コレクターガールの憂鬱な日常

回想 姫巫女メティアローズ

狂い出した歯車

姫巫女が不安で取り乱した予知を受け

メティアローズ自身も含めて

ラフェールナ星付近の観察に関わる光の民は増えていた。

ベルネラートの死後から宇宙貴族達の腐敗していく事を憂いていた。

取り乱す事はなかったもののメティアローズ自身募る不安。

取り乱した原因がそこにあると

何よりメティアローズ自身もそう思った。

ベルネラートの文字を回収し、

ラフェールナに生まれる様にしたのは必然だった。

間近で触れるベルネラートの魂に刻み込んだその輝きを

ラフェールナに送り返し

観察を続ける事は必要だった。











ただ、見ているだけで良かった…。

美しい文字の配列

ベルネラートが魂に刻んだ光輝く文字から感じるのエナジー

銀河エクスプレス創立、聡明でいて武人、

気さくで人情派、誠実で誰からも愛される御仁

自分の立場に奢る事なく、密かに鍛錬を積み

正義感に溢れた人。


メティアローズはその文字に触れ彼の生き方に魅入られた。



そして書き換えれた美しい光

エリオット・イェンガーデン







ただ、見ているだけなら

この宇宙の秩序を変わらず守り続ける事が出来ただろう。





多分、彼に魅入られた。

永い刻 、メティアローズはパスティア姫巫女として生き

ダルダロス パスティアの意志 光の民

守るべき数多の星、その美しい世界



綻びは気がつかない内にメティアローズの中でゆっくり広がって行った。

歯車が狂い始めたのは

エリオットの事故から。