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本編
第十九話 さて、お仕置きの時間です!
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国王陛下と王妃陛下は、唖然とした顔で私の起こした行動を見ていた。
多分、二人の中では平手打ち程度だと思っていたのだろう。
私も…ただの婚約破棄だったらそこまでする気はなかった。
8歳の時にファステス王子の婚約者に決まったあの日から王宮に連れてこられてから一度も公爵家に戻る事は許されず、お茶会の参加も学園に通う事さえ許されず…王宮の中で過ごして来た。
唯一…束の間の平穏があったのは、ルーナリア先生との出会いだったけど。
あれが無ければ私の心は持たなかったと思う。
「きひゃま! おれさみゃにこんな事してゆるさりぇると…」
「誰がその程度で終わらせると言いましたか?」
「にゃ、にゃんだと⁉」
ファステス王子は腰の剣の柄に手を当てて抜いて見せた。
「あ~らら…良いのかなぁ?」
「もう、ゆるひゃないぞ‼」
ファステス王子は斬りかかって来た…が、剣を持った事はあっても誰かに習った事はない剣は私に掠る事すらなかった。
勉強もダメ、剣術もダメでこの王子は一体今迄に何をやって来たのだろう?
「何故だ! 何故当たらない⁉」
「当たる訳ないでしょ、そんなへなちょこ剣術…というか、剣術と呼ぶにはお粗末な代物…」
私は創造魔法で作り出したレイピアを作り出した。
「そ、そんな物何処から⁉」
「答える必要はありません。」
私はファステス王子の剣を受け流しながら考えた。
仮にも王子だし、怪我を負わせるのは罪に問われるかもしれない。
なら…?
私は剣を弾き飛ばした後に、ファステス王子の髪を狙って次々に斬り捲った。
そして坊主の様な頭になった途端に足を引っ掛けてから転ばして、身体強化でファステス王子の胸元に足で抑えつけた後に、収納魔法から脱毛剤を取り出した。
この脱毛剤はルーナリア先生から教えて貰った化粧品を作る際に作り出した物だった。
ルーナリア先生も脱毛剤は今迄に作り出せなかったらしく、使用するとムダ毛を毛根から根こそぎ脱毛出来るという優れものだった。
私はその脱毛剤の権利をルーナリア先生に譲渡し、その見返りとして大量の報酬を戴いたのでした。
私は蓋を開けてからファステス王子の顔と頭にぶっかけると…ファステス王子の眉毛と髪が全てその場で抜け落ちた。
「俺様の髪が…一体何だこれは⁉」
「私が作った毛根バイバイ君という脱毛剤よ。 これで永遠に髪が生える事はないわ!」
ファステス王子は立ち上がってから頭を抱えながら騒ぎ出していた。
ただ…その声があまりにも煩かったので、スリップの魔法を喰らわせてから睡眠魔法で眠らせた。
本当はもっと酷い目に遭わせたかったところだけど…今後の人生で髪が一生生えてこないのなら、これ以上の罰はないでしょう。
私は国王陛下と王妃陛下に挨拶をしてから、久々に会う両親と2人の兄と共に会場を後にした。
これで私は自由になったんだけど…これからどうしようかなぁ?
とりあえずは公爵家に帰ってから考えるとしましょうか!
多分、二人の中では平手打ち程度だと思っていたのだろう。
私も…ただの婚約破棄だったらそこまでする気はなかった。
8歳の時にファステス王子の婚約者に決まったあの日から王宮に連れてこられてから一度も公爵家に戻る事は許されず、お茶会の参加も学園に通う事さえ許されず…王宮の中で過ごして来た。
唯一…束の間の平穏があったのは、ルーナリア先生との出会いだったけど。
あれが無ければ私の心は持たなかったと思う。
「きひゃま! おれさみゃにこんな事してゆるさりぇると…」
「誰がその程度で終わらせると言いましたか?」
「にゃ、にゃんだと⁉」
ファステス王子は腰の剣の柄に手を当てて抜いて見せた。
「あ~らら…良いのかなぁ?」
「もう、ゆるひゃないぞ‼」
ファステス王子は斬りかかって来た…が、剣を持った事はあっても誰かに習った事はない剣は私に掠る事すらなかった。
勉強もダメ、剣術もダメでこの王子は一体今迄に何をやって来たのだろう?
「何故だ! 何故当たらない⁉」
「当たる訳ないでしょ、そんなへなちょこ剣術…というか、剣術と呼ぶにはお粗末な代物…」
私は創造魔法で作り出したレイピアを作り出した。
「そ、そんな物何処から⁉」
「答える必要はありません。」
私はファステス王子の剣を受け流しながら考えた。
仮にも王子だし、怪我を負わせるのは罪に問われるかもしれない。
なら…?
私は剣を弾き飛ばした後に、ファステス王子の髪を狙って次々に斬り捲った。
そして坊主の様な頭になった途端に足を引っ掛けてから転ばして、身体強化でファステス王子の胸元に足で抑えつけた後に、収納魔法から脱毛剤を取り出した。
この脱毛剤はルーナリア先生から教えて貰った化粧品を作る際に作り出した物だった。
ルーナリア先生も脱毛剤は今迄に作り出せなかったらしく、使用するとムダ毛を毛根から根こそぎ脱毛出来るという優れものだった。
私はその脱毛剤の権利をルーナリア先生に譲渡し、その見返りとして大量の報酬を戴いたのでした。
私は蓋を開けてからファステス王子の顔と頭にぶっかけると…ファステス王子の眉毛と髪が全てその場で抜け落ちた。
「俺様の髪が…一体何だこれは⁉」
「私が作った毛根バイバイ君という脱毛剤よ。 これで永遠に髪が生える事はないわ!」
ファステス王子は立ち上がってから頭を抱えながら騒ぎ出していた。
ただ…その声があまりにも煩かったので、スリップの魔法を喰らわせてから睡眠魔法で眠らせた。
本当はもっと酷い目に遭わせたかったところだけど…今後の人生で髪が一生生えてこないのなら、これ以上の罰はないでしょう。
私は国王陛下と王妃陛下に挨拶をしてから、久々に会う両親と2人の兄と共に会場を後にした。
これで私は自由になったんだけど…これからどうしようかなぁ?
とりあえずは公爵家に帰ってから考えるとしましょうか!
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