コレクターガールの憂鬱な日常

回想 姫巫女メティアローズ

禁忌vol.13

アルマは、メティアローズの命に背いた。

いや、正確に言うとメティアローズを救いたかった。

扉を開けた時、メティアローズは

エリオットを連れ文字化し光になり違う次元への扉へ向かおうとしていた。

掟を知らぬはずがない。

メティアローズの愚行

タージュはその怒りの矛先をメティアローズではなく、エリオットへと向けた。

彼はパスティアの光の聖剣でエリオットに斬りかかる。

メティアローズはエリオットを庇いタージュの剣を背に受けた。

彼女の切られた傷から光文字が溢れ出した。

タージュは慌てて剣を引くが、時すでに遅く深手を負い

苦しそうにエリオットの腕に倒れこむ、彼女のその背中から

止まることのない光に

剣を落とし立ちすくんでいるタージュ。

「タージュ！ダメ！」メティアローズの叫ぶ

エリオットはメティアローズを抱えたまま、剣を拾いタージュを刺した。

タージュからも大量の光が溢れて出す。

慌ててアルマはメティアローズとタージュ、彼らの光文字を一つ残らず

回収するために結界を張った。

目の前で繰り広げられた出来事にトレモロも焦った。

ドロ沼だ。


「トレモロ様！今の内に回収してください！」

アルマの声に反応した。

エリオットに蹴りを入れ、タージュに刺さった剣を抜き

そのままエリオットを剣の鞘で叩きつけた。

意識を失うエリオット

タージュとメティアローズの光を

受け取るべく剣に祈りを込め空に掲げる。

溢れ出す光を剣が吸収して行った。

それと同時にタージュもメティアローズも石に変わって行った。