上 下
96 / 407

可愛らしい先生と授業

しおりを挟む

  授業は元の世界とさほど変わらなかった。違いと言えば先生が全員もふもふな動物だったところぐらいかな。

  わたしはもふもふな先生が可愛らしくて黒板よりも思わず先生をじっと眺めてしまった。

  なんて可愛らしい授業なんだろうかとニコニコと笑っていると先生が、「満里奈ちゃん授業に集中してください」と言ってわたしの顔をじっと見た。

  その先生はもふもふなうさぎだった。丸い大きな目があまりにも可愛らしくてわたしはうっとりしてしまった。

  ああ、注意されたのにもかかわらず幸せすぎるではないか。やっぱりもふもふパラダイスは幸せな世界だね。

   そんな授業が終わるとわたしの周りにもふもふな動物や人間が集まってきた。

「満里奈ちゃん、地球って世界からもふもふパラダイスにやって来たんだにゃん」

  シロッコを小さくしたような真っ白な猫が言った。

「うん、地球からこの世界にやって来ました」

  わたしはにっこりと笑い答えた。

「そっか、やっぱり人間は地球からやって来るんだね」

  もふもふ感がたっぷりなポメラニアンと思われる犬がうんうんと頷いている。

「そうみたいだね」

   わたしは隣の席に座っている椿ちゃんに視線を向けた。椿ちゃんもこちらを見ていて「そうだよ」と答えた。

「この世界は素敵な場所だからきっと、居心地が良いと思うにゃん。あ、わたしはシロッピだにゃん」

  シロッピはそう言って柔らかい笑顔を浮かべた。

「うん、シロッピちゃんわたしこの世界が好きだよ」

  わたしも満面の笑みを浮かべた。

   きっと、この世界で楽しくこれからも生活していけるはずだ。わたしはクラスメイトの顔を眺めそう思ったのだ。
  
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

僕のおつかい

麻竹
ファンタジー
魔女が世界を統べる世界。 東の大地ウェストブレイ。赤の魔女のお膝元であるこの森に、足早に森を抜けようとする一人の少年の姿があった。 少年の名はマクレーンといって黒い髪に黒い瞳、腰まである髪を後ろで一つに束ねた少年は、真っ赤なマントのフードを目深に被り、明るいこの森を早く抜けようと必死だった。 彼は、母親から頼まれた『おつかい』を無事にやり遂げるべく、今まさに旅に出たばかりであった。 そして、その旅の途中で森で倒れていた人を助けたのだが・・・・・・。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ※一話約1000文字前後に修正しました。 他サイト様にも投稿しています。

内政チートをやってみよう!……まあぼっちですが。

カナデ
ファンタジー
誰も立ち入らない深い森の中の小さな集落。住人はリザティア以外は全てが老人だったが、とうとうたった一人になってしまった。 これからどうしよう? ここから、森から出て外の世界へ行く? ……いいえ。この集落で一人で暮らします! ぼっちだけど、内政チートで! 相棒のシルバー(狼)と精霊たちとともに! これは前世の記憶を持った少女が、でも自分が何故異世界転生だか転移したか何も分からないので、異世界へ飛び込まずに、森の中でのんびりと自由に暮らすことを目標にして生活していくお話です。 いつしか集落にも住人が増え、内政チートの本領発揮、となるか?(そんな感じです) 完結まで連載予定ですので、どうぞよろしくお願いします<(_ _)> **この話は、他サイトさんで連載していた同タイトルの話(未完)の大幅改稿版となっています** 第2章から、書き直し、書き下しの部分が改稿部分より増え、話も追加で新たに入れます。 大分改稿前とは変わると思いますが、ご了承ください。 3/1 HOT32位 3/2HOT 22位 3/5HOT16位 3/7HOT14位 ありがとうございます! 3/7 お気に入り 1000 ありがとうございます!

