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第二十八話 ヴュンシェンの釣り竿の活用法
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レントグレマール王国の結界を解除してから私の身体に宿ったのは、有り余る魔力と威力が上昇…だけだと思っていた。
朝起きると私の傍には、光る妙な釣り竿が置かれていた。
私は生まれてこの方、釣りなんか一度もした事がない。
私はその釣り竿を手に取ると凄く手に馴染み、鑑定をすると…?
ヴュンシェンの釣り竿という物だった。
頭の中で思い描いた物を釣り上げるという魔法の釣り竿で、仮に間違えた場合はリリースすれば良いという物だった。
明日はバレンシア大陸に向かう…けど、ノースファティルガルドの関係で路銀にあまり余裕がないという事で、今日は軽めの依頼で稼ぐ日となっていた。
「とりあえず、どういうものかを把握したいけど…?」
私は冒険者ギルドの依頼書を見ていると、隣のボードに手配書リストというのが書かれてあった。
私はその中の1枚を手に取ってから、人相描きの男の顔を頭に浮かべてからヴュンシェンの釣り竿を振りました。
冒険者ギルド内では、私がいきなり釣り竿を取り出して振っているのを不思議そうな目で見ていましたが…?
ヴュンシェンの釣り竿にヒットした感触がすると、リールを巻いて引き寄せました。
すると、釣り針に付いている男は手配書の人相描きに描かれていた男で…
「一体何なんだ! 何がどうなっていやがる⁉︎」
そう喚き散らしながら冒険者ギルド内でヴュンシェンの釣り竿から離したと同時に睡眠魔法で眠らせてから、受付に引き渡すと…?
その男に掛かっている懸賞金が報酬として支払われました。
「なるほどね、こういった効果なのね?」
使い方が分かればこっちのもの!
私は手配書のボードに描かれている者達を片っ端からヴュンシェンの釣り竿で釣り上げてから引き寄せて、睡眠魔法で眠らせ受付に引き渡すを続けていると、手配書のボードがコンプリートされて依頼書がなくなりました。
それと同時に、私は大量の資金を得ました。
「これで…バレンシア大陸では有意義に過ごせるわね?」
私は港の方に向かい、もう1つ試したい事を実践しました。
それは…人だけでは無く、他の物も出来るのかどうか?
海の中で超高級食材の魔物であるティンクシーオロボニアという、アンコウ型の魔物です。
肉は高級食材、鱗は防具に、内臓は薬になるという捨てるところが無い魔物なのですが…?
非常に獰猛で、鋼の武器程度なら鋭い歯で噛み砕くという厄介な相手でした。
私は倒した事はないのですが、姿を知っているので…
ティンクシーオロボニアを想像してからヴュンシェンの釣り竿を振りました。
すると…?
かなり離れた海でヒットしたのですが、凄まじく暴れ回っていて、身体強化魔法を使用しないとビクともしなくて、かなりの持久戦になりましたが…
無事に釣り上げる事が出来てから氷漬けにしてギルドに卸しました。
これは仮に魔獣でも引き寄せる事が出来る!
そう思って、良い物を手に入れたと歓喜しました。
「さて、実験はこれくらいにして…」
ヴュンシェンの釣り竿がどこまでの物を釣り上げられるのか実験をしてみました。
鑑定の説明書きでは、かなりの遠い所まで…と書かれているだけで、具体的に何処まで遠くなのかがハッキリしませんでした。
私は無人島に放り投げたヴァッシュ殿下を想像してから、釣り竿を振りましたが…
遠過ぎたのかヒットした形跡も無く、巻き戻しました。
「まぁ…ノースファティルガルドからかなり離れた場所にある島だったし、あの場所までは届かないのね。」
ヴァッシュ殿下は失敗したので、次にカリオスを想像して釣り竿を振りました。
すると、手応えを感じてリールを巻き始めました。
でも、このまま巻き上げると…こっちに引き寄せる事になるわね?
