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この世界で出逢えて良かった

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「この世界で満里奈ちゃんと机を並べてこの教室にいることが当たり前になっているけど、地球で生活していたら出逢えていなかったもんね」

 椿ちゃんのその言葉を聞き本当にそうだなと思った。

「もし、今地球で生活していたらわたし達知らない人同士だったよね。会ったこともすれ違ったことさえなかったかもしれないね」

「そうだよね。」

 椿ちゃんはそう言って頷いた。

「不思議な偶然に感謝だね」

「うん、感謝だよ」

 わたしと椿ちゃんはそう言ってうふふと笑い合った。

「椿ちゃんもトマトのワンピース着てみる?」
「えっ?」
「わたし、シロッコちゃんに二着買ってもらってもう一着あるんだよ」

 わたしはそう言ってにっこりと笑った。

「着てみる~満里奈ちゃんとトマトガールごっこするよ」
「あはは、ごっこって。鏡の前で二人でトマト娘になろうね」

「楽しみだな~」
「じゃあ、今日の放課後もふもふアパートカフェに来ない? 時間あるかな?」
「あるよ。行く行く~」 

 椿ちゃんは満面の笑みを浮かべた。

 放課後、椿ちゃんとわたしの部屋でトマトガールになれると思うと朝からわくわくしてきた。まだ、授業も始まっていないのに早く放課後になってほしいと思うわたしなのだ。
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