ゲームの世界に堕とされた開発者 ~異世界化した自作ゲームに閉じ込められたので、攻略してデバックルームを目指す~

白井よもぎ
ファンタジー
 河井信也は会社帰りに、かつての親友である茂と再会する。  何年か振りの再会に、二人が思い出話に花を咲かせていると、茂は自分が神であると言い出してきた。  怪しい宗教はハマったのかと信也は警戒するが、茂は神であることを証明するように、自分が支配する異世界へと導いた。  そこは高校時代に二人で共同制作していた自作ゲームをそのまま異世界化させた世界だという。  驚くのも束の間、茂は有無を言わさず、その世界に信也を置いて去ってしまう。  そこで信也は、高校時代に喧嘩別れしたことを恨まれていたと知る。  異世界に置いてけぼりとなり、途方に暮れる信也だが、デバックルームの存在を思い出し、脱出の手立てを思いつく。  しかしデバックルームの場所は、最難関ダンジョン最奥の隠し部屋。  信也は異世界から脱出すべく、冒険者としてダンジョンの攻略を目指す。

異世界坊主の成り上がり

峯松めだか(旧かぐつち)
ファンタジー
山歩き中の似非坊主が気が付いたら異世界に居た、放っておいても生き残る程度の生存能力の山男、どうやら坊主扱いで布教せよということらしい、そんなこと言うと坊主は皆死んだら異世界か?名前だけで和尚(おしょう)にされた山男の明日はどっちだ? 矢鱈と生物学的に細かいゴブリンの生態がウリです? 本編の方は無事完結したので、後はひたすら番外で肉付けしています。 タイトル変えてみました、 旧題異世界坊主のハーレム話 旧旧題ようこそ異世界 迷い混んだのは坊主でした 「坊主が死んだら異世界でした 仏の威光は異世界でも通用しますか? それはそうとして、ゴブリンの生態が色々エグいのですが…」 迷子な坊主のサバイバル生活 異世界で念仏は使えますか?「旧題・異世界坊主」 ヒロイン其の2のエリスのイメージが有る程度固まったので画像にしてみました、灯に関しては未だしっくり来ていないので・・未公開 因みに、新作も一応準備済みです、良かったら見てやって下さい。 少女は石と旅に出る https://kakuyomu.jp/works/1177354054893967766 SF風味なファンタジー、一応この異世界坊主とパラレル的にリンクします 少女は其れでも生き足掻く https://kakuyomu.jp/works/1177354054893670055 中世ヨーロッパファンタジー、独立してます

異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜

山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。 息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。 壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。 茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。 そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。 明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。 しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。 仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。 そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。

アルゴノートのおんがえし

朝食ダンゴ
ファンタジー
『完結済!』【続編製作中!】  『アルゴノート』  そう呼ばれる者達が台頭し始めたのは、半世紀以上前のことである。  元来アルゴノートとは、自然や古代遺跡、ダンジョンと呼ばれる迷宮で採集や狩猟を行う者達の総称である。  彼らを侵略戦争の尖兵として登用したロードルシアは、その勢力を急速に拡大。  二度に渡る大侵略を経て、ロードルシアは大陸に覇を唱える一大帝国となった。  かつて英雄として名を馳せたアルゴノート。その名が持つ価値は、いつしか劣化の一途辿ることになる。  時は、記念すべき帝国歴五十年の佳節。  アルゴノートは、今や荒くれ者の代名詞と成り下がっていた。 『アルゴノート』の少年セスは、ひょんなことから貴族令嬢シルキィの護衛任務を引き受けることに。  典型的な貴族の例に漏れず大のアルゴノート嫌いであるシルキィはセスを邪険に扱うが、そんな彼女をセスは命懸けで守る決意をする。  シルキィのメイド、ティアを伴い帝都を目指す一行は、その道中で国家を巻き込んだ陰謀に巻き込まれてしまう。  セスとシルキィに秘められた過去。  歴史の闇に葬られた亡国の怨恨。  容赦なく襲いかかる戦火。  ーー苦難に立ち向かえ。生きることは、戦いだ。  それぞれの運命が絡み合う本格派ファンタジー開幕。  苦難のなかには生きる人にこそ読んで頂きたい一作。  ○表紙イラスト:119 様  ※本作は他サイトにも投稿しております。

猫カフェを異世界で開くことにした

茜カナコ
ファンタジー
猫カフェを異世界で開くことにしたシンジ。猫様達のため、今日も奮闘中です。

筑豊国伝奇~転生した和風世界で国造り~

九尾の猫
ファンタジー
亡くなった祖父の後を継いで、半農半猟の生活を送る主人公。 ある日の事故がきっかけで、違う世界に転生する。 そこは中世日本の面影が色濃い和風世界。 しかも精霊の力に満たされた異世界。 さて…主人公の人生はどうなることやら。

処理中です...