私はリリースという物を選択すると、釣り竿がふと軽くなりました。
~~~~~一方、カリオスは?~~~~~
カリオスのノースファティルガルドでの1日は、外に出て寒冷期が終わるかどうかの確認をする為に1日1回は外に出る事だった。
「まだ終わらねぇのか、クソッ!」
カリオスは溜め息を吐くと、そのまま宿に戻ろうとしました…が?
急に首元を引っ張られる様な感覚が起きて海の方に引き摺られていきました。
そして海の上を走る様に引っ張られたのだが、途中で海に叩き落とされて、岸まで泳ぐ羽目になりました。
「一体…何が起きているんだ⁉︎」
~~~~~再びファスティア~~~~~
私は遠視魔法を使用しながらノースファティルガルドの様子を見ていました。
すると、カリオスが海から岸に泳いで戻っている姿が見えました。
「リリースってこういう効果なのね?」
私はカリオスに今迄の礼として、再度ヴュンシェンの釣り竿を使用しました。
カリオスは岸に上がって寒そうにしていたところに釣り針が引っ掛かって引き寄せられながら、途中でリリースして海に叩き込み…
岸に戻ったらまた釣り針を引っ掛けてから海に叩き落とす、岸に上がったら釣り針を引っ掛けて海に落とすを5回くらい繰り返しました。
当然カリオスは訳が分からないという顔で取り乱す。
そして宿の扉に手に触れようとした時にまた釣り針を引っ掛けてから、巻き上げて海に落とした。
すると、沈んだっきり浮かび上がって来なかった。
まさか…死んだのかと思ったら、海中を潜った状態で岸に上がった姿を見た。
しかも死にそうな顔をして、唇が紫色になって震えていたのだった。
「そういえば、ノースファティルガルドって極寒の海だっけ? 気候が温暖なフレマアージュ王国に居たから忘れてたわ。」
今日はこの位で許してあげましょう。
そして…カリオスには、デルバディル城に向かわせない様に何度かこの悪戯を決行しようと企むファスティアだったのでした。
ちなみにカリオスはというと…?
その日の夜に高熱を出して数日間、部屋から一歩も出る事が無かったという話だった。
朝起きると私の傍には、光る妙な釣り竿が置かれていた。
私は生まれてこの方、釣りなんか一度もした事がない。
私はその釣り竿を手に取ると凄く手に馴染み、鑑定をすると…?
ヴュンシェンの釣り竿という物だった。
頭の中で思い描いた物を釣り上げるという魔法の釣り竿で、仮に間違えた場合はリリースすれば良いという物だった。
明日はバレンシア大陸に向かう…けど、ノースファティルガルドの関係で路銀にあまり余裕がないという事で、今日は軽めの依頼で稼ぐ日となっていた。
「とりあえず、どういうものかを把握したいけど…?」
私は冒険者ギルドの依頼書を見ていると、隣のボードに手配書リストというのが書かれてあった。
私はその中の1枚を手に取ってから、人相描きの男の顔を頭に浮かべてからヴュンシェンの釣り竿を振りました。
冒険者ギルド内では、私がいきなり釣り竿を取り出して振っているのを不思議そうな目で見ていましたが…?
ヴュンシェンの釣り竿にヒットした感触がすると、リールを巻いて引き寄せました。
すると、釣り針に付いている男は手配書の人相描きに描かれていた男で…
「一体何なんだ! 何がどうなっていやがる⁉︎」
そう喚き散らしながら冒険者ギルド内でヴュンシェンの釣り竿から離したと同時に睡眠魔法で眠らせてから、受付に引き渡すと…?
その男に掛かっている懸賞金が報酬として支払われました。
「なるほどね、こういった効果なのね?」
使い方が分かればこっちのもの!
私は手配書のボードに描かれている者達を片っ端からヴュンシェンの釣り竿で釣り上げてから引き寄せて、睡眠魔法で眠らせ受付に引き渡すを続けていると、手配書のボードがコンプリートされて依頼書がなくなりました。
それと同時に、私は大量の資金を得ました。
「これで…バレンシア大陸では有意義に過ごせるわね?」
私は港の方に向かい、もう1つ試したい事を実践しました。
それは…人だけでは無く、他の物も出来るのかどうか?
