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さあ、夕食の時間ですよ

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「満里奈ちゃん、高校一年生って学校の名前かな?」

  うさぴーは首をちょこんと橫に傾げきょとん顔になっている。もうこれはぬいぐるみにしか見えなくて可愛すぎるよ。

「えっ?  学校の名前?  違うよ~学年って言うか小学生、中学生の次が高校生だよ」

  やはりうさぎに学校の話をしても分からないよねと思いながらわたしは言った。

「ふ~ん、良く分からないけど、わたしはうさぎの学校に通っているよ。うさぎの学校の二年生に進級したよ」

  うさぴーは腰に手を当てて自信満々のポーズを取る。

「うさぎの学校に通っているんだね」

「うん、そうだよ」

  わたしは、胸を張っている可愛らしいうさぴーを眺めながら教室の席が全てうさぎで埋めつくされている状況を想像してしまった。

  それは、なんとも言えないほど可愛すぎるうさぎのパラダイスではないかと思うとわたしの頬は緩んだ。

「満里奈ちゃんぼ~っとしてどうしたの?」

  うさぴーがわたしの顔を覗き込んだ。ちょっとこれはドアップですよ。可愛すぎるではないか。ああ、もう癒されまくりだよ。

  その時、カフェのドアがバタンと開き、

「ご飯だ~ご飯の時間だにゃ~ん!」と言いながらミケにゃんが入ってきた。

「あ~ミケにゃんってばいつも食いしん坊なんだから」

  うさぴーが鼻をぴくぴくさせながら言った。

「だって、美味しい食べ物を食べると幸せな気持ちになるんだもんね」

  ミケにゃんはそれはもう幸せそうに目を細めた。

「さあ、お待ちかねのご飯の時間よ」

  シロッコが料理を載せたワゴンカートをコロコロ転がしながらやって来た。

「わ~い!  ご飯だにゃん」

  ミケにゃんはにゃーんと飛び跳ね喜んだ。

  実はわたしもご飯が楽しみです。思わず鼻をくんくんさせてしまったのだった。

  そんなわたしの隣でうさぴーも鼻をくんくんさせるものだからわたしもうさぎになってしまったのかもと錯覚してしまいそうになるではないか。

「にゃはは、食いしん坊なうさぴーと満里奈ちゃん」

   ミケにゃんは言いながら鼻をくんくんさせた。

   その姿がなんだかおかしくてそして可愛らしくてわたしは、口元に手を当ててうふふと微笑みを浮かべた。
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