…そのリーダーが勇者認定をされる。
 4.ただし、それは聖女がパーティにいるのが条件で…聖女がパーティーを抜けると、勇者の資格を失いパーティーランクも低下する。 更に、拠点であるホームも失うという事になる。

 「私の聖女ランクが★3つになった矢先の出来事です。」
 「そうなると、カースさんは勇者ランク★2つになる筈だったのに…その資格を失ったのですね。」

 聖女や勇者にも、冒険者ランクとは違いランクが存在する。
 聖女が神殿での報告をしてから認められると…★が与えられる。
 それはパーティーで聖女の修行がちゃんと行えていた事の証明にもなり…勇者もそれに応じてランクが上がるシステムになっている。
 聖女のランクは、聖女になった時点で★が1つ。
 聖女が★が2つになると、勇者に★が1つ渡される。
 そして…聖女が★を5つ取得すると神殿での勤務か魔王を討伐するかを選べて…まぁ、大体は神殿勤務を選ぶけどね。
 勇者は★が5つになると、国から聖剣が渡されるという。

 「今頃はホームを追い出されている頃かしら?」
 「そういえば、国王陛下に私は聖女に相応しくないから、治癒術士のビーシャを聖女と認定させると言っていたけど…」
 「治癒術士のビーシャ…あぁ、見た目だけは良いけど、性格の悪いあの子ね。」
 「私に対しても卑下するような眼付きで見て居ましたから…カースもこの美しさこそ聖女の証とか言ってましたし。」
 「はぁ…聖女が容姿だけで選ばれる訳ないでしょ! 良くあんなのが勇者認定されたわね?」

 サーシャは早速、メローナが抜けた勇者パーティーのギルドカードの更新を行った。
 さて、どうなるのでしょう?
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