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第11章:いいお話があります
18話
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「そんなヤクザを美化するもんじゃねえよ。人を助ける以上に悪い事もたくさんやってるさ。ただ、まぁ……総一郎さん(百合根の父)曰く、馬鹿か、クズじゃなければ被害者にゃならないけれどな」
『馬鹿か、クズ、ねぇ。』
「総一郎さんには俺がヤクザに騙されないようにって、詐欺師やってる組員から沢山手口を教えられちゃった。法律の知識も叩き込まれたし」
『た、ためになる……じゃない?』
「……ほんと、ためになるよ。どんな時でも共通するのは、友達や家族に相談しろ。美味しそうな話をする奴らの持ち物は隅々まで観察しとけとか、そういうこと。あと、一番は『きちんと働いて余裕をもって、借金をするな』ってな……随分言われちまったよ。それさえ守れば詐欺には引っかからないんだって。他にも怪しい集まりには行くな、知らないやつから犯罪に誘われた時はなんとしてでも断れとか、人が良さそうな奴は疑え、いかにも悪そうな恰好のやつも疑え、犯罪とわかったらすぐ警察を呼べとか」
『ヤクザの癖に、ヤクザに関わることは望まないなんて……矛盾しているわねぇ、総一郎さんは』
「俺がヤクザの被害者にも加害者にもならないために色んな事を教えてもらったよ。今回の件も、総一郎さんの言う通りで、あの美紀とか言う女が気を付けていれば巻き込まれなかった事故だ。裸の写真を撮られたとかいうけれど、あんな見た目のやつを信じる方がおかしいって話で……」
『人は見た目によらないとは言うけれど、今までの人生って見た目とか顔つきに現れるからねぇ……私達みたいに心の匂いを感じられる存在じゃなくっても、あれはさすがにわかりそうなものだけれど』
古々と裕也は苦笑する。もちろん、一見悪人面に見えてもいい人なんてのはいるのだろうけれど、ピアスにタトゥーに金髪……あそこまで怪しいと逆に笑ってしまいそうだ。
「なぁ、古々が俺の守護霊をいつまで続けるつもりかはわからないけれど、俺が騙されそうになったら注意してくれよ。美紀ちゃんの儲け話はさすがに怪しさ満点だからわかったけれど、世の中もっと巧妙な詐欺もいるだろうから」
『そうね、守護霊らしくあなたを守ってあげる』
「頼むぜ」
二人はお互い笑いあう。ただ、この逞しい裕也という男がそう簡単に詐欺に騙されたりなんてしないだろう、と古々は内心思っていた。
『馬鹿か、クズ、ねぇ。』
「総一郎さんには俺がヤクザに騙されないようにって、詐欺師やってる組員から沢山手口を教えられちゃった。法律の知識も叩き込まれたし」
『た、ためになる……じゃない?』
「……ほんと、ためになるよ。どんな時でも共通するのは、友達や家族に相談しろ。美味しそうな話をする奴らの持ち物は隅々まで観察しとけとか、そういうこと。あと、一番は『きちんと働いて余裕をもって、借金をするな』ってな……随分言われちまったよ。それさえ守れば詐欺には引っかからないんだって。他にも怪しい集まりには行くな、知らないやつから犯罪に誘われた時はなんとしてでも断れとか、人が良さそうな奴は疑え、いかにも悪そうな恰好のやつも疑え、犯罪とわかったらすぐ警察を呼べとか」
『ヤクザの癖に、ヤクザに関わることは望まないなんて……矛盾しているわねぇ、総一郎さんは』
「俺がヤクザの被害者にも加害者にもならないために色んな事を教えてもらったよ。今回の件も、総一郎さんの言う通りで、あの美紀とか言う女が気を付けていれば巻き込まれなかった事故だ。裸の写真を撮られたとかいうけれど、あんな見た目のやつを信じる方がおかしいって話で……」
『人は見た目によらないとは言うけれど、今までの人生って見た目とか顔つきに現れるからねぇ……私達みたいに心の匂いを感じられる存在じゃなくっても、あれはさすがにわかりそうなものだけれど』
古々と裕也は苦笑する。もちろん、一見悪人面に見えてもいい人なんてのはいるのだろうけれど、ピアスにタトゥーに金髪……あそこまで怪しいと逆に笑ってしまいそうだ。
「なぁ、古々が俺の守護霊をいつまで続けるつもりかはわからないけれど、俺が騙されそうになったら注意してくれよ。美紀ちゃんの儲け話はさすがに怪しさ満点だからわかったけれど、世の中もっと巧妙な詐欺もいるだろうから」
『そうね、守護霊らしくあなたを守ってあげる』
「頼むぜ」
二人はお互い笑いあう。ただ、この逞しい裕也という男がそう簡単に詐欺に騙されたりなんてしないだろう、と古々は内心思っていた。
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