ハーレム相撲部～女4人に男1人。おまけにかわいい守護霊も憑いてきて、一体何がどうしてこうなった？～

第15章：自己顕示欲と誇大妄想と被害妄想と支配欲

13話

　そして、ついに明日香とあるぽんが相撲の勝負を行う日曜日の日を迎えた。
　まず最初に神社の掃除。神聖な神社に不浄な男を入れることになるため、その許しを貰うべく丁寧に行った。それを終えたらあるぽんが来たので、彼にきちんと作法にのっとったうえで参拝させる。ただ、彼は本当に面倒くさそうなのが所作からも伝わるだけでなく、古々や振々から見ても全く心がこもっておらず、あきれ果てていた、
　他人のことなんて本当にどうでもいいやつなので、いい意味での人気も、恋人や友達も絶対に出ないだろう、と。まぁ、悪い意味での人気は出てるのだけれど。
「はーい、それでは始まりました、あるぽんチャンネルです。今日は皆さんお待ちかね！　先日告知した、現役JKとの僕との、相撲配信です！　この神社で相撲部の世話をしているというこちらのJKのお姉さんが、相撲の楽しさを伝えたいからと、僕にこの企画を提案してくれました！」
「はーい！　私、トゥモローと言います。この企画は、皆に相撲の楽しさを伝えたいと同時に、ぶっちゃけ売名でーす！　皆さん、このあるぽんを踏み台にして、私のことをよろしくお願いします！」
「ちょっと！　売名ってはっきり言っちゃったよ……僕の動画が好きなんじゃなかったの！？」
「いえ、別に？　皆引退とか、引退とか、引退とかって言ってるじゃないですか。だから、今回は事前の告知通り、あるぽんさんが負ければ引退ですからね。ですから、私が勝っちゃいますからね。そうすれば、ここの視聴者さん、すごく喜ぶでしょ？　こいつが引退したら、その分私のことを見てくださいねー！」
「ちょっとちょっと、君って案外生意気だねー。打ち合わせの時はかなり礼儀正しかったのにさー？」
「もちろん、私が負けちゃったときは水着で撮影ですからね！　これ着て撮影しますから、視聴者の皆さんもお楽しみにー！」
　明日香は水着を手に笑顔を作る。視聴者からのコメントには、『どうせやらせ』だとか『どっちを応援すればいいかわからん』といったコメントの中に、『この子、美人だけれど、体つきとか手とかやばくね？』と、なかなか鋭い書き込みも見られる。
「では、僕達が準備している間、どっちが勝つかを予想してください！　当たった人は、僕からおめでとうと言う言葉を送りますよ！」
　あるぽんには、体験入部用のまわしを服の上から着用し、明日香もまた体操服の上に、まわしを着用する。今までは女性同士でしか取り組みを行ったことはないために気にかけてはいなかったが、胸にサラシをまいて、乳房の感触を感じられないようにする。
　あるぽんは人間としては半人前どころか10分の1人前にすら達していないゴミだが、性欲だけは一人前。そんな奴に胸を触られるのは屈辱以外の何者でもないため、そこはきっちりと、である。