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第二十話 意外と気付かれないものなのね? カリオスside
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カリオスは身支度を済ませて、ノースファティルガルドに向けて出発をしようとしていた。
「一番近い行き方とすれば、ダルンデス港から行くルートか…」
俺は護衛の騎士と共に出発をしようとしたが、ヴァッシュ殿下が旅の共に着いてきてくれると言い出してきた。
「僕も一緒に行きますよ。」
「ですが、ヴァッシュ殿下が来ても…」
「レントグレマール王国とは大事な商談相手でもありますしね、このままだとフレマアージュ王国も…」
俺はヴァッシュ殿下の申し出に感謝をした。
「それに僕はノースファティルガルドのデルバディル城の王族に伝手がありますので、知り合いも居られないカリオス殿下だけでは…」
「それは心強いですね!」
そう言ってから馬車でダルンデス港に向けて出発をしようとすると、ヴァッシュ殿下に止められた。
「急ぎの旅というのは分かっているのですが…一度僕の国に寄ってもらっても宜しいですか?」
「フレマアージュ王国に…ですか?」
「僕は本来は交渉の為にレントグレマール王国に赴いたのですが、流石にノースファティルガルドにまで赴こうとすると…」
「確かにそうですね、帰りが遅いと何かあったのかと思われるでしょうから。」
「それに、王国で贔屓にしているバルーデンス商会に高速船という、他の船より足の速い船がありますので、要請をすれば通常よりも早く着きますよ。」
ヴァッシュ殿下の話では、ダルンデス港からでもフレマアージュ港からでも普通の船だと1ヶ月以上かかるという話なのだが、商会の高速船だと三週間弱でノースファティルガルドに到着するという話だった。
早く着くに関しては願ってもない事なので、俺は断る理由が無かった。
そして俺達はフレマアージュ王国に赴いてから王族に挨拶をして、次にバルーデンス商会に赴いてから高速船の手配をした。
高速船の手配をするには、護衛を付けるのは条件となっていた。
なので、バルーデンス商会から名のある冒険者を護衛に付けたと言うことで紹介をされたのだが…?
俺は冒険者という人種をあまり好まなかった為に顔合わせをしたが、別に気にする訳でもなくどうでも良かった。
まぁ、1つ気になったことがあるとすれば…冒険者という人種は人相が悪い人種という事を知った位だった。
女は…別に興味もない。
俺達は高速船に乗り込むと、ノースファティルガルドに向けて出港をした…が、正直言ってやる事がなく暇な日を過ごすしか無かった。
俺とは違い、ヴァッシュ殿下は…船員に労いの言葉を掛けたり、商会員と話をしていたり船員の悩み相手になってやっている。
ただ部屋にいるだけの俺とは違って有意義に過ごしている様だ。
だが最近、ヴァッシュ殿下の様子が少しおかしい事に気がついた。
理由を聞いてもはぐらかされる。
まぁ、内向的な俺と違い…社交的なヴァッシュ殿下の考えが俺には分からない。
俺は…今日も暇な時を過ごすしか無かった。
「一番近い行き方とすれば、ダルンデス港から行くルートか…」
俺は護衛の騎士と共に出発をしようとしたが、ヴァッシュ殿下が旅の共に着いてきてくれると言い出してきた。
「僕も一緒に行きますよ。」
「ですが、ヴァッシュ殿下が来ても…」
「レントグレマール王国とは大事な商談相手でもありますしね、このままだとフレマアージュ王国も…」
俺はヴァッシュ殿下の申し出に感謝をした。
「それに僕はノースファティルガルドのデルバディル城の王族に伝手がありますので、知り合いも居られないカリオス殿下だけでは…」
「それは心強いですね!」
そう言ってから馬車でダルンデス港に向けて出発をしようとすると、ヴァッシュ殿下に止められた。
「急ぎの旅というのは分かっているのですが…一度僕の国に寄ってもらっても宜しいですか?」
「フレマアージュ王国に…ですか?」
「僕は本来は交渉の為にレントグレマール王国に赴いたのですが、流石にノースファティルガルドにまで赴こうとすると…」
「確かにそうですね、帰りが遅いと何かあったのかと思われるでしょうから。」
「それに、王国で贔屓にしているバルーデンス商会に高速船という、他の船より足の速い船がありますので、要請をすれば通常よりも早く着きますよ。」
ヴァッシュ殿下の話では、ダルンデス港からでもフレマアージュ港からでも普通の船だと1ヶ月以上かかるという話なのだが、商会の高速船だと三週間弱でノースファティルガルドに到着するという話だった。
早く着くに関しては願ってもない事なので、俺は断る理由が無かった。
そして俺達はフレマアージュ王国に赴いてから王族に挨拶をして、次にバルーデンス商会に赴いてから高速船の手配をした。
高速船の手配をするには、護衛を付けるのは条件となっていた。
なので、バルーデンス商会から名のある冒険者を護衛に付けたと言うことで紹介をされたのだが…?
俺は冒険者という人種をあまり好まなかった為に顔合わせをしたが、別に気にする訳でもなくどうでも良かった。
まぁ、1つ気になったことがあるとすれば…冒険者という人種は人相が悪い人種という事を知った位だった。
女は…別に興味もない。
俺達は高速船に乗り込むと、ノースファティルガルドに向けて出港をした…が、正直言ってやる事がなく暇な日を過ごすしか無かった。
俺とは違い、ヴァッシュ殿下は…船員に労いの言葉を掛けたり、商会員と話をしていたり船員の悩み相手になってやっている。
ただ部屋にいるだけの俺とは違って有意義に過ごしている様だ。
だが最近、ヴァッシュ殿下の様子が少しおかしい事に気がついた。
理由を聞いてもはぐらかされる。
まぁ、内向的な俺と違い…社交的なヴァッシュ殿下の考えが俺には分からない。
俺は…今日も暇な時を過ごすしか無かった。
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