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第15章:自己顕示欲と誇大妄想と被害妄想と支配欲
16話
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「なー……お前が相手したほうがいいんじゃない」
あまりにも実力差があるので、裕也は眉をひそめながら素華のほうを見る。
「私? いやよ、こんな女々しい男に触れられたくないし。しかも今の季節夏だよ? 汗すごいよ? あなたのならいいけれど、こんな汚い男の汗は嫌だ。臭いし」
素華はそう言って拒否をした。思えば、明日香もよくまあ、あんな男と相撲なんて出来るものだと考えていたら、ついつい失笑してしまっていた。結局、あるぽんの練習ははかどらない。
「速いところ終わらせたいし、視聴者を待たせるのも何だから、その練習、30分以内に終わらせられるかしら? 何なら私が稽古してあげてもいいわよー?」
恨めしそうに自分を見られ、明日香は挑発するようにそう言った。
「く……そこまで言うなら、君で練習させてもらうよ」
なんだか雲行きが怪しくなってしまったが、当然の如く明日香は何度も何度もあるぽんを叩きのめす。足を蹴りとばし、腕を手繰り寄せて地面に転がすけたぐり。相手の肩を抱きとめ、相手のかかとに自身のかかとをつっかけての外掛け。時には真っ向から相手に突っ張りを加えて尻もちをつかせ、押し倒し。時には豪快に一本背負い。体格差をものともせずに相手の体を浮かせて釣り落し。前に来る相手の体を引っ張り、自分の横を通り過ぎると同時に相手の背中を押して……
「あー……決まり手、肩透かし! こいつ技のデパートか……」
明日香は様々な技であるぽんを倒し、地面に倒れた彼を見下ろしている。一応、怪我をしないように気を付けているとはいえ、何度も何度も転ばされたり顔に打撃を食らったりで、あるぽんは口から出血したり、手首を傷めたりなど散々だ。明日香は柔道も相撲も空手も合気道も、ついでにカポエイラとボクシングも出来る。あらゆる技を使えるから、喧嘩慣れしていない相手では体重に差があってもねじ伏せるのは簡単だ。
「まだ、練習やります? それとも、あるぽんさん、優しいから私に華を譲って、引退しようとしてくれているんですか?」
「トゥモローさん、私に稽古つけるときはすごーく優しかったんですねー」
圧倒的な実力差でねじ伏せる明日香を見て、真由美はそんなことを言いながら苦笑する。
あまりにも実力差があるので、裕也は眉をひそめながら素華のほうを見る。
「私? いやよ、こんな女々しい男に触れられたくないし。しかも今の季節夏だよ? 汗すごいよ? あなたのならいいけれど、こんな汚い男の汗は嫌だ。臭いし」
素華はそう言って拒否をした。思えば、明日香もよくまあ、あんな男と相撲なんて出来るものだと考えていたら、ついつい失笑してしまっていた。結局、あるぽんの練習ははかどらない。
「速いところ終わらせたいし、視聴者を待たせるのも何だから、その練習、30分以内に終わらせられるかしら? 何なら私が稽古してあげてもいいわよー?」
恨めしそうに自分を見られ、明日香は挑発するようにそう言った。
「く……そこまで言うなら、君で練習させてもらうよ」
なんだか雲行きが怪しくなってしまったが、当然の如く明日香は何度も何度もあるぽんを叩きのめす。足を蹴りとばし、腕を手繰り寄せて地面に転がすけたぐり。相手の肩を抱きとめ、相手のかかとに自身のかかとをつっかけての外掛け。時には真っ向から相手に突っ張りを加えて尻もちをつかせ、押し倒し。時には豪快に一本背負い。体格差をものともせずに相手の体を浮かせて釣り落し。前に来る相手の体を引っ張り、自分の横を通り過ぎると同時に相手の背中を押して……
「あー……決まり手、肩透かし! こいつ技のデパートか……」
明日香は様々な技であるぽんを倒し、地面に倒れた彼を見下ろしている。一応、怪我をしないように気を付けているとはいえ、何度も何度も転ばされたり顔に打撃を食らったりで、あるぽんは口から出血したり、手首を傷めたりなど散々だ。明日香は柔道も相撲も空手も合気道も、ついでにカポエイラとボクシングも出来る。あらゆる技を使えるから、喧嘩慣れしていない相手では体重に差があってもねじ伏せるのは簡単だ。
「まだ、練習やります? それとも、あるぽんさん、優しいから私に華を譲って、引退しようとしてくれているんですか?」
「トゥモローさん、私に稽古つけるときはすごーく優しかったんですねー」
圧倒的な実力差でねじ伏せる明日香を見て、真由美はそんなことを言いながら苦笑する。
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