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第11章:いいお話があります
6話
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「ねぇ、由香利ちゃん。百合根おねーさんが送ってあげるから、お家に帰りましょうか」
「あ、はい。ありがとうございます……でも、なんで今なの?」
由香利だけは幼さゆえか理解できていないようなので、それを察した百合根は、そう言って由香利を彼女を避難させるように手を引いていった。現在、真由美が山奥の現場で働いているため、送る口実が出来たのはありがたい話である。
百合根はこれがもうけ話という名の詐欺だということに気づいていたが、他の者はきちんと気づくかどうか心配だ。とはいえ、先ほどの古々の言葉がある以上、裕也と明日香が騙されることはないだろうと、その場は任せることにした。
「えっとね、これは通販会社のホープスネットオンラインという会社が手がける、新しい形のネットワークビジネスでね」
美紀は早口で語る。めっちゃ早口で語る。
「良い商品を安い価格で売れるように紹介するってビジネスなの。良い商品ってのはさ、基本的に値段が高くなるものだけれど、私が扱っている商品は広告料とか、通販サイトに仲介せずに直接取引をすることで、値段を低く抑えているんだよね。だから、同じ商品でも他のところで買うよりもずっと安く手に入るんです。
で、私達がやることは、広告料の代わりに、率先して口コミを行って、皆にこの会社の商品を紹介して購入してもらえたら、その商品の代金の一部が紹介した人に戻ってくるんです。つまり、紹介すれば紹介するほどお金が入って来るという仕組みになっているんです」
「へー……で、それ、儲かるの?」
美紀の思惑に真っ先に気づいていた素華だったが、彼女は美紀の話に付き合ってあげることにした。すると、脈ありと判断したのか、美紀は目を輝かせた。
「えぇ、もちろん! 貴方が友達や親戚に私達の商品を紹介してくれれば、そのうち寝ていてもお金が入ってくるようになりますよ。ただ、まだ高校生の皆さんは、親戚とか年上の友達を紹介してくれたほうがいいかも」
「と、言うと?」
美紀の説明に素華は何もわかっていないふりをして首をかしげた。
「あ、はい。ありがとうございます……でも、なんで今なの?」
由香利だけは幼さゆえか理解できていないようなので、それを察した百合根は、そう言って由香利を彼女を避難させるように手を引いていった。現在、真由美が山奥の現場で働いているため、送る口実が出来たのはありがたい話である。
百合根はこれがもうけ話という名の詐欺だということに気づいていたが、他の者はきちんと気づくかどうか心配だ。とはいえ、先ほどの古々の言葉がある以上、裕也と明日香が騙されることはないだろうと、その場は任せることにした。
「えっとね、これは通販会社のホープスネットオンラインという会社が手がける、新しい形のネットワークビジネスでね」
美紀は早口で語る。めっちゃ早口で語る。
「良い商品を安い価格で売れるように紹介するってビジネスなの。良い商品ってのはさ、基本的に値段が高くなるものだけれど、私が扱っている商品は広告料とか、通販サイトに仲介せずに直接取引をすることで、値段を低く抑えているんだよね。だから、同じ商品でも他のところで買うよりもずっと安く手に入るんです。
で、私達がやることは、広告料の代わりに、率先して口コミを行って、皆にこの会社の商品を紹介して購入してもらえたら、その商品の代金の一部が紹介した人に戻ってくるんです。つまり、紹介すれば紹介するほどお金が入って来るという仕組みになっているんです」
「へー……で、それ、儲かるの?」
美紀の思惑に真っ先に気づいていた素華だったが、彼女は美紀の話に付き合ってあげることにした。すると、脈ありと判断したのか、美紀は目を輝かせた。
「えぇ、もちろん! 貴方が友達や親戚に私達の商品を紹介してくれれば、そのうち寝ていてもお金が入ってくるようになりますよ。ただ、まだ高校生の皆さんは、親戚とか年上の友達を紹介してくれたほうがいいかも」
「と、言うと?」
美紀の説明に素華は何もわかっていないふりをして首をかしげた。
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