海の中で超高級食材の魔物であるティンクシーオロボニアという、アンコウ型の魔物です。
肉は高級食材、鱗は防具に、内臓は薬になるという捨てるところが無い魔物なのですが…?
非常に獰猛で、鋼の武器程度なら鋭い歯で噛み砕くという厄介な相手でした。
私は倒した事はないのですが、姿を知っているので…
ティンクシーオロボニアを想像してからヴュンシェンの釣り竿を振りました。
すると…?
かなり離れた海でヒットしたのですが、凄まじく暴れ回っていて、身体強化魔法を使用しないとビクともしなくて、かなりの持久戦になりましたが…
無事に釣り上げる事が出来てから氷漬けにしてギルドに卸しました。
これは仮に魔獣でも引き寄せる事が出来る!
そう思って、良い物を手に入れたと歓喜しました。
「さて、実験はこれくらいにして…」
ヴュンシェンの釣り竿がどこまでの物を釣り上げられるのか実験をしてみました。
鑑定の説明書きでは、かなりの遠い所まで…と書かれているだけで、具体的に何処まで遠くなのかがハッキリしませんでした。
私は無人島に放り投げたヴァッシュ殿下を想像してから、釣り竿を振りましたが…
遠過ぎたのかヒットした形跡も無く、巻き戻しました。
「まぁ…ノースファティルガルドからかなり離れた場所にある島だったし、あの場所までは届かないのね。」
ヴァッシュ殿下は失敗したので、次にカリオスを想像して釣り竿を振りました。
すると、手応えを感じてリールを巻き始めました。
でも、このまま巻き上げると…こっちに引き寄せる事になるわね?
私はリリースという物を選択すると、釣り竿がふと軽くなりました。
~~~~~一方、カリオスは?~~~~~
カリオスのノースファティルガルドでの1日は、外に出て寒冷期が終わるかどうかの確認をする為に1日1回は外に出る事だった。
「まだ終わらねぇのか、クソッ!」
カリオスは溜め息を吐くと、そのまま宿に戻ろうとしました…が?
急に首元を引っ張られる様な感覚が起きて海の方に引き摺られていきました。
そして海の上を走る様に引っ張られたのだが、途中で海に叩き落とされて、岸まで泳ぐ羽目になりました。
「一体…何が起きているんだ⁉︎」
~~~~~再びファスティア~~~~~
私は遠視魔法を使用しながらノースファティルガルドの様子を見ていました。
すると、カリオスが海から岸に泳いで戻っている姿が見えました。
「リリースってこういう効果なのね?」
私はカリオスに今迄の礼として、再度ヴュンシェンの釣り竿を使用しました。
カリオスは岸に上がって寒そうにしていたところに釣り針が引っ掛かって引き寄せられながら、途中でリリースして海に叩き込み…
岸に戻ったらまた釣り針を引っ掛けてから海に叩き落とす、岸に上がったら釣り針を引っ掛けて海に落とすを5回くらい繰り返しました。
当然カリオスは訳が分からないという顔で取り乱す。
そして宿の扉に手に触れようとした時にまた釣り針を引っ掛けてから、巻き上げて海に落とした。
すると、沈んだっきり浮かび上がって来なかった。
まさか…死んだのかと思ったら、海中を潜った状態で岸に上がった姿を見た。
しかも死にそうな顔をして、唇が紫色になって震えていたのだった。
「そういえば、ノースファティルガルドって極寒の海だっけ? 気候が温暖なフレマアージュ王国に居たから忘れてたわ。」
今日はこの位で許してあげましょう。
そして…カリオスには、デルバディル城に向かわせない様に何度かこの悪戯を決行しようと企むファスティアだったのでした。
ちなみにカリオスはというと…?
その日の夜に高熱を出して数日間、部屋から一歩も出る事が無かったという話だった。
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